相棒 season6 2015.10.02


(爆発音)
(爆発音)
(チャイム)
(亀山美和子)はーい!
(美和子)あどうも。
宅配便です。
(美和子)はーい。
はいこちらサインお願いします。
(美和子)あはい。
はい!はい。
ありがとうございます。
どうもご苦労様です。
あ〜来た来た〜。
ウフフ…。
え〜楽しみだね…。
さあ〜どれどれ…。
(美和子)ああ〜!フフ…。
うわ〜すっごーい!フフフ…ちょっと恥ずかしいけどま記念だよね。
(亀山薫)ただいまー!あ…。
(美和子)お帰り〜。
あれどうしたんだよ?今日は。
フフフ…今日は何の日だ?ん…?あれ?覚えてないの?え…?え…?ほら!んもう〜!思い出すまでメシは抜き!えっ…!?ちょっと…2人に関係してる?当たり前でしょう。
ん…?
(角田六郎)おい暇か?
(角田)あら亀ちゃんは?
(杉下右京)帰りました。
美和子さんから早く帰ってくるようにと電話があったようです。
はぁ〜。
相変わらずカミさんには頭上がんねえんだな。
お〜ところで聞いたかよ?例の連続爆破事件。
どうもね遠隔操作だったみたいだよ。
同一犯という事ですか?まあ詳しい事はまだわからんが。
しかし自分は安全な場所にいて爆弾を爆破させる。
まったく卑劣極まりないよ。
あれ…?ないよ。
本日の営業は終了いたしました。
それでは…。
(角田)え…!?
(あくび)あぁ〜。
うーん…。
ああー!すいませんトイレ借ります!いらっしゃいませ!どうぞ!あぁ…目覚めた…。
あぁ…。
うわぁ…何が初デート記念だよ…。
(女性の悲鳴)ん…!?
(児玉隆)あっ…!何やってんだ!?お前。
(佐藤和彦)はっ…!おとなしくしてください!言う通りにしないと爆弾が爆発するんです!爆弾…!?下がって。
下がってください!そこに爆弾が…。
(店員)あ…あぁー!下がってください。
早く!わかった…わかった。
(佐藤)そこに座って。
落ち着け!いいか俺は刑事だ。
えっ…!?今手帳見せるからな。
動くなよ。
あれ…。
あぁ…マジかよこんな時に…。
その携帯置いてください。
あんたたちもだ。
携帯!
(佐藤)あなたそこのガムテで2人の手を。
(佐藤)後ろで縛って。
(水沢真美)はい…。
私は警視庁特殊捜査班の吉岡だ!話がしたい!これは我々との交渉用の電話だ!今からこれをそっちへ持っていく!あっ…!?
(中園照生)何…亀山が!?コンビニ付近の住民の避難は完了し特殊班以下万全の警備態勢を取りましたが…。
(内村完爾)亀山がどうしたんだ?
(中園)コンビニの人質の中に…。
何であいつはいつもそうなるんだ!?
(伊丹憲一)あいやその…自分に言われましても…。
いいか。
亀山が人質でも特命に余計な事はさせるな!あの…どういう…?犯人との交渉役はお前に任せる。
え…!?自分が交渉を?
(内村)不満か?まさか断るつもりじゃないだろうな?いえ…とんでもありません。
一命に代えましても。
よく言った!そこまで言うんだったら任せてやる。
その代わり恥はかかすなよ。
いいな?はい!うん。
私が見た時はここにお客様で佐藤さんがここでした。
(吉岡)人質は3人のようだ。
どうもありがとう。
どうぞ。
(伊丹)ご苦労様。
(吉岡)中園参事官から連絡を受けた。
大役だな。
よろしくお願いします。
交渉用の電話は?繋がってる。
(電話)もしもし…。
何…!?あんたが犯人じゃないのか!違います!僕は脅されてるだけです。
言う通りにしないと爆弾を爆破するって電話で言われて…。
電話でってどういう事なんだ?一体。
店のカウンターにメモが置いてあってそこに至急連絡しろと書いてありました。
(伊丹)「それで電話をしたら相手が犯人だったのか?」そうです。
いきなりこう言われました。
「店の通路を見ろ。
箱があるだろう」って…。
通路に箱…?
(ドアの開く音)でそれが爆弾だって言ったんだな?はい。
「連続爆破事件は知ってるだろ」「俺がその爆弾魔だ。
指示に従わないと今までと同じように遠隔操作で爆破する」って…。
僕には愛する妻がいます。
だから爆弾魔の言う通りにするしかなくて…。
警視庁の杉下といいます。
そこに亀山という警察官がいるはずですが代わっていただけませんか?え…!?本当に刑事さんだったんですか…。
でも電話を代わる事はできません。
(舌打ち)店の電話は爆弾魔の電話に繋がったままなんです。
何…!?逆探知だ!
(捜査員)はい!爆弾魔からは「妙な真似はするな」「電話を切っても爆破する」と言われてるんです。
何だと!?爆弾魔の目的は何でしょうねぇ。
手の込んだ人質の取り方をして何を一体…。
(芹沢慶二)だそうです。
チッ…わかってんだよ!んな事。
おい爆弾魔は何を考えてる?要求は何だ!?そんな事わかりません!あとで指示を出すとだけ。
(佐藤)「僕の知ってる事はお話ししました」もう電話を切ります。
僕らは死にたくない。
よろしくお願いします。
(電話を切る音)ちょっと…もしもしもしもし!もしもーし!切れてるよ。
店員と爆弾の二重の遠隔操作…。
爆弾魔もなかなかやるものですねぇ。
お言葉を返すようですが警部殿。
誰の許可でここに?
(三浦信輔)部下が人質となった警部殿のお立場はお察ししますが出しゃばらないでいただきたい。
わかりました。
いいんですか?いてもらったほうが…。
そうだな。
何かの役に立つかも…。
お前が決めろ!どうせ暇なんだろ…。
いさせろ。
はい。
(テレビ)「犯人の要求は今のところ不明で依然現場では膠着状態が続いています」「ご覧いただいている映像は人質と思われる方々です」「手足を拘束され自由を奪われた状態で心身ともに疲労のピークに達していると思われます」「事件は今朝8時…」
(ドアの開く音)
(米沢守)どうも。
どうも。
これまでの2件の爆弾事件で使用された受信機がわかりました。
爆弾の受信機を調べていたら一致するものが…。
どうもありがとう。
アメリカ製のラジコンのリモート・コントローラーです。
爆弾魔はこれを改造したものを使用していたと思われます。
恐らく半径1キロ以内が操作可能な範囲だと。
半径1キロ…。
ええ。
住民は避難してますしローラー作戦で怪しい人間を捜査中のようですが今のところ…。
いずれにしてもやり方が違いすぎますね。
と言いますと?今までの2件は早朝と真夜中人目を避けて行われています。
しかし今回は衆人環視の中我々はおろか多くの人間と接触する危険も冒しています。
なるほど。
電話を使用すれば居場所はいずれは特定されるわけですからね。
おっしゃる通り。
爆弾魔の目的は何なのでしょうねぇ…。
(アナウンス)「ただ今電話に出られません」「発信音の後にメッセージをどうぞ」
(発信音)亀山君の奥さんですが留守電になってますね。
テレビで見て心配してこちらに向かわれている最中なのかもしれませんね。
(児玉)大丈夫?大丈夫…。
くっ…うーん…。
(テレビ)「店内には人質として男性2人女性1人が…」くーっ…ああ…!あぁ…うっ…!あぁ…。
何してるんですか?いや…。
(佐藤)何度言えばわかるんですか。
妙な事をすればすぐに爆破すると爆弾魔は言ってるんですよ!ああ…。
先輩。
佐藤さんの奥さんです。
(伊丹)ああ。
(佐藤美登里)あの…カズ君は…。
主人はまだ…?
(伊丹)落ち着いてください。
ご主人は爆弾魔に利用されてるだけです。
ご主人が爆弾魔じゃありませんから。
それってどういう事ですか!?
(ドアの開く音)どうした?爆弾魔の電話携帯だ。
店の電話の電波たどって基地局がわかった。
捜査員は向かっているのか?ただ爆弾魔は移動しているようです。
(吉岡)移動!?ええ恐らくバイクか車で。
ここから9キロ離れた荻窪3丁目の基地局で電波確認したんですが現在は6丁目に移動しているようです。
ここから9キロ…1キロよりはるか彼方ですねぇ。
それで一体どうやって遠隔操作するつもりなんでしょう。
本気で爆破する気があるのでしょうかねぇ。
爆弾魔の狙いは他にあるという事でしょうか?おいあんた本物の刑事なんだろ。
何とかしてくれよ。
(舌打ち)
(佐藤)だから頼んでるんです!人質は僕1人いれば十分じゃないですか!お願いです。
僕の言う事を聞いてください。
あなたを裏切るような真似はしませんから!どちらかお出かけですか?いえ…。
実家へ帰るところでした。
羽田に着いた時テレビを見ていた友人から電話があって…。
こんな時にこんな事になるなんて…。
(米沢)あの…つかぬ事をお伺いします。
ご実家にお戻りになられるのには何か特別な訳でも…?あ…いやいや…あの深い意味はありません。
ただどうしてかなと思いましてええ…。
実はカズ君とは…主人とは別居するつもりで。
あぁ…申し訳ありません。
余計な事でした。
別れた女房が出て行く時にそのトランクに似たやつを持っていったものですからその時の記憶がふとよみがえりつい…。
すいません。
いえ。
そうですか。
(電話)
(佐藤)これから人質を解放します。
人質を解放する!?爆弾魔がそう言ったのか?違います。
僕が爆弾魔と交渉して僕以外の人質を解放するように説得したんです。
つまり何か…君だけそこに残るって言うのか!?
(美登里)カズ君!そうです!これ以上爆弾魔に人の命をもてあそばせるわけにはいきません!これから人質の人たちを解放します。
たとえその後爆破されたとしても僕は本望です。
ただ1つだけお願いがあります。
妻に…美登里にこう伝えてください。
「僕は君に出会えて幸せだった」と…。
ちょっと待て!おい!
(美登里)カズ君やめて!
(伊丹)奥さん!カズ君!美登里…!?来てくれたのか?どうして…?もう出ていくなんて言わないから危ない真似はやめて。
お願い!ありがとう。
でも俺がやらなきゃならないんだ。
愛してる…。
カズ君…?カズ君!
(泣き声)全員に告げる。
人質が解放される。
至急保護の準備!
(佐藤)よいしょ…。

(児玉)ありがとう。
おたく本当に勇気があるよ。
(佐藤)いえそんな事ありません。
(佐藤)さあ急いで!
(機動隊員)あちらです!
(テレビ)「ただ今人質が解放されました」「男性1人女性1人です」「見たところケガをしている様子はありません」「繰り返しお伝えします。
先ほどコンビニから男性1人女性1人が解放されました」「現在まだ男性1人が人質として捕らわれている状況です」「先ほど警察の特殊班機動隊に保護される2人を確認しましたが…」
(佐藤)あなたもです。
俺はここに残る。
刑事として君を助ける義務がある。
何言ってるんですか。
僕1人が人質になる事で爆弾魔は納得したんです。
あなたが残れば約束を破った事になります。
お願いですから言う通りにしてください。
(携帯電話)
(携帯電話)俺の携帯だ。
(佐藤)もしもし。
(男)「お前店員か?」「おかしいな。
俺の電話亀山に繋がってるはずなんだ」「って事は何お前やっぱ偽物?」えっ…?「ふざけた茶番を長々と見せつけられてウンザリなんだよ!人質の解放…?」「お前俺を利用してヒーローにでもなるつもりか?」だ…誰なんだ!?「リアル爆弾魔」おい!どうしたんだよ?
(佐藤)本物って…あんたが本物だって証拠は?「それって自分が偽物だって言ってるに等しいよ」「やっぱお前バカだろ?」「そこに亀山薫って刑事がいるな?」はい。
「奴は解放するな」えっ…!?「亀山に伝えろ。
俺が誰かわかるかって」それはどういう…。
「グダグダ言ってると人が死ぬぞ」し…死ぬって一体…?「お前誰と話してると思ってんだよ」「爆弾で死ぬんだよ」「俺が誰かわかるか早く亀山に伝えろ!」あの…爆弾魔が俺が誰かわかるかって訊いていますが…。
爆弾魔が…!?俺に…?俺に訊いてるのか?他に誰がいるっていうんですか!
(男)「すでに2つヒントは出してある」「そう伝えろ」あ…はい。
ヒントはもう2つ出してあるって。
ヒント…!?2つ…?何なんだそりゃ。
何が何だかわかんねえよ!わ…わからないと言ってますが。
「じゃあもう1つヒントをくれてやる」「水道大橋で爆弾が爆発する。
これがヒントだ」「表の奴らにも知らせてやれ」
(電話が切れる音)…おい!
(爆発音)バイクが爆破された!?駐車中のバイクだそうです。
ケガ人はいない模様です。
(三浦)おい!
(伊丹)おい今度は何があった?消えた。
爆弾魔の携帯の電波消えちまったよ!
(芹沢)えっ!?爆弾魔は電話を繋いだまま監視してるんじゃなかったのかよ!?携帯の電波が消えたのはどの辺りでしょうか?吉祥寺です。
吉祥寺から水道大橋まではかなりの距離ですね。
瞬間移動でもしない限りいくら遠隔操作といえども爆弾を爆破させるのは無理だとは思いませんか?単独犯じゃないって事か。
何人いる…?2人か…3人か…?
(伊丹)ちきしょう。
(テレビ)「足立区水道大橋近くで駐車中のオートバイが…」何で…何でこんな事に…。
くそっ!おいこいつ何とかしてくれよこれ!おい!
(携帯電話)
(男)「どうよ?きれいに吹っ飛んだもんだろ」お前何者だ!?ヒントってどういう意味だ!?静かにしてください!僕嘘ついてました。
ここに爆弾なんてありません。
爆弾魔から脅されてるって事件を起こして人質を解放すれば世間の注目を浴びれると思ったんです。
そうすれば妻が別居を考え直してくれるんじゃないかと…。
「そのつまんねえ話は明日までかかりそうか?」これは本当の話です。
信じてください!「そんな事はどうだっていいんだよ」「お前は今まで通り三文芝居を続けてればいいんだ」「そうすればお前の狂言の事は黙っててやる」「けどもし逆らえば今度はお前のせいで何人も人が死ぬ」「お前のせいでだ」「いい子だ。
亀山はどうしてる?」まだガムテープで…。
「それでいい。
亀山は絶対に逃がすな」は…はい。
「いいかよく聞け。
これから亀山にこう伝えろ」思い出せって言ったんだな?爆弾魔が俺に思い出せって。
さっきの水道大橋のバイクの爆破もヒントの1つだって。
(佐藤)はい。
あなたが爆弾魔の正体を思い出さないとまた違った場所で爆弾を爆破させる。
今度は間違いなく人が死ぬって…。
チッ…思い出せったってそんな雲をつかむような話わかんねえよ。
俺に直接話をさせろ!ダメです。
電話は切れてます。
だったらこれ何とかしてくれよ!それもできません!え…?爆弾魔があなたは絶対に逃がすなって。
ああーっ!だったら電話してくれ。
ですから爆弾魔とは…!そうじゃない!…右京さんにだ。
「右京さん!」チッ…亀山!「右京さんに代わってくれ!」杉下です。
店の電話はすでに爆弾魔とは繋がってません。
今は俺の携帯に爆弾魔から電話が入っています。
「君の携帯に?」はい。
その事から爆弾魔は俺と関係のある人物のようです。
俺に自分を思い出せと言ってます。
水道大橋のバイクの爆破が3つ目のヒントだって。
もし思い出せない場合は新たな爆弾を爆破するって…。
ヒント…。
(伊丹)おい!爆弾はまだコンビニ以外にもあるって事か!?「ああそうらしい」これまでの爆弾魔の犯行は亀山先輩が狙いで…!すぐに亀山が関わったヤマの中から怪しい人間洗い出すぞ!
(芹沢)はい。
待ってください!ヒントは場所…この3か所に共通する事件ではないかと思います。
「場所?」一体どういう…?爆破の場所です。
1件目の爆破は辰巳の交差点で起きました。
2件目が日暮里3件目は水道大橋でした。
この3か所の地名から爆弾魔は自分にたどり着かせようとしているのだと思います。
しかし僕に思い当たるところは何もありません。
という事は亀山君が特命係に来る以前の事件に爆弾魔は関係しているのではないでしょうか。
捜査一課時代か…。
頼む!わかった!行こう!
(芹沢)はい!亀山君!話は聞いてました。
「では辰巳と聞いて思い浮かぶ事は?」すいません何も。
「では日暮里はどうです?」
(伊丹)「おい!水道大橋はどうだ!?」ああ…ダメです。
事件に関係した場所なら大抵は覚えてるんですが日暮里も水道大橋も思い当たりません!このバカめ!!記憶力ゼロか!「うるせえよ!!お前に言われたかねえ!」わかりました。
何か思い出す事があればすぐに連絡を。
そばにいる佐藤さんに代わっていただけますか。
あ…はい。
君と話したいそうだ。
え…あはい。
もしもし…。
あなたも我々に何か話したい事があるのではありませんか?いえ何も…。
そうですか…。
あの妻は…?美登里は?あなたがそこから無事に出てくるのを待ち望んでいますよ。
あなたを信じて…。
そうですか…。
ああーくそっ!何で思い出せねえんだ!どうしたんだ?何でもありません!
(ため息)もうこんな時間か…くそ!
(三浦)えぇ…?
(角田)おい!
(三浦)暇じゃないですよ!そうじゃないよ応援に来たんだ。
(三浦)え…?
(大木長十郎)よし。
(小松真琴)そっち回せ。
ああ助かります。
これで1つ貸しな。
ここが1件目の辰巳の交差点。
ええ。
で2件目の日暮里の駐車場がここになります。
そして3件目の水道大橋がここ。
辰巳が交差点日暮里がアパート裏の駐車場。
おい現場の資料あるか?持ってきてます。
これです。
おう。
ちょっと失礼。
あはい。
ダンボール…。
水道大橋で爆破されたオートバイの車種はわかりますか?え…?ダンボール箱です!1件目の辰巳も2件目の日暮里も爆破されたのは単なるダンボール箱でした。
しかし水道大橋で爆破されたのは…。
オートバイ。
ん?何か関係が?待ってください!すぐに調べますから。
ご心配なく。
ご主人は必ず無事に…。
バイクはVX400。
ミレニアム記念で製造された東亜モーターズの市販車です。
伊丹さん。
亀山に確認します。
VX400…?辰巳の交差点…日暮里…。
(伊丹)「おいもう何でもいいから早く思い出せ!早く!」黙ってろよ!事件を思い出すたびにお前のその悪人面が浮かんで思い出せねえんだよ!うるせえよこののろまのバーカめ!何がのろまだ!てめえはいつも俺に先手取られてたろ。
エラそうな口利くな!何だと!?今でもなてめえが乗っかってきた時のあの腰の痛みがずっと続いてんだよ!フンッあん時はお前が邪魔…あっ!?伊丹!逃がすんじゃねえぞ!よしよしよし…。
この野郎…。
(伊丹・亀山)ああ〜っ!
(伊丹)痛ぇくそ…。
何やってんだ!?てめえ。
てめえだろこの野郎。
ああ!
(伊丹)あっ…!!
(亀山の声)辰巳の交差点だ…。
8年前の強盗殺人事件の犯人!
(運転手)うわぁ!あぁ…。
(犯人)この…!あ…あぁ…。
おいストップ!ストップストップ…!警察です。
緊急事態!バイク貸してくれ!な?は…!?ちょっと何…?メットメット…!
(亀山の声)逮捕のために借りたバイクがVX400だ!
(伊丹)ほら行け行け!ほら。
気持ち悪いな。
くっつくんじゃねえよ!そうか…!いやしかしその犯人はまだ服役中のはずだ。
その犯人は関係ありません。
君たちがオートバイを借りた男が爆弾魔の可能性があります。
えっ…!?バイクを借りた男…バイクを借りた男…!ではご確認お願いします。
大丈夫です。
どこも傷つけてませんから。
いやぁ坂崎さんのおかげで凶悪犯を逮捕する事が…。
(亀山の声)日暮里も繋がりました。
あの男のアパートです。
(亀山の声)2つ目の爆弾はその裏の駐車場です。
何かありましたら捜査一課の亀山まで。
では。
男の名前は確か…。
坂崎由紀雄。
そ…そうです!坂崎。
え…でもどうしてそれを?偶然にも君以上にその人物をよく知る人がいました。
坂崎由紀雄だ!すぐに参考人として確保しろ!
(携帯電話)
(男)「表の警官隊が騒がしいようだがようやく俺が誰だかわかったみたいだな」「亀山に代われ」はい!亀山だ。
坂崎由紀雄だな?
(坂崎由紀雄)「はぁ…正解だ。
どうだゲームは楽しめたか?」ふざけるな!何でこんな事するんだ!?「何でだと…?」「まだわからねえのかよこの鈍感野郎が!」「8年前お前は俺に何をした?」何って…犯人追跡のためにバイク借りただけじゃないか!「違う!!お前は俺の人生をボロボロにしたんだよ」あぁ!?何言ってんだお前。
今からでも遅くない。
自首しろ!こんなバカな事してねえで出て来い!「お望み通り出てきてやるよ。
表を見ろ」おい…表見せてくれ。
はい。
おい…。
坂崎!
(坂崎)「20世紀から復讐しに来てやったぜ。
亀山…!」てめえ…!爆弾らしき物を確認した。
手を出すな。
(坂崎)あんだけヒント出してやってんのに食いつき悪すぎだよ…!お前ら。
坂崎君…。
美和子…!?知ってる人なんですか?女房だ…。
何だって!?美和子!ああ…。
8年前お前は俺が買ったバイクを奪った。
ピカピカの新車だ。
俺も俺の彼女もそのバイクに乗ってミレニアムのカウントダウンをするのを楽しみにしていたのに…。
なのにだ!お前は俺のバイクを盗んだ。
(坂崎)バイクのトランクに何が入ってたかお前知らねえだろ?指輪だよ…。
彼女のために買った指輪が入ってたんだ。
バイクを盗まれた上に俺は指輪までお前に盗まれたんだ。
俺はもう一度指輪を買いに走った。
必死になって走った!けど店はもう閉まってた。
買えなかったんだよ指輪を!ハハハハ…。
佐藤さん。
俺は彼女と待ち合わせた時間にも間に合わなかった。
2時間遅れた!俺が着いた時にはカウントダウンは終わってて彼女はどこにもいなかった。
亀山!全部お前のせいだ。
やめろ!いいか亀山。
あのミレニアムを境に俺の人生は変わっちまったよ。
いい事なんて何にもなかった。
クソみたいな人生だよ!どうしろって言うんだよ!?どうする…?お前の一番大事なもんを目の前で粉々にしてやるんだよ!ああやめろー!
(美和子)薫ちゃん!ああーああ…!
(坂崎)写真プリントのトレーナーお買い上げどうもありがとうございました。
人生に行き詰まっちゃってさ派手に自殺してやろうと思って爆薬手に入れたんだけどお前らが通販バイトの最後の客だったもんで気が変わっちまったよ。
動くな!!こっちが自殺考えてる時に…平和にバカ面並べてるお前ら見てたら無性に腹が立ってさ。
よせ…美和子は関係ねえ!殺すんなら俺だけ殺せ!坂崎!亀山…もう終わりだ。
待ってください!坂崎さん。
あなたは8年もの間勘違いをし続けているんですよ。
そのあげく多くの人の命を奪おうとしている。
勘違いだ…?美登里…!?何で…何で君がいるんだ?お前ら…どういうつもりだ!?言ったはずです。
あなたの勘違いを解くためです。
(坂崎)うるせえよ!そのスイッチを押すのは美登里さんの話を聞いてからにしてもらえませんか。
聞いて!坂崎君。
あのミレニアムの夜私も待ち合わせ場所に行けなかったの。
(坂崎)え…どういう事?待ち合わせに来れなかったって。
急に母が倒れたの。
動転してしまって私あなたに連絡する間もなく田舎へ帰った。
それでアパートも引き払ってお母さんの看病をしてたの。
嘘だろ…?
(美登里)本当よ!病院にいたからあなたが電話をくれても出られなかったの。
美登里さんもまた8年前のミレニアムの夜あなたと同じように待ち合わせの場所へは行けなかったんです。
それをあなたは自分が遅れたせいで彼女がいなくなったと思い込んでしまった。
これがあなたが8年間勘違いしていた事の真相なんですよ。
嘘だよ…。
デタラメ言うなよ!
(美登里)嘘じゃない!本当よ!本当なのか?美登里さん…。

(佐藤)ああーっ!あ…危ない!
(美登里)あ…。

(坂崎)うぅ…うーっ…!くーっ…!あの時は悪かったな。
でもな…限度ってもんを考えろ!カズ君…。
(美登里)大丈夫?ごめん…美登里。
お2人はご夫婦です。
えっ…!?偶然とは本当に恐ろしいものですねぇ。
犯人確保!
(吉岡)連行しろ!
(特殊班員たち)はい!下がって!爆弾を慎重に撤去しろ!
(特殊班員たち)はい。
その必要はないと思いますよ。
はい?このお店には爆弾はありません。
そうですね?はい…。
(芹沢)え…どういう事です?坂崎が現れるまでの事は彼の一人芝居です。
(芹沢)一人芝居!?爆弾の正体はこれですか。
申し訳ありません!
(吉岡)狂言だったのか!?警部殿。
しかし電話は?店の電話は爆弾魔の携帯と繋がっていたんでは?移動するもの大方お客さんの車かバイクにでもこっそりと取り付けたのでしょう。
はい。
携帯電話のバッテリーがなくなる時間を計算したんです。
バッテリーがなくなったら人質を解放するつもりでした。
(三浦)じゃ電波が途中で途切れたのはバッテリー切れかよ!美登里…ごめん。
どうして…?どうしてそんな事を…!?あなたが実家へ帰らないようにするためです。
彼はあなたの心を取り戻したかったんですよ。
ごめんなさい…。
バカ…バカよ!カズ君。
ホントにバカ野郎だ!お前は。
でもこいつのおかげで美和子が助かりました。
お前大した役者だよ。
すっかり騙された。
美登里がいなくなったら俺どうしたらいいのかわからなくて…。
そんな時爆弾魔のニュースを見て…。
やれやれ…。
とはいえ美登里さんのほうがご主人より演技力ははるかに上でした。
え…?どういう意味ですか?坂崎と美登里さんはお付き合いをしていたわけではないんです。
え…?ゼミで知り合った美登里さんに坂崎が一方的に好意を寄せていたに過ぎないんです。
それでミレニアムのイベントを一緒に過ごしたいと美登里さんに手紙を出した。
しかし美登里さんはその手紙には返事をしていません。
美登里さんも好意を持っていると坂崎が一方的に思い込んでいたようです。
思い込みって…。
でも美登里さんも約束したような事を…。
芝居です。
芝居…?美登里さんには一芝居打っていただきました。
ええ…。
ご主人を助けたいと危険を承知でご協力いただきました。
え…じゃさっきの全部嘘?待ち合わせに行けなかった話もお母さんの看病をしたって話も全部美登里さんの芝居?僕が台本を書きました。
あぁやられた…。
ご自分がおやりになった事はわかっていますね?…はい。
はぁ…よし連行するぞ。
(芹沢)はい。
すみませんが奥さんにもお話を伺いたい。
ご足労願えますか。
(美登里)はい。
すみませんでした。

(三浦)どうも。
あの2人どうなるんすかね…。
思いはありながらすれ違うのもまた夫婦です。
しかしあの2人ならばやり直せると思いますよ。
巻き込んじまって悪かったな。
とんだ記念日になっちゃったね。
ところで坂崎の言っていたトレーナーですが今度拝見させてくださいね。
いや…。
あそうなんですねこれ。
え?まさか着てないんじゃないでしょうね?おや着てるんですか?いや…右京さんに見せられるような代物じゃないんで…。
あ〜そんな事言ったら警察手帳の事…。
あーもう行こう!とりあえず検査行こう!検査行こう!念のため念のため。
お願いしまーす!お願いしまーす!平気だよ痛くないよ。
大丈夫!診てもらったほうがいいから。
(美和子)右京さーん!あとはよろしくお願いします。
たまきさんですか?これからちょっと花の里に寄りますので。
2015/10/02(金) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
相棒 season6[再][字]

第15話「20世紀からの復讐」
杉下右京(水谷豊)と亀山薫(寺脇康文)の名コンビがあらゆる難事件に挑む!

詳細情報
◇番組内容
薫がコンビニでトイレに立ち寄るとその間になんとコンビニ強盗が!しかも強盗犯はコンビニの店員だった! またしても人質となってしまった薫(寺脇康文)。なんとか右京(水谷豊)に連絡しようと試みるが…。意外な真相が見えてくる!
◇出演者
水谷豊・寺脇康文・鈴木砂羽
近藤公園・本田大輔・吉村涼・坂田雅彦
川原和久・大谷亮介・山中崇史・山西惇・六角精児

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
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日本語
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