夢の扉+【向井理▼世界が注目!がんをピンポイントで“兵糧攻め”!】 2015.10.04


世界が注目するこんながん治療をご存じだろうか
時は戦国時代
あの豊臣秀吉は敵の城を攻め落とすとき
後に語り継がれるある戦術を打った
それが…
城を包囲することで食糧の補給路を断ち
敵が飢えてゆくのを待った
世界屈指のドクターの戦術も兵糧攻めだった
人類最大の敵がん細胞と戦い
末期がん患者に多くの希望を与えている
その武器は意のままに動く細い管
Wehaveadream
西の玄関口関西国際空港のほど近くに
がん専門のクリニックがある
院長は兵糧攻めを繰り出す…
痛くないですありがとうございます
来院する患者の多くは末期のがん患者たち
手術や放射線など
通常の治療はできないと言われた厳しい状態なのだが…
これがまた便利でよろしいのやわ友達とおいしいもの食べに行ったりとかええみんな友達もそんなふうに言って
なぜか患者たちの表情はいたって明るい
時々患者さんとハグしたりしますよ「よかったなあ」って本当にその言葉だけなんですよ
堀のがん治療とは…
現在通院中の…
1年前…
抗がん剤治療などを行ってきたのだが
期待する効果を得られず堀のもとを訪れた
このクリニックで治療を始めてひと月
2.5センチの肺がんが
見た目には跡形もなく消えていた
堀が行うのは…
その栄養を止めてしまうという
なんと…
実はがん細胞は栄養をとるために
体内から新しい血管を作らせていた
その栄養を送る血管をふさぐことで
がんを徐々に弱らせ死滅させる
これを動脈塞栓術と言う
市村さんは現在左脇に痛みがあるという
今回その痛みの原因と考えられるがんを攻める
「こいつやな悪いことしてんのは」ってがんの腫瘍一つ一つと先生が対面お話してるような形でもし再発したとしてもどこか出てきたとしても先生が何とかしてくださるかなという安心感があるので
がんの兵糧攻めに欠かせない医療器具が…
細くしなやかな管で直径は1ミリに満たない
足の付け根の動脈から挿入し
血管の中をたどって患部に到達させる
一見痛そうな治療に思えるが
血管の内側には痛みを感じる神経がない
治療の際…
まず事前に検査を行う
特殊な装置を使って患部の3D画像を作成
がんに栄養を運ぶ動脈を割り出す
これが…
カテーテルの挿入が始まった
患者の血管画像を確かめながら患部を目指す
血管は一本道ではない複雑に枝分かれしている
それに壁を強く刺激すると
血管が収縮し進めなくなることもある
絶妙な指さばきが必要だ
撮影しますよ軽く息を吸い込んで
患部は近いX線撮影で最終確認をする
はい楽にしてください
円で囲った黒い部分ががん
堀のカテーテルはがんとつながる血管に到達した
オッケー
いよいよ堀の兵糧攻めが始まる
堀は注射器をカテーテルにあてがい
赤い液を注入した
細い管の先端から患部に流し込む
これで栄養を届ける補給路は断ち切られ
がんは弱っていく
まさにがん兵糧攻めだ
この赤い液体実は
中に混ざっている小さな粒子にも抗がん剤が染み込んでいて
これが血管をふさぐ役割を果たす
がんをピンポイント攻撃
動脈はふさがれ抗がん剤が全身に広がることはない
今回の治療はわずか2時間足らずで終了した
市村さんの左脇の痛みを引き起こしたがんには
4本の血管が栄養を運んでいた
さらにもう一つ肺に転移したがんには…
堀は見事短時間にすべてをふさいだ
この治療法の効果を示す画像がある
これは…
5センチを超える腫瘍がおよそ3ヵ月で
半分以下にまで小さくなっている
しかしすべてのがんに効くわけではなく
場所によっては治療ができないこともある
それでも堀には揺るぎない信念があった
あそこへ行けば楽に暮らすことができて安心することができて未来の希望が得られるんだよと思える施設をつくりたいんですそれが本当の医療だと思います
かつて大病院の放射線科医として…
通常の抗がん剤治療では全身に薬が回ることから
脱毛や吐き気などの副作用で患者たちは苦しんでいた
いろんなタイプの副作用が組み合わさって出てくるという感じなんですそうするとその間って自分の生活できなくなるじゃないですか我々の技術を使えば苦しまないで同じ効果が得られるというようなそういう病気って結構あったんですね患者さんにこの技術を広げたかったですね
どうしたらこの苦しみから救えるのか
抗がん剤をがん細胞に狙い打てば副作用は減らせる
そうだカテーテルを使えばいい
この道と信じて研究を重ね
13年前カテーテル治療専門のクリニックを開業した
そこは関西国際空港が見える場所
病室の窓から見えるのが隣のビルの壁よりも車が走ってたり飛行機が飛んできたり人間の営みが見えるんで癒やしの環境になるかと思います
友人たちとコーラスを楽しむ…
はいこんにちははいどうぞ座ってくださいそれから結構はっきりしてきて…見えたり見えなかったりで大きくなってませんほっときましょうか病気そのものは落ち着き始めてるのかなハラハラドキドキで
治療不能と言われてから始めた動脈塞栓術
現在がんの進行は抑えられ
今生きている喜びをおう歌している
かつて肝臓がんで余命半年と言われた…
堀の治療で末期がんでも元気を取り戻した
完璧に普通の生活ですよ
(スタッフ)ご旅行行ったりとか?はいゴルフもずっとしてました
気がつけば余命宣告から8年の月日がたっていた
この取材のおよそ7ヵ月後安らかに天寿を全うした
ご遺族となった奥様を訪ねた
がんっていうたら5年もったらいいとこやって聞いてるんですよその分よりお父さん長生きさせてもうて幸せやなって主人は大満足だったと思います
最期の日まで命を輝かせた
患者への負担が少ないカテーテル治療だが課題もある
がんに対する動脈塞栓術はほかの病院でも行われているが
ほとんどは治療実績が多い肝臓がんのみ
ほかの臓器を治療するには
堀のような高度な技術が不可欠だ
これは堀が手がけたあごにできたがん
この治療法を開拓してきた堀の症例数は1万以上
世界屈指の腕を誇る
その技術を学ぼうと世界中の医師が
堀のもとに集まってくる
堀には研修医たちにどうしても伝えたいことがあった
きれいな女の人だったんですがその…うーん…
目につながる血管に薬剤を流し堀は患者の…
私自身も非常につらかったけどそれ以上につらかったのは患者さんですよね一番大事なのはそういうことが起こったよっていうことを後々の人に伝えることなんですよそういうことをするとこんなことが起こるんやでと教え続けるという責務がある
失敗を伝えるそれは次の命を守ることにつながる
その先に見えた新たな可能性
がん患者に希望ある医療を行うために
今堀が取り組むのは細い管状の医療器具
通常のマイクロカテーテルは柔らかすぎて
血管の中を通すのは難しい
そこで芯となるガイドワイヤーを使い
コントロールするのが一般的なやり方
ただカテーテルを使うには
ガイドワイヤーを引き抜かなくてはならず
その分治療時間が長引いた
そこで堀はガイドワイヤーが必要ないカテーテルを考案した
カテーテルを進めていきたいというときになるべく早くなるべく安全になるべくお金をかけないでここに達するという能力を持つカテーテルを求めています
兵庫県にある医療関連機器メーカー
堀はこの会社と新型のカテーテルを共同開発してきた
例えばシャフトの硬さ押すのに対してはある程度硬くしないと先端までその力が伝わらない安全性ですとか血管選択といったようなところでは逆に柔らかさというのが求められますので素材に関しては今までどおりのものを使ってますが従来のものを使ってこの物質性を出すところが非常に難しい作っては先生に見ていただいてそれを繰り返しで
今注目の血管内治療
カテーテルはいろいろな血管の病気で大活躍
血管にできたこぶ
くも膜下出血などを予防するのもカテーテル
こぶの中にコイルを詰め
血液が入らなくすることで破裂を防ぎます
ステントと呼ばれる器具は
カテーテルを使って血管の中に挿入
風船のように膨らませて
コレステロールなどで詰まった血管を広げ
血液の流れをよくするのです
これか
堀たちが3年がかりで開発したカテーテルが届いた
板前さんで言うと包丁なんで絶対大切な道具一番大事にしています
新型カテーテルはガイドワイヤーなしでも滑らかにコントロールでき
カテーテル治療の常識を変える可能性を持つ器具だという
この日肺がんの治療でその実力を試すことになった
既に安全性は確認済み
堀の狙いどおり手術時間の短縮なるか
いつものようにカテーテルを挿入
スムーズに血管の中を通り抜け
カテーテルが自分の思うとおりのところを向いてくれるんでこっち行きたければこんなふうに持っていけるしこっち行きたければこう持ってきますしね非常に自由にカテーテルを操作できるんでガイドワイヤー全く使わないっていうことで血流をそのまま保ったまま治療できるんで治療の成績もよくなりますし治療時間も短くなるし患者さんの負担も少なくなるし診療経費も少なくなりますからねまさに我々が目指してたカテーテルができたと思います今後の新しいカテーテル治療の方向性決めるかなと思いますね
ここから新たなカテーテル治療が始まり
体への負担はさらに軽くできる
すべては患者の笑顔のために
絶対こっちむいて足向けて寝てへんさかいにこうやって拝んでるから先生よろしくお願いします神様みたいにして楽しみながら気持ちよう入ってるんですこういう先生とも出会ったしもうちょっともうちょっと頑張ろうかな自分でも思ってるんですホッとします何回か治療していくたんびに安心感が「どうですか?どうやった?」言うてくれてホッとするんですここは本当にね癒やされます看護師さんもみんないい人で患者さんにそう言っていただけると本当にうれしいというかね実際来られてね…わらじゃないようなちゃんとした診療をしてあげることが本当の安心感かなと思うしその安心が何のために生きてるんだろうということをサポートできるような安心感だったらこれ以上の望みはないですねあのクレーンのとこあそこです
今新たなクリニックを建設中だ
治療で訪れる患者と家族が一緒に休める
宿泊施設を併設するという
治療中も笑顔を忘れさせない
ここには生きる希望があるから
次回は羽田空港に新たな食の流通拠点が誕生
日本初の画期的な魚市場
地方でとれた海の恵みを
羽田経由でその日に届ける…
イノベーションですし…
食の未来を守る流通の革命児を追った
ナレーターは彼にバトンタッチ
最先端の技術展示会で
夢の扉の主人公たちがイノベーションの秘訣を明かします
2015/10/04(日) 18:30〜19:00
MBS毎日放送
夢の扉+[字]【向井理▼世界が注目!がんをピンポイントで“兵糧攻め”!】

血管を詰まらせる治療法とは!?〜患者に未来への希望を

詳細情報
出演者
【ドリーム・メーカー】ゲートタワーIGTクリニック 院長  堀 信一(66歳)
【ナレーション】向井理
番組内容
大阪、泉佐野市。末期がんの患者が、皆明るく笑顔で話す病院がある。
そこで行われている、ある“画期的ながん治療”に希望を見出すからだ。
それは、がんの“兵糧攻め”!がんに至る血管を特定し、その血管を塞ぐことで、
がん細胞に栄養を与えないようにして弱らせる、という方法だ。
この「動脈塞栓術」を、頭部と脊髄以外のほとんどのがんに応用させる技術を持つのが、
堀信一医師。
番組内容2
カテーテルという細い管を血管に挿入するため、身体への負担が少ないが、血管を見誤ると大事故につながるリスクも。
堀は、“兵糧攻め”を広く普及させるため、確実かつスムーズに患部まで到達できる
カテーテルを新たに開発。そして、次代を担う若い医師や海外からの研修医も受け入れ、
世界にこの治療を拡げていこうと、さらなる一歩を踏み出した。
音楽
小田和正「やさしい雨」
公式ページ
◇番組HP http://www.tbs.co.jp/yumetobi-plus/
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制作
【制作協力】TBSビジョン
【製作著作】TBS
おことわり
番組の内容と放送時間は変更になる場合があります。

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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