0小さな旅「キャベツ畑より愛をこめて〜群馬県 嬬恋村〜」 2015.10.03


(テーマ音楽)
群馬県と長野県の境にそびえる浅間山

その裾野標高1,000メートル付近に広がる嬬恋村です
涼しい気候を生かしキャベツの栽培が盛んです。
年間およそ20万トン。
日本一の生産量を誇っています
訪れたのは9月初め
収穫の時期を迎えていました
おはようございます。
おはようございます。
収穫ですか?ええ。
お天気が良くていいですね。
そう。
今日は珍しく。
毎日雨が…。
久しぶりにいい天気になった。
6ヘクタールの畑でキャベツを作っています
妻のまつ子さんと2人6月末からおよそ3か月間休みなく収穫を続けます
収穫は全て手作業。
専用の包丁で手早く切り取っていきます
日の出前から夕方まで多い日は一日8,000個を出荷しています
一玉一玉手でやっぱり刈り取ってくんですね。
そうですね。
こればっかは昔から機械化っつうわけにいかないから。
「100日戦争」っつって100日間ぐらいは収穫が始まると終わるまで。
それだけ大変だと思うね。
とれたてのキャベツですね。
はい。
もう露が転がり落ちた。
わあきれいだなぁ。
朝露が。
みずみずしい葉がぎっしりと詰まっています
いただきます。
甘い!すごく甘い。
甘いほんと。
何か果物みたいに甘い。
嬬恋村では昼と夜の気温の差が大きい事などから甘くてやわらかなキャベツが出来るのです
この村でキャベツの栽培が本格的に始まったのは昭和20年代。
夏場の低い気温火山性の痩せた土地でも育つ事から盛んに栽培されるようになりました
生産者は次第に増え昭和40年代には国内有数の産地となったのです
キャベツ農家の2代目末作さんがまつ子さんと結婚したのは48年前
荒れ地を切り開いて畑を3倍に広げキャベツ作りに打ち込んできました
(末作)トラクターみたいなものは最初のうちはなかったからね。
手も足も自分の体でないくらいに疲れがね。
キャベツのおかげで生活がみんな車も買いトラクターも買い楽になってきたね。
この日隣町に嫁いだ次女が子供を連れて手伝いにきました
孫娘の里歩ちゃんは小学3年生
包丁はまだ使えないため出荷用の段ボールの準備をお手伝いです
食事は親子3代青空の下で
おかずはとれたてのキャベツです
うま〜い!うまいさあ。
スイカのキャベツ!スイカみたいなキャベツ。
家族で力を合わせキャベツを作り続けてきた森田さん夫婦。
大地の恵みに感謝する日々です
自分もキャベツ好きです。
フフフフ。
好き?うん。
植えるとこも育ってくるところも好きだし。
日照りのような時植えても結構雨が降ったりするとどんどんどんどん大きくなってきたり。
感謝感謝で。
キャベツの事を思うとそういう事も頭にねいつも忘れないでそういう気持ちでやってきてますけど。

高原野菜の栽培が盛んな嬬恋村。
さまざまな野菜が収穫の季節を迎えていました
生でも食べられるトウモロコシ
やわらかいインゲンマメ
甘みの強いトマト
夏の間通り沿いには野菜の直売所が立ち並びます
その数20軒
いらっしゃいませ。
ひときわにぎわう店を見つけました
トウモロコシもらった?まだ?待ってて。
これ生でも食えるんだよね?生でも食えますよ。
甘いんだよ。
うめえ。
ゆうべこれ焼けばよかったんだよな。
贅沢言わない。
愛知県の岡崎です。
トウモロコシ甘いしね。
トマトも甘い。
おいしいです。
新鮮でおいしいです。
かれこれ10年ぐらいはいろいろ家族がひっきりなしに来てます。
店の主福本たつみさん。
18年前から自分の畑でとれた野菜を並べています
キャベツ農家に育った福本さん。
野菜のおいしい食べ方や保存法はお手のものです
あのね熱をかけてそれからもたした方がいい。
生のまんまだと3日ぐらいだから。
じゃあゆでたりとか?
(福本)そうゆでるか蒸すか。
さもなけりゃチンがあるでしょ。
それでしといて冷蔵庫の中へ入れといた方が味も変わらないし。
たくさんとれた時はおまけもたっぷり
ああすいません。
またよろしくね。
ありがとうございます。
嬬恋の野菜のおいしさを知ってほしいという思いからです
うまい。
「嬬恋のお野菜おいしいね」って言ってくれるのを聞くとどんな気持ちになりますか?そうね自分も結構自信持って作ってるんでうれしいですよね。
作ってるうちにみんなの顔が浮かぶんです。
ウフフフフ!
福本さんの店に長年通い続けるお客さんもいます
いつもお世話になります。
悪い。
いつもすいません。
ごちそうさまです。
いつもありがとうございます。
悪いですねいつも。
すいません。
頂きました。
すいません。
いつでもお土産持参です
埼玉から来たこの女性。
店を始めた頃からのつきあいです
あいにく雨でね。
そう毎日雨でね大変。
収穫するのも大変ですね。
収穫が。
おいしい野菜と福本さんの飾らない人柄にほれ込み足を運んでいます
いつも頑張ってらっしゃるから。
おかあさんと同年輩ですから。
私も元気じゃないとこちらへ来れないのでそういう感じです。
来ないと心配なの。
顔見せないと心配で。
誰か病気でもしたかなとか。
顔見せるとほっとしてね。
お互いにね。
そう。
アハハハ…。

「嬬」が「恋しい」と書く嬬恋村
この名にちなんだ場所がキャベツ畑の一角にあります
その名も「愛妻の丘」
キャベツの収穫で活気づく9月上旬
キャベツ畑の中で妻に愛の言葉を叫ぶ催しが行われます
こんにちは。
こんにちは。
お仕事ですか?はい。
看板のメンテナンス。
看板だけじゃなく全部なんですけど。
じゃご自分の作品なんですか?そうです。
10年前嬬恋村に移り住んだ造形作家の…
村から依頼を受け「愛妻の丘」を飾る作品を全て手がけてきました
(鐘の音)
カップルを祝福する鐘
ラッパを奏でるこびと
キャベツ農家をモチーフにした作品もあります
農家の方っていうのはやっぱり俺にとってバロメーターっていうか風景の中で一生懸命働いてるのが朝から晩まで見えるんで。
そういう季節ってやっぱりこっちもワクワクするっていうかエネルギーもらうっていう感じになるんですよ。
俺も頑張んなきゃみたいな。
よいしょ!はい持った。
よし!よいしょよいしょ。
300キロ超えてるんですよ。
重てえな。
自分を受け入れてくれた村の人たちに感謝している高橋さん
今年新たな作品を用意していました
愛を叫んだ夫婦が抱き合うための台座。
2か月かけて作りました
こんなもんで。
催しの当日
愛妻の丘に続々と出場者がやって来ました
参加するのは25人
村の人たちが見守る中キャベツ畑に向かって愛を叫びます
畑仕事を終えた森田さん夫婦も見に来ていました
いよいよ本番です
フミ。
愛してるよ〜!
(拍手)大切な子供を産んでくれてありがとう!愛してるよ〜!今夜はホイコーローだよ。
愛してるよ〜!
(拍手)
中にはこんな人も…
いずみ!愛してます。
結婚して下さい!よろしくお願いします。
(司会者)おめでとうございます。
(拍手)死ぬまで面倒見てね!愛してるよ〜!ありがとうございました。
(拍手)何かまつ子さんに言ってあげたくなりません?フフフ…。
まあ後でまた。
ハハハハ!後でですってまつ子さん。
多分ないでしょう。
フフフフ…。
じゃあ奥さんあっての末作さんって事もありますか?それ第一でしょうねうん。
そう思っております。
高橋さんが作った台座では熱い抱擁を交わす夫婦の姿が
これからも村を元気づける作品を作り続けたい
高橋さんの思いです
人が喜んだり愛とかそういうあったかい方向に自分の作品を通して行けるっていうのはこの村にとってもすごい自分が置いてもらってる。
すごいありがたいなって思いますね心からね。
(一同)愛してるよ〜!愛してるよ〜!
愛があふれるキャベツの里です

(テーマ音楽)
(テーマ音楽)2015/10/03(土) 05:15〜05:40
NHK総合1・神戸
小さな旅「キャベツ畑より愛をこめて〜群馬県 嬬恋村〜」[字]

群馬県の北西部、嬬恋村。浅間山のふもとに広がる高原は、日本一のキャベツ産地として知られる。キャベツ生産に半生をかける農家など、キャベツの里で生きる人を訪ねる旅。

詳細情報
番組内容
群馬県北西部、標高2568mの浅間山のふもとに広がる嬬恋村は、日本一のキャベツ産地として知られます。高原一面に広がるキャベツ畑。朝夕のきびしい冷え込みにより、甘みの強いキャベツが育ちます。8〜9月は、収穫の最盛期。日の出前から、農家は収穫に追われます。キャベツ生産に半生を掛けてきた農家、国道沿いに立ち並ぶの直売所の名物店主、村おこしのイベントを支える移住者など、キャベツの里で生きる人々を訪ねる旅。
出演者
【語り】山田敦子

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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