今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ。
秋風が心地よいドライブ日和。
東京湾アクアラインを走り抜け訪れたのは千葉県鴨川市。
東京から1時間半の場所にこんなにのどかな里山の風景が広がってるんですね。
ご覧ください見事な棚田。
ここは東京から一番近い棚田として知られる大山千枚田。
山の斜面に375枚もの田んぼが連なります。
何世紀もの間変わらぬ風景。
地元の人々によって大切に守られてきました。
実りの秋。
この鴨川でもそこかしこで稲の収穫が始まっています。
そして今まさに稲刈りをしようとしているこの方が本日の主人公です。
増田陽光さん63歳です。
東京から移住し去年から米作りを始めた新米ファーマーです。
これも2回目だから…もう危なくて…。
何が起きるかわきゃりません。
へへへわきゃりません!水たまってるからちょっと心配。
こちらは妻の洋子さん60歳。
陽光さんの稲刈りをお手伝いするという事ですが…。
ちょっとわからない。
うまくいくかどうかは…。
だって重くなるのこれ。
へヘヘヘッ。
米作りを始めて2年目ですからね。
まだまだ不慣れな事がいっぱいあります。
では陽光さんお願いしますよ。
コンバインを操りいざ稲刈り開始!おお!出だしなかなか好調じゃないですか。
いいですよ。
刈り取った稲の茎や葉っぱは細かく砕かれ翌年の肥料になるようそのまま田んぼにまかれます。
なるほど。
同時に脱穀された籾が袋にたまっていくのでいっぱいになったところで袋を外さなくてはいけません。
(陽光さん)まだもうちょっと入るよ。
いやあとってもこうにぎやかなご夫婦ですね。
そんな増田さんご夫婦が米作りに励む今日の舞台はこの一帯は長狭平野と呼ばれ古くから良質な米の産地として知られてきました。
山々から湧き出るミネラル豊富な天然水とその水を田んぼにしっかり蓄える重粘土質の土壌がおいしい米の育つ秘密。
この地で作られる長狭米は小粒ですがふっくら炊き上がり冷めてもおいしいといわれています。
増田さんご夫婦もその長狭米を育てているんですね。
さああと少しだ!ねえ。
ああ終わった。
ハハハッ。
今度はいっぱいになった籾袋をトラックの荷台に運びます。
あらっ破れてるこれ。
ああ…爆発しちゃった!新米農家ならではの…。
あっこれ詰め替えないとね。
ああもったいない!せっかく育てたのに。
袋がちっちゃいんじゃなくて…。
入れ過ぎちゃったか。
すみませんね。
(陽光さん)入れ過ぎだと思うこれ。
よいしょ!せーの。
あっ!どうした?まさか…。
(陽光さん)なんだよ!またかよ。
ああ…また爆発ですね。
しかもさっきより大爆発だ。
ハハッ!ともあれおよそ380キロの籾が収穫出来ました。
このあと業者に精米してもらいます。
鴨川に新居を構え移住生活を始めたご夫婦。
農家になったらニワトリも飼いたいと思ってました。
そこで飼い始めたのが…ハハハッウコッケイですね。
さあ産みたての卵頂きましょう。
ねっ!
(陽光さん)おい!出て!ねっ。
この下に卵が何個か入っていると思うんだけど…。
アハハハハ…。
いやあこんな感じでなかなかね卵とらせてもらえない事もしばしばなんですね。
それがこれなの。
いやいや…こんなに増えちゃいましたか。
ねえ新米農家の田舎暮らしハプニングがいっぱいだ!ハハッ…。
ニワトリ小屋の隣にあるのが洋子さんの家庭菜園です。
ニンジンやパプリカなどおよそ15種類の野菜を育てています。
う〜ん。
自分で食べてみたいなって思う野菜を作りたいと思って…。
(洋子さん)茎がね穴が開いていてなので空心菜って名前が…。
新鮮な野菜も卵も手に入るのでお店で食材を買う事はほとんどありません。
(洋子さん)あっよかった。
ああよかった。
鶏になっていない。
ああ鶏になってないよかったハハハ…。
ねえ。
今日のお昼ご飯は卵のスープに空心菜たっぷりの野菜炒めです。
いただきます。
はいいただきます。
さあ自家製野菜の料理が並ぶ食卓。
こんな暮らしがしたかったんだもんね。
茨城県出身の陽光さんは東京で郵便局員として働いていた時洋子さんと出会い28歳で結婚。
保育士の洋子さんと共働きを続けながら2人の子供を育てました。
農家に生まれ育った陽光さんはずっとある思いを抱き続けてきました。
60過ぎてからの人生はやりたいと思った事は絶対やるって…。
洋子さんも快く賛成してくれました。
そんな時知ったのが鴨川市の大山千枚田保存会です。
一般の人も米作りに参加出来る保存会の会員になり以来9年間東京から通いながら夫婦で農業について学びました。
そして2012年陽光さんの定年を機に鴨川に移住しました。
当初周りには知り合いも誰もいませんでしたが…。
田舎暮らし関係の本にねよく載ってるんです。
近所の人たちがもし通りかかったら必ずあいさつしろって…。
本当だった。
仲間の輪はどんどん広がり続けてるんですね。
というわけで本日は農業を始めて2年目の新米農家のお話です。
ただ今実りの秋を満喫中!千葉県鴨川市に広がる長狭平野。
良質な水と豊かな土壌に恵まれ昔から何を植えてもおいしく育つといわれてきました。
この季節は多くの農家が空いた耕作地でブドウなどを栽培しています。
農業をするのにピッタリのこの地で第二の人生をスタートさせたのが本日の主人公増田陽光さんと洋子さんご夫婦です。
今日はご自宅前のビニールハウスで野菜の収穫ですね。
こちらは甘長とうがらし。
出荷用に選別しながら収穫していきます。
その棒は長さを測ってるのかな?これもいいわよ。
ほらほらほら。
ほらっ!いい…。
すごいよね?おお最高級!
(陽光さん)倍以上違うね。
いやあそんなに違うんですか。
これ黒くなっちゃってるでしょう?これはねもう出荷出来ない。
いやいや厳しいんですね。
1つ1つ選別するため夜までかかる事も珍しくありません。
はあ〜あらっにゃんこだ!こちらはすみれちゃん。
収穫の間はいつもずっとそばにいます。
エヘヘヘああ陽光さんが大好きなんだね。
続いては自宅でパック詰めの作業です。
ここでもまた1本1本丁寧にチェックしSクラスだけを選別します。
重さは1パック105グラムと決められています。
(陽光さん)多分…よいしょ。
あっ103!あと2グラム。
(洋子さん)1本追加。
(陽光さん)ちょっと多めだけど大丈夫です。
(洋子)サービス。
ヘヘヘ…。
これはどんなところに行くんですか?デパ地下の高級お野菜売り場とか料亭とか。
うお〜さすがSクラスですね。
はい店頭では1パック500〜600円の値がつくそうです。
ほお本当に高級品なんですね。
パック詰めした甘長とうがらしは自宅近くの集荷場に持って行きます。
(陽光さん)おはようございます。
(女性)おはようございます。
この日出荷するのは1ケース20パック。
ここでも厳しいチェックが待っています。
(陽光さん)大丈夫?ホホッやった!最優秀賞を頂きました。
集荷場を仕切る川幸子さんは甘長とうがらしの栽培から出荷までを教えてくれた陽光さんの先生です。
なるほど。
エヘヘヘヘ…。
まあ他の方は3〜4ケース持ってくるのに陽光さんは丁寧に丁寧に作業しますからね。
いつも1ケースだけなんですね。
毎日3つか4つぐらいずつ持ってこられればいいかな。
頑張りましょう!ねえ。
この日ご夫婦が車で向かったのはとある山の上。
細く険しい山道が続きます。
ああ本当だ。
すごい道ですね。
この山の上に何があるのかというと…。
ほら見て!すごいでしょう。
(洋子さん)もう…すぐ上は空よ。
上なんにもないのよもう。
ああ鴨川のマチュピチュ。
町を見下ろす山の頂に広がる棚田。
ペルーの世界遺産マチュピチュを彷彿とさせる風景です。
なるほど。
(陽光さん)山さんどうも。
(洋子さん)こんにちは。
89歳の山俊夫さんはこの棚田で70年以上米作りを続けてきました。
そして去年高齢のためそろそろ田んぼを誰かに任せたいと思っていたところ手を挙げたのがこの増田さんご夫婦です。
今日は稲の刈り時を聞きに来ました。
(洋子さん)どうでしょうか?今年は…。
(陽光さん)今度土曜日辺り晴れるみたいなんだけど…。
ああ刈れるね。
刈れる?はい。
昼と夜の寒暖差が大きい山さんの棚田で育つ長狭米は特においしいと地域でも評判です。
いやあその田んぼを任されたんですからね増田さんご夫婦責任は重大です。
鴨川と増田さんご夫婦をつなぐきっかけとなった場所大山千枚田はこの日年に一度の大イベント。
今日は雨が降っているので滑ったり刃物を持っての作業なのでそれだけ十分気をつけて頂きたいと思います。
大山千枚田保存会では都会の人たちも気軽に米作りが体験出来る棚田のオーナー制度を導入。
今日はオーナーの皆さんが待ちに待った収穫が行われるんです。
以前は参加者の1人だった陽光さん。
今年は指導する立場になりましたね。
はいえーっと…B田んぼ担当の増田と申します。
支援者になりたてです。
一生懸命やりますのでよろしくお願いします。
まあ小雨が降るあいにくの天気なんですが350人が集まりました。
雨天決行です!稲刈り初心者の皆さんには指導員が懇切丁寧にお手本を示します。
こういうふうにね持って…ここ持ちます。
(陽光さん)で刈るのは下の方ね。
下の方から…はい。
斜めにやると勝手に切れます。
う〜ん新米指導員頑張っておられます。
…とそこに現れたのが大山千枚田保存会の石田理事長ですね。
(石田さん)もう力強い…ねっ。
支援者ですよね。
任せろってね〜頼もしいじゃないですか。
刈り取った稲は稲木と呼ばれる竿にかけ天日干しにします。
そこで今度は竹を使った稲木作りの指導にあたる陽光さん。
ところが…。
(相川さん)それさあ真ん中へ3本立てて…ねっ?あと両脇その竹の真ん中へ3本それでその間へ2本…。
ちょ…ちょ…ちょっとちょっと待って。
3本やって…。
あれっ?陽光さん間違っちゃった?はい竹の本数が違っているとベテラン農家さんから指導されました。
ああ…。
すみません新米なものですからね。
ヘヘヘッ陽光さんドンマイドンマイ。
一方洋子さんは昼食のお手伝いです。
ご飯がちゃんと棚になってるじゃん。
ハハハハそうなんですね。
これぞ稲刈りイベント恒例の棚田カレー。
参加者の皆さんが楽しみにしているランチなんです。
一仕事終えた陽光さんも…。
(陽光さん)いただきます。
うまいですね!こうして今年も大山千枚田の稲刈り無事終了しました。
(玄関のチャイム)こんにちは。
今日の増田家はとってもにぎやかです。
(女の子)こんにちは。
(洋子さん)はーいこんにちは。
お帰りなさい。
あっお習字?はい。
長年書道をたしなみ先生の資格を持っている洋子さん。
現在週に2日自宅で教室を開き子供たちに習字を教えているんです。
保育士やってたので私はやっぱり子供が好きなんだって思って始めてよかったって思って…。
ああ…そうなんだ。
ねえ。
教室が終わってもおやつを食べたり宿題をしたり自由に過ごせるので子供たちの憩いの場になっています。
ヘヘヘヘッ。
先日収穫した新米が精米をされて届きましたよ。
袋が爆発してたあのお米ですね。
(陽光さん)出来上がったんです。
これぐらいだったらまあ…大丈夫です。
今年は雨が多かったですからね。
ちょっと自信がない陽光さんなんですが…。
でもこのお米を待ってる方が東京にたくさんいらっしゃるんですからね。
さあ味はどうでしょう?さあ炊けました。
炊けたかな?おお〜。
いやあうまそうに炊けてるじゃないですか。
ふっくらつやつやお米が立ってますよ。
ねえ〜。
さあ早く頂きましょう!熱いよ大丈夫?その半分くらいでいいや…いい。
いっぱいいっちゃった…。
どう?うん粘りもあるし。
(洋子さん)すごい粘りあるね。
うん!すごいね。
(陽光さん)うん。
いやあ一生懸命育てたかいがありましたね。
炊きたてご飯で作ったおにぎりを持って2人でお出かけです。
(洋子さん)稔さんこんばんは。
(陽光さん)どうもどうも。
ヘヘッ。
高橋稔さんは増田さんご夫婦にとって移住の1年先輩なんですね。
妻の真里子さんと千葉市から鴨川に移り住み現在みかん農家をしています。
へへ〜いいですね。
移住仲間同士しょっちゅう杯を交わします。
食卓にはたくさんのごちそうが並びました。
増田家で収穫した新米のおにぎりとウコッケイの卵の燻製。
高橋家が用意したのが自家製野菜のてんぷらとイノシシ肉のジンジャー焼きです。
新米です。
新米が作った新米だからね…。
なるほど。
あ〜くさい。
新米の新米どうぞ召し上がってください。
あっうまいね。
すごいよね。
(洋子さん)炊きたて…お釜開けた時の香りが全然違う…。
(真里子さん)いいな〜。
いやあまるで本当に昔からの友人のようですね。
その中で移住した人でも農業をやった人っていうのは過去この2人しかいないんですよ。
そういう価値観が一緒になったわけ。
去年だって助けてもらったもんね。
お互い助けたり…。
エヘヘヘヘ。
いやあ農業を始めて本当によかったと心から思える瞬間ですね。
ここは鴨川のマチュピチュですね。
はい増田さん夫婦が任された山の上の棚田もいよいよ稲刈りの日を迎えました。
コンバインなどの大きな機械は入らないためここではバインダーという小型の農機具で稲を刈り取り束ねます。
ああ棚田の持ち主山さんも手伝ってくださるんですね。
いやあだって…。
涙出ちゃう…。
本当山さんがいなかったら出来ないもの。
本当ありがたい。
うん。
いやあ今年は本当に雨が多かったのでぬかるんでいてもう大変だ。
そんな時頼りになるのが…。
えっ?ハハハハハ…。
高橋さんご夫婦ですね。
ヘヘヘヘ。
ご苦労さん。
もうちょっとだね。
うん刈るのはね。
刈るのはもうちょっとで…。
続いては稲を干すあの稲木作りですね。
陽光さん今度は大丈夫ですね。
うちが大変な時声かければ来てくれるし…。
そうですよね。
農業は持ちつ持たれつ。
稲木を使った天日干しは手間ひまはかかりますが栄養が茎から実に移りお米がよりおいしくなるといわれています。
そして農作業で一汗かいたあとはのんびり一休みです。
これも昔ながらの農村の風景ですね。
でもあんたねえ農業…。
もう体が続く限りは頑張ります。
(真里子さん)じゃあ来年も手伝いに来なきゃね。
来年も期待して待ってる。
お互い様だ。
伝統の米作りみんなで守っていきましょう。
(稔さん)バンザーイ!
(一同)バンザーイ!はいお疲れ様でした!農家になりたい。
その夢を叶えるためにやって来た鴨川のこの地。
そこにはいつまでも残したい日本の原風景がありました。
農業を心から愛する人たちとの出会いが待っていました。
陽光さん洋子さんこれからも夫婦力を合わせて素敵なベテランファーマーになっていってください。
応援してまーす!はい楽園通信です。
桃ちゃん鴨川うまいものいっぱいだもんね。
はい。
鴨川の特産品はこちらみんなみの里でどうぞ。
増田さん夫婦が作った野菜も見つかるかもしれませんよ。
旬の果物や名産の長狭米も販売しています。
ねえ〜。
ああ新米きた!そして大山千枚田保存会では来年度の棚田オーナー制度の参加者を募集しています。
いいですね。
今年の申し込みは11月からです。
はい!稲作体験いいですよ。
次回は福島県大内宿が舞台。
築400年の古民家で喫茶店を始めたお母さんのお話です。
ふるさとで親子一緒に頑張ってまーす!
(草野)
紅葉の秋も近い2015/10/03(土) 18:00〜18:30
ABCテレビ1
人生の楽園[字]
【房総の秋 がんばれ!新米農家】 千葉県鴨川市の美しい棚田の風景に魅せられ、夫の定年退職を機に東京から移住。かねてからの夢だった米作りに挑戦する仲良し夫婦を紹介。
詳細情報
◇番組内容
東京で郵便局員として働きながらも、いずれは農業をやりたい…という夢を抱き続けていた主人公は、房総半島の鴨川市に「大山千枚田」という美しい棚田があることを知り、東京から通いながら夫婦で米作りを学んだ。そして3年前、定年退職を機に鴨川に移住。棚田での米作りや、甘長唐辛子などの野菜作りを始めた。今はちょうど稲刈りの季節。まだ慣れないコンバインを一生懸命に操りながら、新米農家としての日々を楽しんでいる。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
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日本語
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