2柳亭市馬の演芸図鑑「めおと楽団ジキジキ、昔昔亭桃太郎、泉ピン子」 2015.10.04


おはようございます。
柳亭市馬でございます。
え〜今日は寄席の番組のお話を致しますがまず一番最初に前座が出てまいります。
サラ口なんて言い方もありますが二ツ目が出て真打ちが出てえ〜にぎやかになってまいりますが途中仲入りという休憩がありましてすぐそのあとに出てくるのがくいつき。
お客さんがいろんな食べもんに食いついてるというところから。
最後がトリといわれますがねえ。
その前に出る人を膝代り。
大阪行きますとねモタレなんて言うそうですがね。
不思議な言い方ですけれどもよく歌合戦でね最後に出る方をトリって言いますけどあれは寄席から来た言葉でございます。
では今日の出演者をご紹介致しましょう。
まずめおと楽団ジキジキのご両人でございます。
落語は昔昔亭桃太郎さん。
今日も独特の桃太郎ワールドでございます。
ごゆっくりどうぞ。

(拍手)はい〜ありがとう!
(2人)・「ちょいと出ましためおと楽団ジキジキ」はい!
(2人)・「ご陽気に」はいどうも!はいめおと楽団ジキジキです!無駄に明るい夫婦で〜す!よろしくお願いします。
改めて大きな拍手をありがとうございます!
(拍手)
(2人)ありがとうございます。
皆さんお元気で。
え〜じゃあメンバー紹介ね。
私が当楽団の楽長をやっておりますキヨシと申します。
はいどうもありがとうございます。
そして私が社長のカオルコでございます。
ちょっと偉いのね。
はいよろしくお願いします。
それではまず1曲いってみましょう。
ね!全国各地のいろんな土地の名前だとかねおいしい物を歌にしちゃいました。
聴いて下さい。
「音楽旅巡り」。
は〜い!・「日本全国」・「いろいろ行ったね」
(2人)・「あちこち旅巡り」ジャンジャン。
はいそれではねまずは関東地方からいきましょうかね。
関東地方の神奈川県からいきましょう!・「最初は神奈川県どうぞ!」はい!・「やって来ました中華街おいしいシューマイ食べ過ぎて」・「駅の改札が通れない」あら通れないの?どこどこそこどこどこなの?何かこの横幅がつっかえるの横幅よこは…横浜。
なるほど〜!横浜!はい。
こんな感じでいきますのでね。
はい。
1番は短いのでねあっという間に終わっちゃいます。
次はですね四国なんかもいいんだよね。
いいね!はい・「お次は四国です。
どうぞ!」・「ソーメンオリーブ瀬戸内海」・「この島の人に頼み事をしたらね」・「いつでもいいよと引き受ける」すばらしい島ですね。
でもその人忙しくなかったんですか?ううん。
ちょうど暇だったからちょうど島小豆島。
なるほど!ありがとう。
はい。
(拍手)それではねもう旅の終わりでございます。
旅の終わりは九州なんかいいですか?はい・「最後は九州いってみよう!」はい!・「温泉湧き出し日本一」なるほど!・「露天風呂で転んじゃった」あらら…。
・「痛がり方が半端ない」どこなのどこなの?そこどこ?お〜痛。
大分。
何か昨日もそんな事言ってたよ。
昨日のとことは別府。
別府!?別府!なるほど!・「日本全国」・「いろいろ行ったね」
(2人)・「あちこち旅巡り」ジャンジャン。
はいどうもありがとうございました。
「あ〜」なんて言って頂いてねよかった。
今日はね実はねちょっとかわいい楽器も用意してんですよ。
こんなかわいらしいアコーディオン。
小さいアコーディオン。
おもちゃみたいでしょ?目の錯覚じゃないですよ。
この人が持つから小さく…。
違う。
笑い過ぎじゃない?「ハハハ!」とか言ってますけどね。
じゃあこの楽器を使いましてね次はおしゃれなフランスのシャンソンやりたいと思いますね。
今日はすてきなマドモアゼルがいっぱいねいらしてるから。
それではいきましょう。
「踊らにゃシャンソン」。
・「ルンチャッチャルンチャッチャルンチャッチャ」・「シャンソンでパリはパリ」・「やっぱりパリはパリ」
(2人)・「同じ阿呆ならば踊らにゃシャンソンソンソン」間奏よ〜。
「ピエール!私のピエール!どこに行ってしまったのピエール!ピエール!あらピエールこんな…こんなんじゃないわピエールは。
ピエールったらどこに…」。
「ジョセフィーヌ」。
「そこにいたの?ピエール」。
「さっきから見てたよジョセフィーヌ」。
「ピエール」。
「何だい?」。
「女の子はね風船なのよ」。
「女の子は風船?」。
「しっかりつかまえてないとフワフワフワフワ飛んでってしまうのよ」。
「君は飛ばないだろ!」。
「飛ぶわよピエール」。
「飛ばない。
ありえないありえない」。
「ピエール。
私最近凝ってる楽器があるのよ」。
「凝ってる楽器何凝ってるの?」。
「鍵盤ハーモニカ!」。
「あ〜そんなんに凝ってんのね」。
「これでねいろんな曲が弾けるようになったの」。
「じゃ聴かせて聴かせて」。
「まずはねクラシックの名曲からね。
ブラームスの『ハンガリアン舞曲第5番』」。
「第5番。
はいはいはい」。
せ〜の!はい!お見事!すごいすごいすごい。
(拍手)「いろんな曲が弾けるのよ」。
「ジョセフィーヌ」。
「何?」。
「いつの間にかこんなに人だかりが」。
「すごい!いっぱい人がいる!」。
「フランスのパリなのに日本人ばっかだけど」。
「もう皆平べったい顔して。
日本といえばね私日本の曲も弾けるのよ」。
「じゃあやろうよ日本の曲。
何が弾ける?」。
「『憧れのハワイ航路』」。
「渋いなそれ」。
「ちょっと古いけどねこれをちょっと面白い奏法でね」。
「やって『憧れのハワイ航路』」。
「いくわよ!」。
「はいはい」。
いいね!じゃあ僕も一緒にやるよ。
せ〜の!おっ!おでこで弾いてる〜!いい感じだね。
はい!おっ!・「憧れのハワイ」はいお見事!すごいすごい!
(拍手)「すごいね」。
「もう何だって弾けるんだから」。
「何でも弾けるの?」。
「何でも弾けるわよ」。
「じゃリクエストとっても平気なの?」。
「今日は皆さんが何か聴きたい曲を言って頂ければ何でも弾けますよ。
あります?」。
「え何?『男はつらいよ』?『男はつらいよ』やりましょうか」。
「できる。
大丈夫」。
「いけんの?」。
せ〜の!はい!おっできる!すばらしい!頑張って!よいしょ。
そんなに頑張んなくても。
よいしょ!はい!いい感じ!はい!はいそこでアピールアピール。
はい!すばらしい!
(拍手)お見事!はい!めおと楽団ジキジキでした!
(2人)・「ちょいと出ましためおと楽団ジキジキ」・「ありがとね」
(2人)どうもありがとうございました!ありがとうございました!ありがとう!
(拍手)
(拍手)
(拍手)こんにちは。
(笑い)赤ちゃんがなかなか日本で生まれなくなりましてね一家で1.4〜1.5人。
ほとんど生まれなくなっちゃった。
なぜ生まれなくなったか。
日本人の大多数はサラリーマンなんです。
転勤が多い。
昔は転勤というと一家で転勤した。
今は亭主だけ転勤する。
奥さん残されちゃう。
なかなか妊娠できないんです。
ほれで単身赴任
(不妊)っての。
(笑い)天気予報がまあなかなか当たりませんがね。
大体私は気象庁なんて信用してないんです。
第一去年の気象庁の職員の運動会雨で中止になった。
(笑い)せこい茶わんだねこれは。
(笑い)普通こういうとこへ出すんだからねえ茶たくの上へでも載せて蓋か何かして載せときゃよさそうなもんじゃない。
何だ?こら。
野良仕事やってんじゃないよ。
(笑い)これ地方の公民館に置いてあるやつじゃない。
お握り持ったら田植えの昼休みだよ。
まあ高倉健さんが亡くなってね日本も大スターという人がもういなくなっちゃった。
でも健さんの時もすごかったけど石原裕次郎さんが亡くなった時の騒ぎはすごかったですね。
今でもだから裕次郎さんは人気がある。
小樽にも裕次郎記念館というの出来てはやってる。
28億かけた。
奥さんの北原さんが随分お金使ったようですね。
見え
(三枝)を張ったんでしょうね。
(笑い)ほれでまあ裕ちゃんが亡くなった時は「惜しかった惜しかった」っつってね52で亡くなって。
でもまあ身内の方に申し訳ないけど大スターというのはあのくらいでちょうどよかったんじゃないですかね。
裕ちゃんがですよ90過ぎて杖か何かついてね鼻水か何か垂らしながら映画館の前で「俺は待ってるぜ」。
(笑い)もう行く気になれませんよ。
とにかく裕次郎さんはもうねえすぐスターになっちゃったからね。
もうデビューしてすぐだ。
だからもうテレビドラマなんかに出たってもうねえ1本500万ぐらい取っちゃうんだから。
こらあすごいよ。
刑事の課長か何かやってね。
電話取って。
それだけだよ仕事は。
うん。
リンリンリンリン。
「俺だ。
そうかよし分かった。
頼むぞ」。
ガチャン。
100万。
(笑い)リンリンリン。
「頼むぞ」。
ガチャン。
200万。
リンリンリン。
「頼むぞ」。
ガチャン。
300万。
リンリンリン。
「頼むぞ」。
ガチャン。
400万。
最後にね犯人捕まって「ご苦労さん」っつって500万。
時間にして45秒。
ほれで500万。
私のが今日ここで15分しゃべってもらうのは…。
(笑い)まあ相当もらいますがね。
ほれでまあ裕次郎さんももうすぐスターになっちゃったんだね。
もうすぐスターになったのは裕次郎さんと長嶋さんだよ。
ね。
健さんだって7〜8年ブランクがあったんだね。
もうすぐスターになっちゃってお金はいっぱい入ってくるしもう映画年に11本も撮るから嫌んなっちゃったんだね。
やめたくなっちゃって「俳優は男子一生の仕事じゃない」っつったの。
どっかいなくなっちゃった。
神戸にいたんだね。
これをまた日活映画で連れ戻してうち建ててやって「このおうちあげるからここへ住みなさい」。
そうやって引き止めたの。
「俳優は男子一生の仕事じゃない」ってひと言言っただけ。
私もそれやってみたくてね。
(笑い)あの〜寄席でやったんですよ。
「落語家は男子一生の仕事じゃない」っつって。
お客がシ〜ンとしちゃってね。
弱ったなと思って頭下げて楽屋へ戻ったら仲間が5〜6人いて「やめたかいつでもやめりゃいいじゃねえか」。
当時日活には吉永小百合さんもいましてかわいかったですね。
あの〜小百合ちゃん今でもかわいいですがね。
私はまあ今でも小百合ちゃんの考え方次第では女房と別れてもいいと思ってる。
(笑い)ほ〜らねかわいかった。
裕次郎だってもう晩年は太ってきてねもう太ってきたけども歌がよかったからね。
歌がよかったからず〜っと人気が持続したんだね。
・「俺らはドラマーやくざなドラマー」・「俺らがおこれば嵐を呼ぶぜ」・「喧嘩代わりにドラムを叩きゃ」・「恋のうさもふっとぶぜ」なんつってね。
(笑い)
(拍手)・「俺らはドラマー浮気なドラマー」・「俺らがほれたら嵐を呼ぶぜ」・「女抱きよせドラムを叩きゃ」・「金はいらねぇオンの字さ」なんつってね。
(拍手と笑い)・「俺らはドラマーやくざなドラマー」・「俺らが叩けば嵐を呼ぶぜ」・「年がら年中ドラムを叩きゃ」・「借金取りも逃げて行く」なんて歌った。
(拍手)だから私がもう感じるところはレコードとかCDの売り上げ日本一は裕次郎さんだったんじゃないでしょうかね。
亡くなったってね…これうわさですよあくまでうわさですが裕次郎さんの奥さんとこに印税が年間5億円くるってんですよ。
うわさですよこれ。
(笑い)ええ。
いや〜だからすごいですよね5億円。
でもあの奥さんは違うんだよ。
ねえ。
「もうお金は要らないから裕次郎さんに帰ってきてほしい」って。
こう言ったみたいですね。
これ言えます?例えば今日見えてる奥様方こっち5億円こっち亭主好きな方取りなさい。
私は90%5億円取ると思いますよ。
うちの女房なんか「50万でいい」っつったんだから。
やっぱり裕次郎さんは湘南で育ったってのは大きいですね。
湘南出の人ってのは何かかっこいいんだね。
湘南っていうと海とヨットって浮かびますね。
私やなんかは信州だからそばと味噌ってこれ。
だからもう湘南出の人は若い。
石原慎太郎裕次郎加山雄三桑田佳祐ワイルド・ワンズ桂米丸。
(笑い)若いんだよね。
だからもう流行ってのは全部湘南からこう来てる訳だ。
ねえ。
食べもんだってハンバーガーだとかスパゲッティだとかね全部湘南。
ジーパンだとかねエレキギター全部湘南から入ってきた。
だからかっこいい。
ねえ。
そういう事なの。
(笑い)うん。
だからまあ慎太郎さんと裕次郎さんで青春時代は湘南でかっこいい遊びしたんじゃないですかね。
「兄貴海でも行こうか」。
「どうだい?この海の青さ」。
「いつ見ても飽きないね」。
「時間あるからヨットでも乗ろうか?江の島一回りしよう」。
「いや〜潮の香りはたまらない」。
こういう会話してた。
私やなんかも兄弟で会話しましたがねまあこんなぜいたくな会話しませんでしたね。
「兄貴畑へでも行こうか」。
(笑い)「どうだい?この麦の青さ。
時間があるからリヤカーにでも乗ろうか?隣村まで行こう」。
「今日は兄貴の引く番だぞ。
それにしても肥やしのにおいは臭い」。
だからお葬式の時もお兄さん挨拶してねお兄さんもかっこいい。
挨拶もね普通の挨拶と違う。
絹のハンケチで涙を拭いたりしてね。
絹のハンケチなんて涙吸い込まないんじゃないかと思うけどね。
挨拶が違う。
「私も裕次郎も子どもの頃から海が好きでした。
できる事なら裕次郎の骨は黒潮の流れる太平洋に帰してやりたいと思います。
皆さんどうか海を見たら裕次郎を思い出して下さい」。
挨拶までかっこいい。
だってあの兄弟が海のそば生まれたからいいんですよ。
私みたいに農村へ生まれてたらあんな挨拶はないんだから。
例えば私が亡くなったとしてうちの兄が挨拶しますね。
あんなかっこよくいきませんよ。
「私も桃太郎も子どもの頃から大変田んぼが好きでした。
できる事なら桃太郎の骨は田んぼのあぜ道にカエルと一緒に埋めてやりたいと思います。
皆さんカエルを見たら桃太郎を思い出して下さい」。
え〜今日は「裕次郎物語」で失礼を致します。
どうも。
(拍手)え〜今日お招き致しましたゲストはですねもう皆さん私が何か言う事はございません。
どなたもご存じの大女優泉ピン子さんをお招き致しました。
ではピン子さんどうぞ。
あっ。
おはようございます。
どうもおはようございます。
よろしくお願い致します。
どうもよく来て下さ…あらあらご丁寧にすいませんどうも。
あ〜。
末廣より広いですねここ。
廊下よりね。
もうさすが末廣の楽屋をご存じのピン子さん。
どうも今日はありがとうございます。
とんでもない。
あの初めましてですよね?ええそうなんですよ。
あなたが師匠のとこに小さん師匠のとこ入る前に私は10代から小さん師匠にごはんごちそうになってた。
ねえ。
頂いて。
ですから我々のもう大先輩で。
いやいや。
いらっしゃる訳なんで。
その大先輩にねもう普通にピン子さんなんて今日は呼ばせて頂きますけど。
はい。
普通は師匠です。
そうです。
ハハハハ!いやでももうお笑いやめてもう何十年ですからね。
まあね。
もう我々が入った頃は既に…。
あっ女優でしたか?ええもう。
ああそうですか?ええ。
だからこのNHKでも結構お正月の生放送の司会を…寄席中継をさせて頂いて。
だから末廣なんか私たちはもう出られませんでしたけど末廣から中継。
ええ。
今でもね。
それと鈴本から中継とかってやって。
あの時に確か司会をさせて頂いた覚えがありますね。
あ〜それはそれは。
だから私なんかねもう気安いんですよ何となくね。
初めてお目にかかるしその〜ねえ国民的大女優でらっしゃるんだけれども。
バカ言ってんじゃありません。
ただ長く生きてるっていうだけで。
いやだからこういう寄席っぽい廊下見るとね私本当にねごめんなさいねすいません。
ここでね着物着てね生放送だからさここでこうやって座ってたのよ。
はい。
こうやってね。
はい。
そしたら圓生師匠が「ちょいとお前さん中にお入りよ」って言うから「いえ師匠とんでもないです。
私あのもうここで」っつったら「そこにいたら邪魔だからお入り」って言われて。
邪魔だから。
あの圓生師匠が?圓生師匠は怖かったですね。
あっそうでしたか。
怖かった。
ああ。
あれは芸術座だったかな確か。
宝塚じゃなかったと思う。
私師匠が誰もお弟子さんがいなかったもんですから師匠が脱いだ…夏でしたね絽の紋付きを私畳んで…こうやって畳んでたんです。
そしたら圓生師匠がフワ〜ッと来てその着物をスッと持って自分のお弟子さんの前に持ってって「お前が畳むな」でしょうねきっと。
それでお弟子さんの前…お弟子さんが畳んでたっていう。
だから怖い印象っていうか厳しいっていうかもう大師匠ですからねまあ。
まあそうですよね。
圓生師匠のその話を伺ってもう私たちなんかもう絵が浮かんで圓生師匠のあのちょっと苦りきったね。
いい男じゃないですか。
昔の写真見るとね圓生師匠。
いい男でした。
上背はあるしね。
本当にねだからね末廣忘れられないのこういう廊下見て唐紙あるとそこ行くとお宅の師匠「中お入り中お入り」っつって端よね。
「いいよいいよ。
前座わんな」。
座れないっていうの。
うちの師匠はまた気安いですから。
それとごはんも。
好江師匠をかわいがってたんですよ小さん師匠が。
もう大好きでしたね。
で好江師匠が…好江ねえちゃんっつってねえちゃんが「ピンちゃん行く?」って。
「え?」「ごはん」って言うから当時金がないからさごはんなんて言われたらうれしいのよ。
浮くから。
「じゃあ行きます」っつって言ったら小さん師匠が一緒だったのよ。
小さん師匠に誘われて好江師匠が「ピン子っていうのいるけど連れてっていいか?」と。
で行って。
何か食べた気がしなかった。
小さん師匠は。
見てる方はね「あれ?」っと思われたかもしれないんで芸能界にそもそもデビューなすったのはこの漫談で寄席に出たのが最初なんですよね?そうです。
これ…。
500円。
一日500円?一日500円。
あら〜。
3回で500円。
3回で?はい。
演芸場。
浅草演芸場。
そん時にそれこそあした順子。
いつも楽屋で一緒ですけど。
順ちゃん順ちゃんとつるんだつるんだ。
もう誰が金くれるかもう2人でね「あれ…あれよいしょしたら絶対小遣いくれる」って。
それでね「ポール牧は見えっ張りだからポールに昼間はおごらせよう」っつって。
「にいさん本当にもうにいさんすばらしい」って。
「そう?」「やっぱりさヨシカミ行こうよ〜ねえヨシカミさ〜」って洋食屋なんですけど浅草の。
そこ連れてって「新居構えたから新宿においでよ」っつったらもう急な階段でさどこが新居だよボロボロでさ悪いけど。
そういう懐かしさはあります。
順ちゃんとはつるんだね。
あとはねカモになったのは早野凡平。
「ホンジャマカホンジャマカ」の。
あの人がもうカモ。
あれも気前いいの。
あのねよいしょしなくても出すタイプ。
で凡ちゃんは…パンツがそろそろ2人ともね古くなってきたから「早野凡平にパンツ買わせよう」っつってパンツも買ってもらって。
「だって今さホンジャマカでもうかってんだからさ」っつって。
だからあと…。
談志師匠も?談志師匠はね…談志師匠はねテレビの番組でね何かね登竜門なのよその…寄席の。
要するに若手の。
こういうふうになっててへただったらバタンと落ちて下におがくずがいっぱい。
今あれ考えたら危ない。
おがくずだよ?今マットレスみたいんじゃないおがくずがあっていやおがくず山ほどあってそこに落ちるっていう。
そしたらねそのプロデューサーがね私が声が大きかったらね「お前よう寄席のせこいマイクじゃねえんだから」っつったからねカチンと来て「悪かったね」っつったの。
「せこいとこから出てないんだよ」って言ったら見事に落とされて。
ね。
ひと言ふた言で。
で悔しくてねやっぱり悔し涙でしょうね。
そしたら…そん時パー子が出てきてたのよ。
ね。
そしたら談志師匠が通りながら横を抜けていく時にね「おい。
おい。
いい芸人になるぞ。
な。
この悔しさ忘れんな。
な」。
何かそれからさ抑えてた涙が何か怒とうのようにこう…。
あ〜それ分かりますな。
何かねうん。
だからそういう師匠。
ネタ見てないんだもん別に落ちたのだけ見て。
だけどその事がやっぱり談志師匠はね…松岡さんはいい人でしたよ。
松岡さん…。
松岡克由さんでございます。
金語楼師匠というのは昔は?昔ですか?柳家。
ええ。
もうそれは昔ははなし家で売れてそれで後年はね喜劇人というか。
…だったけど。
やっぱり落語家で売れたんですか?そうです。
面白かっただろうねきっと。
「兵隊落語」でね。
私金語楼先生と一緒にね何か旅行った時にね金語楼先生にね「サインを」って言ったらばね名刺を出したの。
私これはいい事を習ったのはね金語楼先生がね「表の失礼しますね」っつって表の肩書を全部消すの。
それで裏にサインをすんの。
「ピン子ちゃんあなたにはこういう時が来るかもしれないけど来ないかもしれないけどもし『名刺にサイン』って言われたら『表は失礼します』って消させてもらいなさい。
何に使われるか分かんない」。
来るかもしれないし来ないかもしれないっていうのがまあ傷つけないようにきっと教えて下さったんでしょうね。
今思うと何で金語楼師匠と一緒だったんだかよく覚えてないですけど何かトークか何かだったんでしょうね。
そういう意味ではもう思い出あるしね驚いたのあんた球児・好児がさ漫才協会の会長だよあれが。
ゲロゲロが。
あれがったって。
もう50年以上やってるんですけどね。
50年以上あんたゲロゲロだけで50年ってあんた片っぽの好児がさもう人と楽屋一緒になるとあいつきれい好きでさ人の手鏡が…「よく平気ね。
よくこんな汚い鏡で顔見るわね」って人の手鏡を手拭いでハ〜ッ。
潔癖症なのよ。
人の化粧前を直して。
まあ便利な男。
私からすると。
結局便利?そう。
ゲロゲロが会長?時代違うのよね。
あんたも会長でしょう?そうなんですどうも。
あんた時代って…。
面目次第もございません。
だからいかに人材不足か本当に。
本当に。
あの方よ。
すてきだわ。
2015/10/04(日) 05:15〜05:45
NHK総合1・神戸
柳亭市馬の演芸図鑑「めおと楽団ジキジキ、昔昔亭桃太郎、泉ピン子」[字]

落語家・柳亭市馬が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、めおと楽団ジキジキ、昔昔亭桃太郎の落語。対談のゲストは泉ピン子

詳細情報
番組内容
落語家・柳亭市馬が、演芸界のよりすぐりの至芸をナビゲートする。演芸は、めおと楽団ジキジキ、昔昔亭桃太郎の落語。対談のゲストは泉ピン子。
出演者
【出演】めおと楽団ジキジキ,昔昔亭桃太郎,泉ピン子,【ナビゲーター】柳亭市馬

ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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