パラリンピックの花形競技車いすバスケットボールで世界に挑む若きアスリートのドキュメント。
今回のネクストエイジは…高校生でただ一人日本代表に選ばれた逸材だ。
武器はスピード!縦横無尽にコートを駆け回る。
2020年に向かってもう本当に宝のような選手がこの1〜2年でやって来た。
しかし今大きな壁にぶつかっている。
自分のシュートフォームが見つからない。
そんな鳥海に力を貸すのは日本代表のスーパーエース…本場アメリカで学んだ極意を授ける。
修正修正。
同じフォームね同じフォーム。
しゃ〜!若きアスリートは殻を破りオンリーワンのシュートにたどりつけるのか?今回は竹下佳江さんに初めてお越し頂きました。
よろしくお願いします。
(竹下)よろしくお願いします。
竹下さんといえばバレーボールですが。
はい。
この車いすバスケという競技自体はご存じでしたか?知ってましたけどなかなか見る機会なかったんですよね。
イメージではやっぱりこう上半身が大きくてっていうイメージはありますよね。
ですよね。
実は今週末から来年のリオパラリンピック出場を懸けたアジア予選がスタートするんですけど男子は出場する全12チーム中3位以内に入らなければパラリンピックに出場ができないというちょっと負けられない今状況なんですよね。
そのギリギリの戦いってやっぱり本当に精神的に強くないと戦いきれないと思うんですよね。
そうですよね。
勝ちきるっていう事はすごい難しい事だと思うんですけどやっぱりチームプレーってみんなで助け合いながらプレーするっていうのが一番なのでそういうつながりを大事に戦ってほしいなとは思いますね。
鳥海連志16歳。
長崎に暮らす高校2年生だ。
将来の進路に頭を悩ませているのかと思いきや…?「おいヨウスケ」。
生まれた時から両足に障害があった鳥海。
発育に影響すると言われ3歳の時に手術で膝から下を切断した。
学校では義足を履きほかの生徒と一緒に何でもこなす。
放課後鳥海は親が運転する車で自主練習に向かう。
地元の社会人クラブの練習にも参加し週5日はトレーニングに励む。
週に5日練習してるんですね。
結構やるんですね。
結構やりますよね。
実は鳥海車いすバスケを始めた当初はその難しさに大きく戸惑った。
最初全然ボール…こう…こういう感じで持てなかったしずっとこうなってたんですよ。
こうやって落ちたり。
手にも障害があるためボールを持つ事も車いすを操作する事も難しかった。
しかし今そのプレーからは手の障害は感じられない。
全く手に障害あるって分かんないですね。
瞬く間にボールをカット。
はや!はあ〜。
猛然とダッシュし相手をブロック。
更に巧みな車いすさばきからの素早いターン。
うわ〜すごい!
(ブザー)お〜ブザービーター。
会場の視線は鳥海にくぎづけだ。
どこら辺にしたらいいですか?もうど真ん中にして下さい。
まじっすか。
新しいサイン!うれしいな。
ありがとうございます。
ありがとうございます。
いや〜すごい!とっても手に障害があるとは思えないボールさばきだったし車いすさばきでしたね。
どんだけの努力であそこまでなったのかなって思いますよね。
ここで車いすバスケ体験タイム!まずは北川がシュートに挑戦!あの一応元バスケ部です。
バスケ部ですよね。
だからまあフリースローぐらいは正直届くし普通にやってれば。
まあそれなりに入るはずなんですけど。
高いねこれ。
こんなゴールって高かったかなっていうぐらい。
ちょっとじゃ打ってみます。
はあ〜!わっ!ださっ!
(ホイッスル)うわっ届かない全然。
普通バスケットやる時はまあ腕もそうなんですけど膝の力を利用してシュート打ってるんですよ。
うん。
だから上半身だけで打つとなるとまた全然違う感覚がある。
続いて竹下。
バレーボールの名セッターはバスケも得意?現役時代のトスを思い出して頂いてスッと狙いを定めて。
よし。
あ〜やっぱり。
届かない。
届かない。
いや〜。
これは遠いね。
遠いですね。
今度はドリブル!うまく進めるのか?
(2人)12。
…でつきます。
ドン。
(2人)12。
逆に行ってる。
12。
12。
12。
すごい顔になってくる。
操れない。
操れない。
どうしても操れない。
(2人)12。
危ないカメラさん。
危ない危ない。
危ない。
これは難しいですね。
難しい。
はい。
もう一回いきましょうよ。
はい。
今日この練習だけで番組終わりますねこれ。
これ…。
鳥海を日本代表にまで成長させた原動力は子どもの頃の体験にあった。
友達と一緒に遊ぶのが大好きだった鳥海。
手と足の障害を見た周囲からは「無理しないで」と声をかけられた事もあった。
しかしその声に耳を貸さず何にでも挑戦。
自分のものにしていった。
バスケも初めからうまかった訳ではなかった。
試合に出てもボールが手につかずミスを繰り返す。
チームメートは鳥海の手では上達は難しいと感じていた。
自ら限界を決める事なく一歩ずつ成長してきた鳥海。
それは自分の体と向き合う事でもあった。
自問自答を繰り返す中である体の特徴に気付く。
はや!これ…ここまでいったら普通の人はこう起き上がらないとここで支えないと起き上がれなかったりする人もいるんです。
けど自分はこう何でもできたりとか。
上半身を素早く上下し体重を車輪に伝える事でスピードが格段にアップしたのだ。
自分で編み出したんでしょこれ。
鳥海は自らの強みを徹底的に強化していく。
腰の力も鍛え素早く方向転換できる技術にも磨きをかけた。
うわ〜すごい!でも自分は結構大きい幅があって。
でこうこういう事もできたりえっとこれで進む事もできる。
小さい頃から培ってきた自分流の追求。
弱みを圧倒する武器が生まれていた。
障害どうこうって事じゃないですよね。
アスリートとしての資質がありますよね考え方に。
竹下さんもバレーボールというスポーツの中ではかなり小柄な方ですよね?そうですね。
私は159センチしかなくてバレーボールっていうのはやっぱり大きい人が有利だといわれるスポーツなのでそういう中ではバレーボールにとってはマイナスな事もプラスに変えるというかそういう事ができないかなと思いながらやってましたね。
さっきの鳥海君と一緒ですね。
そうですね。
自分なりにどうやるか。
自分が「じゃあどういう選手になりたい?」って聞かれる事がよくあったんですけど自分のこの身長で誰みたいになりたいっていうイコールする人がいないんですね。
だから自分ならではのものを常に考えなきゃいけないなって思ってたので。
まあそういう意味ではパラリンピックも一人一人の障害っていうのは本当に個人差があるじゃないですか。
だからお手本っていうのがなかなかないんですよね。
やっぱり自分のオリジナルをね見つけないと駄目ですよね。
そうですよね。
順調に上達してきた鳥海。
しかし今大きな壁にぶち当たっている。
それはシュート。
うん。
家族に協力してもらいながら週2日黙々とゴールに向かう。
この日はこの打ち方のほうが入るなとかっていうのが多くて。
鳥海のフリースローの成功率は代表選手に求められるレベルにはまだ届いていない。
ちょっとやっぱ少ないですね。
う〜ん。
手の障害が安定したシュートを打つのを難しくしていた。
試行錯誤を繰り返すも解決策が見つからない…。
そこで助けを求めたのが日本代表の先輩…でかい!武器は正確なシュート。
ここぞという大事な場面で決めるスーパーエ−スだ。
すごい!すごい!抜群のシュート力の基礎を築いたのが学生時代アメリカでのバスケ留学。
そこで痛感したのは車いすバスケでは選手一人一人の障害が違うためお手本がないという事。
体に合ったオンリーワンのフォームは自らが見つけるしかない。
その厳しさと向き合った。
障害が違う2人。
香西はどのように鳥海にシュートを教えるのか?お疲れさまです。
お疲れ。
今日来たの?はい。
学生の時にこれやってて本当に意味あんのかよって思ってた練習とかもあったのね。
今連志に言っても多分同じように思うかもしれないけどとりあえず教わってきた事を連志にも伝えたいなと思ってるから。
鏡?香西がスタッフにあらかじめ用意させていたのは鏡。
(香西)映った?
(鳥海)はい。
映ってる?OK。
まずはボールを持たない状態で今の自分のフォームを確認させる。
…正直俺は。
でも手はボールを持つ時にガッて開くのか優しく持つのか左手はボールのどこに手を置くのかとか細かいところまで気にしてやってみる事。
ゲーム中の自分をイメージしてね。
イメージさせるっていう事ですよね。
インプットさせるっていう事だ。
体を最大限に生かすためにはどんなフォームが理想なのか。
これまで意識してこなかった細部にも注意を払わせる。
続いてボールを使っての実践。
しかしゴールを意識し過ぎるとフォームが崩れる。
自分の思うシュートフォームと違うなと思ったらすぐ修正ね。
同じフォームね。
同じフォームで打つ事。
常に同じように。
鏡で考えた理想のフォームと何が違うのか?香西は問いかける。
何だろうな…。
タイミング?それとも例えばさこれぐらいで終わっちゃったとかこう終わったとかさ。
具体的な指示はあえて与えない。
ひたすら鳥海を見守る。
(香西)外から見てるのと自分の感覚ってやっぱ違うと思うので連志の感覚を大事にしたいなっていうのがあったのと言葉を発する事によって頭の中で整理していったりする事もあるじゃないですか。
なので問いかけるっていう事は…はい。
1本打つ度に自問自答。
それを繰り返す事で修正点を少しずつ見つけられるようになっていった。
目のね。
いいんだよ。
そうやって何か自分の中で分かってればいいよ。
練習開始から2時間。
自分流のフォームをつかみ始めたと感じた香西。
ある課題を持ち掛けた。
フリースローを5本連続で決めろ。
プレッシャーがかかる中フォームを貫けるか。
おっいいね。
お〜。
4本決めた。
そして…。
お〜。
うれしそう。
笑顔が出た。
香西さんもうれしそうですね。
うん。
その後も鳥海はシュートを打ち続けた。
オンリーワンのフォームを追い求める姿勢がシュートの成功につながっていた。
なるほど。
めちゃめちゃ入るようになってる。
まじ〜?22だって。
すごいじゃん。
すごいね。
最初…う〜ん。
香西さんの問いかける指導が印象に残りましたが。
やっぱり鳥海君のその障害は自分には分からない部分がある。
だからこそ自分で感じて考えてやりなさいっていうのはすごく印象的ですよね。
ですよね。
自分にしか分からないポイントって絶対あるのでそこで向き合うっていうのは非常に難しいとは思うんですけどそこにトライしないとその先が見えないっていう事ですよね。
ですね。
鳥海君は22連続フリースローが入ったんですけど多分鳥海君もこんなにシュートが入った事って初めてだったと思うんですけど。
最初の質問でやっぱり何て言うんですかねシュートが苦手だってもう最初に言い切ってるじゃないですか。
その苦手っていうのが何か私は言い訳に聞こえてたんですね最初。
苦手苦手っていうのが。
それが何か香西さんと向き合う事によって苦手じゃなくてそれがこういうふうに自分でトライすれば入るんだっていうふうに変わっていったのが大きいなっていうふうに思いました。
5連続入ったら普通ちょっとやめるじゃないですか。
もういいやって思いがちですよね。
5回でやめとこうかなって普通思っちゃいそうなのに何も言わず黙々と。
で自分の本数も数えてないぐらい集中できちゃうっていうあの追究していく姿勢っていうのはやっぱり選手として相当楽しみですよね。
うん。
やっぱり自分がこうなりたいっていう思いが強いしやっぱり代表でも多分トップを目指したいっていうのが強くある子だと思うんですよね。
だからこそ乗り越えられるものってあるんだろうなっていうふうには感じますね。
う〜ん。
鳥海君と香西さんにはですね是非リオパラリンピックの出場の切符をつかみ取ってほしいというのを今日更に思ったんですけど。
やっぱり何かこういう先輩後輩がいてみんなでボールをつないで1点を取っていくっていう何かそういうものをたくさん見たいですよね。
そうですね。
2015/10/06(火) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
めざせ!2020年のパラリンピアン「鳥海連志×香西宏昭」[解][字]
パラリンピックを目指す若手選手が登場する第三弾。今回は、花形競技である車いすバスケットボールの鳥海連志選手16歳。高校生で唯一日本代表になった逸材を紹介する。
詳細情報
番組内容
高校2年生の鳥海連志選手。来年開かれるリオ大会の最終予選に最年少選手として招集された期待の逸材だ。両手と両足に障害のある鳥海。幼い頃から培った持ち前の負けん気の強さで、工夫を重ね、今では世界レベルのスピードを誇る。苦手のシュートを克服するため、日本代表のエース香西宏昭選手に教えを受ける。パラリンピアンである香西は鳥海にどのような指導を行うのか。その先に鳥海は何を発見するのか?
出演者
【司会】北川悠仁,【ゲスト】竹下佳江,【出演】香西宏昭,鳥海連志,【語り】山上智
ジャンル :
スポーツ – オリンピック・国際大会
ドキュメンタリー/教養 – スポーツ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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