7人の女弁護士 2015.10.08


(島崎弥生)異議あり!
(藤堂真紀)ただいま戻りました。
(木下五月)おかえんなさい。
(田代千春)ねえ東都大学って真紀ちゃんの母校やね?はいそうですけど。
(南條宏美)殺人事件があったみたいよ。
えっ…。
「今朝8時頃文京区にある東都大学理工学部の研究室でこの大学の博士課程で学ぶ津村直美さんが死亡しているのを出勤してきた大学職員が発見しました」もしかして知ってる人?あいえ…。
(杉本美佐子)でも知らなくても母校の後輩ですもんねぇ。
ショックよね。
はい。
(飯島妙子)大学内で殺されたって事は犯人は大学関係者?
(麻生恵理)早く犯人捕まるといいですね。
(テレビ)「研究室内の…」
事件は6月1日の深夜に発生した
殺された津村直美は東都大学理工学部に所属する優秀な大学院生だった
前日は研究のために夜遅くまで1人で大学に残っていた
着衣が乱れていた事から犯人は彼女を暴行しようとして抵抗されたため首を絞めて殺害したものと思われた
司法解剖の結果死亡推定時刻は午前0時から1時頃とされた
容疑者として浮かんだのは大学の設備課職員中野和彦だった
(田島康雄)あの中野って男しつこく津村さんにつきまとってたんです。
彼女すごく気持ち悪がってました。
こんな事になる前になんとかしてあげられれば…。
あの野郎…。
そんな…俺はあの人を殺したりしてません。
被害者にしつこくつきまとってたそうじゃないか。
彼女がつれないんで思い余って殺したんじゃないのか?違います。
(刑事)だったらなぜ現場からお前の髪の毛が発見されたんだ?知りません…本当です。
信じてください!
中野和彦は犯行を否認したまま検察に送られた
そこに座ってください。
はい。
そして担当検察官は中野を起訴した
そうですか…被告人の妹さんですか。
(中野瑞枝)はい。
中野和彦は私の兄です。
兄は無実なんです。
助けてやってください!どうしてうちの事務所に?依頼人に親身になってくれるって聞いたしそれに無実の人を何人も救ってるじゃないですか!ええでも今まで婦女暴行の容疑がかかった人を弁護した事はないんですよ。
兄はやってません!そんな事出来るような人じゃないんです!お願いします!婦女暴行殺人の被告を弁護するなんて…。
正直ちょっと抵抗あります。
事務所の評判に影響しないかしらね?わかりました。
やらせて頂きます。
ホントですか!?だってせっかくこうやってうちの事務所を頼ってらしたんですもの。
ありがとうございます!
(瑞枝)よろしくお願いします!お願いします!ホントにお願いします!じゃあこの事件…藤堂さんに担当してもらいましょう。
えっ…私がですか?わかりました。
でも藤堂さん以外の方もみんな藤堂さんに協力してくださいね。
わかりました。
(瑞枝)よろしくお願いします!
(北村一平)へぇ〜真紀あの事件で弁護担当すんの?うん。
俺その被害者の司法解剖担当したよ。
そうなの?どうだった?司法解剖鑑定書に書いてあるとおり。
はいはい…。
実はうまく弁護出来るかどうかあんまり自信なくてね。
(藤堂雅人)へぇ〜珍しい。
なんで?だって自分の大学の後輩を殺したって容疑がかかった人を弁護するんだよ。
ちょっと複雑だよやっぱり。
あえてそういう経験をさせようっていう所長さんの親心じゃないの?そうかなぁ…。
ななななっ…この事件の担当の検事さんすっごい綺麗な人なんだよ。
女の人なんですか?うん。
どんな人なんですか?なんかこうキリッとしててさ。
スーツとかもピシッと…。
そうそうそう!あっ…。
どーせ私はキリッとしてないですよ。
あいえ…そんな…。
女性検事との対決って初めてかも。
なんて人だろう?あっ…島崎弥生!えっ知ってんの?大学時代の友達。
(北村)へぇ〜そうなんだ。
弥生か…。
(弥生)真紀!ごめんごめん!昨日もパスタだったじゃん。
あ〜ああ怖い!あ〜…。
ああ…。
も〜真紀何やってんの。
立てる?痛い!教えて。
ああっ!うわ〜!弥生!何すんの!
(弥生)私検事になる。
えっ?弁護士じゃないの?決めたの。
ずっと一緒かと思ったのに…。
真紀はいい弁護士になって。
うん。
弥生はいい検事に。
約束。
いつか法廷で対決したりして。
(2人の笑い声)あるかもよ。
負けないからね。
ねえ大学出てから会ってなかったの?検事と弁護士だからやっぱりね。
ホントに対決する事になったんだ。
うん。
自信ないなんて言ってる場合じゃないよね。
本当です。
俺はやってないんです。
あなたが被害者につきまとっていたというのはどうなんですか?俺はただ…あの人と話がしたくて…。
(中野)あの…。
何か?いや…あの…。
迷惑なんです!もう声をかけないで頂けますか?あ…あの…。
俺口がうまくなくて…何を言っていいか…。
そういうのを世間では「ストーカー」っていうんですよ。
(中野)そんな…。
夜帰宅する直美さんを尾行したんじゃないんですか?そんな事はしてません。
津村直美さんは尾行されたり家の周りをウロウロされたりして気持ち悪いと言っていたそうなんですけど。
警察でも言われたけど…俺はそんな事はしてません。
嘘をついてる事が法廷でわかるとますます不利になるんですよ。
本当です。
信じてください。
(宏美)じゃまず…あなたの毛髪が殺害現場で発見された事についてどう反論するかなんですけれど…。
その部屋入った事もないのに…。
被害者の死亡推定時刻は夜中の12時から1時です。
あなたはその時間何をしていましたか?11時半ぐらいまで行きつけの飲み屋にいてそのあとうちに帰って寝ました。
11時半まで飲み屋にいた事は店の人の証言でわかっています。
ああそう。
問題はそのあと家に帰った事を証明出来るかどうかなんですが…。
さあ…ずっとうちに1人でいたんで…。
誰かと電話で話したとか帰る途中誰かと会ったとか?とにかく俺は好きだった人を殺すなんてそんな事…。
殺した犯人が憎いです!私はやっぱり被告人が悪い事出来るような人には思えないんですよね。
でも本人が否認してるのに起訴するって事は検察は相当自信があるのよ。
なのに私たちは彼の無実を立証する材料をまだ何も持ってない。
はい。
私あの人…何か隠してる感じがするのよね。
えっ?確証はないのよ。
感じでしかないんだけどね。
(エレベーターの到着音)久しぶり。
久しぶり。
え…知り合いなの?島崎弥生さん。
大学の同級生です。
よろしく。
よろしく。
お手やわらかにね。
悪いけど手加減しないわ。
あ…まあそうよね。
裁判は勝つか負けるかそれだけ。
手ごわそうな人ね。
いきなり気合で負けてんじゃないの?そんな事ありません。
私だって負けません。
殺人暴力性犯罪…
犯罪はいつあなたの身にふりかかるかもしれない
このドラマははからずも事件の当事者となってしまった女性を司法の場で救うべく日夜闘い続ける7人の女弁護士たちの活躍を描くものである
(弥生)「被告人・中野和彦は平成18年6月1日24時頃被害者・津村直美が1人で研究室にいるのをいい事に被害者を暴行しようとしたが抵抗を受けたため首を絞めて死に至らしめたものである」「罪名および罰状殺人刑法第199条」以上につきご審理願います。
(裁判長)被告人に尋ねますが今の起訴状の内容に対して何かいいたい事はありますか?あの…私はやってません。
殺してません。
(裁判長)弁護人ご意見は?被告人の無罪を主張します。
(裁判長)被告人は弁護人の前の席に座ってください。
(裁判長)これより証拠調べに入ります。
検察官冒頭陳述と証拠請求をお願いします。
(弥生)はい。
まず被告人の身上経歴ですが…。
「被告人は東京都足立区で出生し地元の高校を卒業後飲食店従業員土木作業員などをしていたが平成15年4月頃より東都大学設備課の職員として稼働している」
(弥生)「また被告人は平成14年7月8日傷害罪で逮捕され翌平成15年6月24日東京地方裁判所で懲役1年執行猶予3年の判決を受け現在執行猶予期間中である」
(弥生)続いて犯行状況ですが…。
「控訴事実記載のとおり被告人は平成18年6月1日24時頃…」4年前のお兄さんの傷害事件の事詳しく話して頂けますか?はい。
飲み屋で知らない人にからまれて…。
でも向こうからケンカをしかけてきたんです。
(瑞枝の声)兄は悪くないんです。
でも人を暴力で傷つけたのは事実ですね?兄は人殺しなんかしません。
心の優しい人なんです。
お兄さんを信じているならどうして昔の事件の事を私たちに話してくれなかったんですか?言ったら…弁護を引き受けてもらえないんじゃないかと思って…。
(瑞枝)お願いです!兄を見捨てないでください!苦しい闘いになると思うけどやるしかないわね。
でも相手の検察官若いのに相当やり手らしいですよ。
大学の頃から成績はかなり優秀でした。
フフッ…そういう人と真紀ちゃんが友達ってなんか不思議やね。
どういう意味ですか?でも本当の闘いは検察官とではなくて我々が被告人の無実をどうやって証明するかそこんところにあるのよ。
アリバイが証明出来れば一番いいんですけどねぇ。
今回は難しそうだし…。
被告本人が覚えてなくても飲み屋からアパートに帰る間に誰かが目撃してるかもしれないですね。
ああそうね。
じゃあそれは麻生さんと田代さんで調べてください。
(2人)はい。
被告人は津村さんに言い寄ったのは事実だけど尾行なんかしてないって言ってましたよね?誰か他の人間が尾行してたって事は?じゃもしかしてそれが真犯人かもしれない。
じゃ藤堂さん東都大学に行って被害者の周辺もう一遍洗ってください。
はい。
懐かしい。
あっ…!ねえ塚本教授ってかっこよくない?えーああいうのがタイプ?何よその言い方。
フフフッ…お腹空いた。
なんか食べに行こう。
え?あ…。
ちょっと待ってよ!何してんの?行くわよ。
はい。
(田島)どうしてあんな奴を弁護するんですか?直美をあんな目に遭わせた人ですよ。
彼が犯人かどうかはまだわかりません。
真実を明らかにするためなんです。
ご協力ください。
(ため息)わかりました。
何を話せばいいんですか?お二人は殺された津村さんから中野被告につきまとわれて困ってるというお話をお聞きになってたそうですね?そうですが。
尾行された事についてどんなふうに話していました?私が聞いたのは…。
ゆうべも?うん…帰り道に誰かにつけてこられてるような気がして…。
私怖い…。
でも尾行してたのが中野被告かどうかははっきりしないんですよね?
(美奈)それは…。
いや…。
そのあとこんな事があったんです。
尾行してたのやっぱりあの中野って人だった。
ホントに?後ろ振り向いたらサッて隠れて…。
その時顔がチラッと見えたの。
(田島)中野に間違いないんだな?はっきり言ってました。
中野だって…。
今度尾行されたらすぐ俺の携帯に電話しろって言ったんです。
俺が捕まえてやるからって…でもその前にあんな事に…。
(美奈)あっ先生。
(木田聡)ああ…こんなところにいたのか。
あれこちらは?津村直美さん殺害の事件で中野被告の弁護を担当してる者です。
そうですか。
木田と申します。
じゃあ津村直美さんの…?ええ私のクラスでした。
本当にかわいそうな事を…。
先生は中野被告がストーキングしていた話を彼女からお聞きになってましたか?いえ私は学生とプライベートな話はしないもんですから。
ま今にして思えば…もう少し深くかかわっておけばよかったと…。
(木田の声)あの夜も…。
(直美)お疲れさまです。
ああ何まだ残るの?はい。
実験結果をまとめないと。
うんあんまり根つめるなよ。
はい。
じゃ。
失礼します。
それは何時頃ですか?
(木田)11時過ぎだったでしょうか。
あの時無理にでも帰らせておけばよかった…。
(田島)もういいでしょうか?これ以上お話する事は何も…。
ありがとうございました。
ホントに中野さんを見たんですか?ホントよ。
なんで嘘つかなきゃいけないの?
(鼻歌)
(女性の声)店の片付けが終わって出てきた時だから時間は午前1時頃かな。
どうして6月1日だって覚えてらっしゃるんですか?フフッ…だって私の誕生日だもの。
お客さんがた〜くさん来てくれてご機嫌だったからよく覚えてんのよ。
そうですか。
被告人はまだ犯行を否認してるようだが大丈夫だろうな?はい。
(ノック)どうぞ。
失礼します。
(近藤)わざわざどうも。
(近藤)おかけください。
はい。
で…お話というのは?はい。
実は津村直美さんの死亡推定時刻について少し疑問がわいてきまして…。
疑問?はい。
今回は死体の体温の低下数値を最も重要視して死亡推定時刻を午前0時から1時としたわけですが死亡推定時刻を判断するためには体温の低下以外にもいろいろな要素がありまして…。
もちろん存じておりますよ。
はい。
改めて他のデータを詳細に検討してみると体温の低下速度が他の要素と比べて遅い感じがするんです。
どういう事でしょうか?もし暖房が入っていたとかいう要因があって普通より体温の低下が遅かったとすると死亡時刻はあと1時間か2時間早かった可能性があるんじゃないのかと…。
しかし…この季節に暖房は入れないでしょう。
(近藤)誤差の範囲って事もあるんでしょ?あ…ですからあくまでも可能性の話です。
(弥生)いずれにしても検察としては中野被告の有罪に確信を持っています。
はあ…。
(弥生)中野被告の犯行が確かである以上死亡推定時刻の誤差を気にする必要はないと思います。
そうですか。
しかしわざわざ知らせて頂きありがとうございました。
あいえ…それじゃ失礼します。
(ドアの閉まる音)余計だったかなぁ…。
せめて真紀に知らせてやるか。
あいや…ダメダメ。
職務上の秘密。
被害者を尾行していたのがやはり被告人だったという話。
そして事件当夜被告人が帰宅したのが午前1時頃だったっていう話。
この2つの話がホントだとするとかえってまずい状況証拠が出てきちゃったっていう事になるわねぇ。
はい…。
スナックのママは被告人とはなんの利害関係もないので嘘をつく理由はありません。
信用していいと思います。
ねえその田島っていう大学院生の話信用出来んの?はっきり言ってました。
中野だって…。
ん…特に不自然な点はなかったと思うけどなぁ。
でもちょっと気にならへん?尾行してたんが中野やって事津村さんがその田島って子だけに話したっていうのがなんかねぇ…。
そうねぇなんで他の女友達に話さなかったのかしらね。
うん普通そういう話は女友達にまず話しますよね?田島の作り話って事ですか?どうしてそんな事を?ねえその件私にやらせてくれへんかな?
(千春)ご一緒してよろしいですか?あ…どうぞ。
同じものを。
あの…こんな時間に1人で来るんですか?おうちに帰るのが怖くて…。
どうして?私ねストーキングされてるの。
えっ?夜道を歩いてると後ろから誰かがつけてくるの。
警察には相談しましたか?相談しても信じてもらえなくて…。
それは不安でしょう。
でもね犯人はわかってるの。
え…?フッ…ほっそりした体格で縁が赤くて小さいメガネをかけてるの。
フッ…ホントは私の話じゃないんだ。
津村直美さんが殺される前に教えてくれた話。
まさか…。
あれ〜?随分動揺してるわね。
やっぱりあなたが尾行してたんじゃないの?あんた誰だよ!はい。
弁護士!警察に話せば津村直美さんの尾行と殺害の関連を調べてくれるかもしれないわね。
待って…待って!確かに尾行してたのは俺です。
すいません。
中野が尾行していたのを津村さんが見たって話…。
あれは作り話ね?もうどうして尾行なんかしたの?去年彼女にプロポーズをして断わられたんです。
それで…。
仕返し?彼女が怖がるのを見ていい気味だと思いました。
相談に乗ってやればもう一度チャンスが来るかもって…。
あんたホンマに大学院生?もう幼稚園からやり直した方がええんちゃうか?でも殺したのは俺じゃない。
ほな彼女が殺された夜は?あの夜はこの店にいました。
それを証明出来る人は?なあ6月1日の夜俺ここに来たよな?
(バーテン)いや日にちを言われましてもちょっと…。
(田島)そうだ木田先生。
木田先生?先生とこの店で会ったんですよ。
なんなら先生に確認してくださいよ。
じゃ確かにあの夜田島さんとバーで会ったんですね?ええそうですよ。
店に行かれたのは何時頃ですか?11時過ぎに大学を出た話は先日しましたね?そのあと店に向かいましたから12時前ぐらいですか。
田島の証言と一致してるわ。
僕と田島君が酒を飲んでた頃津村さんは殺されたんですね。
(ノック)
(美奈)失礼します。
(木田)はい。
やっぱりこのパソコンダメですね。
そうか困ったな。
どうかしたんですか?津村さんのパソコンが壊れたんです。
犯人に襲われた時に下に落としたんでしょう。
それでやられたんだと思います。
仕方ない。
実験をやり直そう。
津村さんを尾行していたのは田島という大学院生だった事がわかりました。
そうですか。
でもまだあなたの無実を証明出来るものは見つかってません。
むしろ逆です。
え?事件の夜12時頃には家に帰っていたと言ってましたが本当は1時頃だったんじゃないですか?
(中野)いや…。
どうして嘘をついたんですか?すいません…外にいたって言うと余計怪しまれる気がしてつい…。
でもただそれだけです。
(妙子)じゃあその時間は本当はどこで何をしてたんですか?あの…星を見てました。
え…。
公園を通ったら珍しく星がたくさん見えて…。
しばらく空を見上げてたんです。
気象庁で訊いてみたら確かにその夜は快晴で星は見えてたそうです。
でもだからといってねぇ。
お星様がアリバイを証言してくれるわけじゃないしね。
私は被告人を信じてみようと思います。
出た!なんで?人を殺すような人がそんな嘘をつくでしょうか?もっとうまい嘘を考えるような気がするんです。
う〜んそりゃそうかもしれないけどただ信じるだけでは裁判は乗り切れないのよねぇ。
いまだに無実を証明する材料はな〜んにも見つかってないのよ。
失礼します。
(千春)あら〜。
(恵理)私ですか?うっそ〜。
さすがに落ち込んじゃったかなあ。
いや星でも見に行ったんじゃないですか?いや〜なんか当てがあるのかもよ。
あの子変な嗅覚があるしな。
犬も歩けばなんとかって言うし。

(弥生)真紀はいい弁護士になって。
うん。
弥生はいい検事に。
約束。
約束…果たせるかな私…。
あそこって事件のあった部屋?こんばんは。
こんばんは。
何か調べてたの?まあね。
そんな事話せるわけないよね。
それじゃあ。
待って!裁判は勝つか負けるかそれだけだって言ったよね?言ったわ。
私もっと大切なものがあると思う。
何?真実。
どっちが勝つかより真実が明らかになるかどうかそのために裁判はあるんだと思う。
変わってないね。
え?真紀は昔から理想論ばっかり言ってた。
弥生だっていつも人の言う事を揚げ足ばっかりとって。
それじゃあ。
あの…彼女何調べてたんですか?さあ…部屋で1人にしてくれって言われたんで。
そうですか…。
温度計?
(宏美)ねいい加減何調べてるか教えてくんない?すいません。
もう少し確証がつかめたらお話します。
『司法解剖マニュアル』これ事件のあった大学の見取り図ね。
『日本環境保全学会論文集』?
(宏美)かたっ。
ああ木田教授の論文が出てる。
ホントだ。
なんなのよ?う〜ん…。
これだ!ああ…。
よしこれでいける!
(裁判長)今宣誓して頂いたとおり正直に述べてください。
嘘をつくと証人自身が偽証罪にとわれる事があります。
(裁判長)嘘をつくと証人自身が偽証罪にとわれる事があります。
では弁護人質問をどうぞ。
はい。
ではお訊きします。
あなたは東都大学の守衛として事件のあった夜から次の朝にかけて正門脇の守衛室に勤務していましたね?
(相田)はい。
(宏美)夜中に正門以外に大学に出入り出来る場所はありますか?ありません。
他の出入り口は全部閉めますので。
ではあの夜11時から深夜にかけて正門を出入りした人は誰がいましたか?はい11時15分頃でしょうか…。
あっ先生。
(木田)お疲れさま。
お疲れさまです。
(相田)木田教授がお帰りになりました。
そのあとは?それだけです。
朝まで誰も出入りしなかったんですか?はい。
被告人の中野和彦さんが入っていったという事はありませんでしたか?いえありません。
(宏美)では木田教授が帰ったあと大学に残っていたのは殺された津村直美さんと他には誰が?
(相田)そのあと誰も出て行かなかったという事は他には誰もいなかったはずです。
(宏美)そうですか。
終わります。
(裁判長)検察官質問はありまか?はい。
夜間は正門以外の出入り口は閉めるという事ですが塀を乗り越えて構内に侵入する事は可能ですか?いえ監視カメラがいくつも設置されていますので。
では大学の周囲は完全に監視カメラでカバーされてるんですか?完全というわけでは…。
監視カメラに映らない場所があるんですね?その場所を選んで塀を乗り越えたとするとどうでしょう?
(相田)はあ…。
誰にも気づかれずに中に入れると思います。
異議あり!検察官は証人に意見を求めています。
終わります。
裁判長次に弁護側証人として東都大学の木田教授に尋問したいと思います。
(裁判長)では次の証人どうぞ。
あなたは事件当夜何時頃まで大学にいましたか?11時過ぎまで自分の部屋で原稿を書いていました。
それから帰りました。
帰る時誰かと会いましたか?はい。
殺された津村さんと廊下ですれ違い言葉を交わしました。
(妙子)その時の津村さんの様子はどうでしたか?ごく普通でした。
津村さんの服装は?確か水色のブラウスを着ていました。
(妙子)そうですか。
質問を変えます。
あなたが帰り際に津村さんと顔を合わせた場所を正確に教えて頂きたいんですが。
ここがあなたの部屋ですね。
あなたはここから出て階段に向かった。
そうです。
一方津村さんの部屋はここです。
あなた方はどこですれ違ったんですか?それは…この辺です。
(妙子)う〜ん…じゃあ津村さんはこの方向に歩いて行ったんですね?ええ。
そうですか。
おかしいですね。
はい?この方向には部屋がいくつかありますがこの時間には誰もおらずどの部屋にも鍵がかかっています。
女子トイレの場所は反対側ですし一体津村さんはどこに向かって行ったんでしょうか。
さあ…。
異議あり!証人が直接経験しなかった事実について質問しています。
(裁判長)異議を認めます。
ここで藤堂弁護士に代わります。
さっきあなたは津村さんと廊下ですれ違った時水色のブラウスを着ていたと証言しましたね?
(木田)はい。
そうですか。
私たちが調べたところ彼女はとても几帳面な性格で白衣のボタンはいつも上まで全部止めていたそうなんですけど。
え?その時に限ってたまたまボタンを開けていたんですかね?さあ…多分多分そうだったと思います。
木田さんあなたはそもそも彼女と廊下ですれ違ったりはしていない。
そうじゃないんですか?どういう意味ですか?あなたは廊下ではなく津村さんのいた研究室で彼女のブラウスを見た。
彼女の服を引き裂いた時に。
自分で服を破いたので記憶に残っていた。
それでつい答えてしまった。
違いますか?私が彼女を殺したって言うんですか?一体どうして?裁判長弁第30号証および第31号証を示します。
これは津村さんの自宅のパソコンから発見された文書で内容は彼女の研究論文の下書きです。
そしてこちらはあなたが学会で発表した「マテリアル循環システム」についての論文です。
津村さんのメモとほとんど内容が同じです。
あなた彼女の論文を盗用しましたね?異議あり!弁護人は津村さん殺害と関係のない話をしています。
関係あるかないかはこれから明らかにします。
論文を盗んだのを知られたから私が彼女を殺したっていうのか?木田教授は午後11時過ぎに大学を出た事が確認されています。
しかし津村さんの死亡推定時刻は午前0時を過ぎてからなんですよ。
そうです。
でもそれはあくまで死亡推定時刻です。
どういう事でしょうか?説明してください。
わかりました。
6月1日の夜の気温は21.3度。
その状態で窓を閉め切り暖房を最強にセットして運転するとあの部屋の温度は38度まで上昇する事が私たちの実験で確認されました。
もしこういう事があったとすると死体の体温低下は遅くなり死亡推定時刻も1時間程度遅くなるんです。
つまり津村さんが殺害されたのは午後11時から12時の間だったという可能性が出てきます。
そんなのはただの仮説でしょ。
裁判長検甲第7号証を示します。
これは実況検分調書にある殺害現場の写真です。
被害者の机の引き出しの中にあるチョコレートが写っています。
見てください。
こんなに変形しています。
机の中に置かれたチョコレートが通常の状態でこんなふうにはなりません。
異常な高温状態に置かれた証拠です。
しかし暖房をつけたのが私だなんていう証拠はないじゃないか。
先ほどの守衛さんが証言したとおり午後11時以降に大学の中にいたのはあなたと津村さんの2人だけだったんですよ。
誰かが忍び込んだ可能性だってあるじゃないですか。
塀を乗り越えれば誰にも見られず中に入れる。
さっきあの守衛さんがそう証言したじゃないか!誰にも見られずに忍び込んだ人間がなぜ死亡推定時刻を細工する必要があるんですか?あ…。
午後11時から12時の間に守衛さんに帰るところを見られたのは木田さんあなた1人です。
その時間帯から死亡推定時刻をずらすような細工をする必要があったのは木田さんあなただけなんですよ。
もう…逃げる場所はありませんよ。
仕方なかったんだ。
これ私の論文じゃないですか?先生なんとか言ってください。
教授になるためにはどうしてもあと1歩の研究成果が必要だったんだ。
金か?ん?それとも助手に採用してやろうか?私はそんな事望んでません。
失礼します。
殺すしかなかったんだ…。
やっと手にした教授の座を手放すのが嫌であなたは犯行を決意した。
そして罪をなすりつける相手を探した。
いつも夜の12時には中野さんが必ず家に帰る事を確認した。
そしてあなたは中野さんの髪の毛を手に入れた。
あの夜津村さんは研究のために1人で夜中まで大学に残っていた。
彼女のパソコンに入っていた論文のデータを破壊し…。
犯人が彼女を暴行しようとしたように工作した。
そして暖房を入れてタイマーをセットし…。
中野さんの髪の毛を落として部屋を出た。
そのあと死亡推定時刻となる午前0時以降の自分のアリバイを作り逆に中野さんをアリバイがない状況に追い込んだ。
クッ…許してくれ…。
終わります。
(裁判長)検察官何かありますか?いえありません。
おめでとう。
ありがとう。
大切なのは真実か…。
約束忘れてなかったんだね。
何?いい弁護士になるって。
それじゃあ。
ねえ。
あの時…。
温度を計ってた事わざと私に気づかせようとしたんじゃないの?なんの事?
やがて検察は起訴を取り下げ中野和彦は釈放された
木田教授は殺人容疑で逮捕され懲役13年の判決を受けた
はい因幡の白うさぎ饅頭。
わあ美味しそう。
(一同)美味しそう。
どうぞどうぞ。
(一同)いただきます。
可愛い。
宿命の対決も終わりか。
民事裁判は必ず和解があるけど刑事裁判は必ずどちらかが勝ってどちらかが負ける。
なんか残酷だけどね。
友達の事負かしちゃってもう友情も終わりかな。
わだかまりも出来るかもね。
大丈夫ですよ。
女の友情ってのはそんなに簡単に壊れるもんじゃないのよ。
あ!怖い怖い…!ああっ!ああ!真紀〜!何やってんの?大丈夫?大丈夫?ありがと。
ありがとう。
もう何やってんの行くよ!ああ…。
わっ!うわー!出来たイナバウアー!もう危ないじゃない。
弥生!買い物久し振りだね。
(弥生)ねえ。
ねえこれ可愛くない?何してんの?もう早く行くよ!もう待ってよ。
どこ行こっか。
どこ行こっか。
お腹空いたね。
お腹空いたね。
何食べる?今日はパスタかな。
またパスタ?2015/10/08(木) 09:55〜10:53
ABCテレビ1
7人の女弁護士[再][字]

7人の個性あふれる豪華女優陣が、絶妙なチームワークで、いっぱいの愛情と熱き正義感を持って、女性たちの事件を魅力的かつパワフルに解決、救っていくミステリー。

詳細情報
◇番組内容
大学の研究室で大学院生の直美(宝積有香)が殺害され、大学の設備課に勤務する中野が逮捕される。中野の妹・瑞枝(矢沢心)は真紀(釈由美子)に、無実を証明してほしいと弁護を依頼。真紀は法廷で、検事となった大学時代の友人・弥生(荒川静香)と再会する。
◇出演者
釈由美子 原沙知絵 井上和香 柴田理恵 南野陽子 川島なお美 野際陽子
永井大 武田航平 荒川静香 坂上忍 小市慢太郎 矢沢心 ほか

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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