自動車教習所:運転免許試験の漏えい容疑で書類送検
毎日新聞 2015年10月08日 21時07分
◇岡山県警、男性技術職員を地方公務員法違反容疑で
岡山県警は8日、自動車教習所の卒業検定などを担当する「技能検定員」の資格審査試験の問題を漏えいしたとして、県警運転免許課の男性技術職員(48)を地方公務員法(守秘義務)違反容疑で岡山地検に書類送検した。また、自分が勤める教習所の職員に有利になるよう漏えいを求めたとして岡山市内の自動車教習所の男性管理者(62)も同法違反(唆し)容疑で書類送検した。関係者によるとこの管理者は県警OBで警察署長経験者という。
県警は、職員を停職3カ月の懲戒処分とし、職員は同日付で退職した。また、漏えいを疑われる受験者5人を失格処分にした。
送検容疑は、職員は6月17日午後、同市北区の県運転免許センター内で、筆記試験の問題を管理者に教えたとしている。管理者は5月下旬ごろ、電話で職員に問題のヒントを教えてほしいと頼んだほか、6月17日に面会した際にはしつこく迫ったとしている。県警によると、職員はほとんどの問題の内容を口頭で伝えたという。
資格審査は、県公安委員会の指定を受けた教習所の職員らを対象に年2回実施され、筆記と実技の試験がある。合格すれば、教習所の教習生の卒業検定などを担当できる。
県警の藤野英樹首席監察官は「運転免許行政や県民の信頼を損なうもので、深くおわびする」とコメントした。【平川義之、林田奈々】