この時間の「みんなの体操」はこの辺で。
このあともどうぞお元気にお過ごし下さい。
10時になりました。
この時間は安倍総理大臣の記者会見を中継でお伝えします。
総理大臣官邸の記者会見場です。
TPP環太平洋パートナーシップ協定の交渉は、日本時間の昨夜、アメリカ南部のアトランタで開かれた参加12か国による閣僚会合で大筋合意に達しました。
安倍総理大臣が、この大筋合意を受けこれから記者会見を行います。
ただいまより安倍内閣総理大臣の記者会見を行います。
初めに総理から発言がございます。
皆さんからのご質問はその後にいただきます。
新しいアジア太平洋のせき、いよいよ、その幕開けです。
日本とアメリカがリードして、自由民主主義、基本的人権法の支配といった価値を共有する国々とともにこのアジア太平洋に自由と繁栄の海を築き上げるTPP協定について、過日、大筋合意に至りました。
かつてない規模の人口8億人、世界経済の4割近くを占める広大な経済圏が生まれます。
そしてその中心に日本が参加する。
TPPはまさに、国家百年の計であります。
TPPは、私たちの生活を豊かにしてくれます。
それは貿易に国境がなくなり、世界のバラエティーあふれる商品を安く手に入れることができるというだけではありません。
海賊版、偽物の商品を買わされて、後悔する、そのようなことはなくなっていきます。
海外に旅行したときの電話代も安くなるかもしれません。
サイバーの世界を飛び交う皆さんの個人情報も守られるようになります。
TPPのメリットは、単に関税をなくすだけにとどまりません。
安かろう、悪かろうは認めない。
サービスから知的財産に至るまで幅広い分野で、品質の高さが正しく評価される公正なルールを共有し持続可能な経済圏を作り上げる野心的な取り組みであります。
TPPは私たちに、チャンスをもたらします。
その主役は、きらりと光る技を持つ中小、小規模事業者の皆さんそして、個性あふれるふるさと名物を持つ地方の皆さんであります。
10%近い眼鏡フレームの関税がゼロになる。
福井のブランドをもっと世界に広げていく絶好の機会であります。
日本茶にかかる20%もの関税がゼロになる。
静岡や鹿児島が、世界有数の茶どころと呼ばれる日も近いかもしれません。
国によっては30%を超える陶磁器への関税がゼロになる。
岐阜の美濃焼や佐賀の有田焼、伊万里焼、日本が誇る伝統の陶磁器は、海外の人たちを魅了するに違いありません。
地方の皆さん、若者の皆さんにはぜひ、TPPという世界の舞台でこのチャンスを最大限生かしてほしいと思います。
海外の成長著しいマーケットへと果敢に飛び込むそうして皆さんには、投資を守る新たなルールができます。
TPP参加国への投資であればその国の政府から、不当な要求を行われることは今後一切なくなります。
粘り強く交渉を行った結果、わが国の主張が協定に盛り込まれました。
攻めるべきは攻め、守るべきは守る、TPP交渉に臨んで私は繰り返しこのように述べてまいりました。
世界に誇るべきわが国の国民皆保険制度は、今後も堅持いたします。
食の安全、安心にかかる基準も、しっかりと守られます。
正当な規制を行うにあたって、わが国の主権は全く損なわれることはありません。
投資家と国との紛争処理、いわゆるISDSに関して、そのことを確認する規定を盛り込みました。
自由民主党が、TPP交渉参加に先立って掲げた国民の皆様とのお約束は、しっかりと守ることができた。
そのことは明確に申し上げたいと思います。
中でも聖域なき関税撤廃は、認めることができない。
これが交渉参加の大前提であります。
特にコメや麦、サトウキビ、てんさい、牛肉、豚肉そして乳製品、日本の農業を長らく支えてきたこれらの重要品目については、最後の最後まで、ぎりぎりの交渉を続けました。
その結果これらについて、関税撤廃の例外をしっかりと確保することができました。
これらの農産品の輸入が、万一、急に増えた場合には緊急的に輸入を制限することができる新しいセーフガード措置をさらに設けることも認められました。
日本が交渉を積極的にリードすることで、厳しい交渉の中で国益にかなう、最善の結果を得ることができた。
私はそう考えています。
それでもTPPに入ると農業を続けていけなくなるのではないか大変な不安を感じていられる方々がたくさんいらっしゃることを私は、よく承知をしております。
美しい田園風景、伝統あるふるさと、助け合いの農村文化、日本が誇るこうした国柄を、これからもしっかりと守っていく。
その決意は今後も、全く揺らぐことはありません。
私が先頭に立って、取り組んでまいります。
すべての大臣をメンバーとするTPP総合対策本部を設置します。
政府全体で責任を持って、できるかぎりの総合的な対策を実施してまいります。
甘利大臣が帰国し報告を受けたあと、具体的な指示を出すこととしています。
新たに、輸入枠を設定することとなるコメについても、必要な措置を講じることで、市場に流通するコメの総量は増やさないようにするなど、農家の皆さんの不安な気持ちに寄り添いながら生産者が安心して、再生産に取り組むことができるように万全な対策を実施していく考えであります。
農業こそ国の基であります。
しかし戦後、1600万人を超えていた農業人口は、現在200万人。
この70年で8分の1まで減り、平均年齢は66歳を超えました。
TPPをピンチではなくむしろチャンスにしていかなければならない。
若者がみずからの情熱で切り裂いていくことができるような、農業に変えていく、起爆剤としなければいけません。
TPPでは多くの国で、農作物にかけられていた関税はなくなります。
北海道のメロン、大分の梨、日本には、ほかにはないような、甘くてジューシーな果物がたくさんあります。
新潟にはコシヒカリ、宮城にはひとめぼれ、青森には、つがるロマン日本が誇るおいしいお米にも、世界のマーケットという大きなチャンスが、広がります。
アメリカでは最近とりわけ流行に敏感なニューヨーカーの間で、霜降りの和牛ビーフが人気を集めています。
しかし26%もの関税がかかり、価格はどうしても高くなる。
大きな壁として、立ちはだかってきました。
この壁がTPPによって取り払われます。
最大で現在の輸出実績の40倍まで関税がゼロとなります。
そして将来的には、すべての制限が取り払われます。
米国の皆さんに日本のおいしい和牛をもっと知ってもらい、もっと食べてもらう大きなきっかけとなる。
私はそう確信しています。
政府として、TPPにチャンスを見いだし世界のマーケットに挑戦しようとする皆さんを全力で応援したいと考えています。
この20年近く日本経済はデフレに苦しんでまいりました。
頑張っても報われない。
収入が増えない。
すべては日本の隅々にまで内向きなマインドがまん延し私たちが新たな挑戦を恐れてきたその結果ではないでしょうか。
少子高齢化の進展、経済のグローバル化、新興国の台頭、内外の経済情勢は絶えず変化を続けています。
改革を恐れるのはもうやめましょう。
勇気を持ってチャレンジすべきです。
イノベーションを起こし、そしてオープンな世界に踏み出すべきときであります。
TPPは、そのスタートにすぎません。
さらには、アジアの国々とともに、もっと大きな経済圏を作り上げていく、ヨーロッパとのEPA交渉も、年内の合意を目指し、加速しなければなりません。
日本はこれからも、リーダーシップを発揮していく決意であります。
70年前、日本はすべてを失いました。
しかしアジアでいち早くガットに加入し貿易の自由化を進めました。
自動車や、エレクトロニクスといった、新しい産業を果敢に起こし、世界の競争をへと打って出ました。
そして僅か20年ほどで、アメリカに次ぐ世界第2の経済大国に上り詰めました。
先人たちの血のにじむような努力によって、現在の繁栄がある。
今を生きる私たちもまた、力の限りを尽くして日本をさらに成長させます。
子や孫の世代へと引き渡していく。
大きな責任があります。
その責任を果たすため国民の皆さんとともにきょうここから新たな一歩を踏み出したい。
TPPへの参加について、国民の皆様のご理解とご支援をお願いするしだいであります。
私からは以上です。
それでは皆さんからの質問をいただきます。
最初に幹事社の方からご質問をお願いします。
北海道新聞です。
総理は2年前に国益にかなう最善のの道を約束すると、国民に約束したうえでTPPに参加しました。
今回の合意については経済界から歓迎する声が上がっている一方、コメの無関税輸入枠が新設されたことなどから国の農家などからは、聖域を確保を優先し今回、総理は日本の守るべき聖域は守られたとお考えでしょうか、またTPPによって影響を受ける産業の具体的な規模や時期などについて教えてください。
TPP交渉に対しコメ、麦、牛肉豚肉、乳製品、作物など、再協議を可能にすること、10年を超える段階的な関税撤廃を認めないこと。
農林水産分野の重要5品目などに、聖域の確保を最優先しそれが確保できないと判断した場合は、脱退も辞さないものにすることなどを内容とする決議がなされました。
TPPは包括的、統括的で高い水準の包括、完全撤廃の…政府としては決議をしっかりと受け止め同年7月の正規交渉参加以来、ぎりぎりの交渉を行ってまいりました。
その結果、米国等が近年締結しているFTAでは、類を見ないようなレベルで重要5品目を中心に関税撤廃の例外を数多く確保することができました。
さらに、国会決議を後ろ盾に、各国とも粘り強く交渉し、重要5品目を中心に、国家貿易制度を堅持するとともに、そんな、関税割当品目の枠外税率を維持したことに加えまして、関税割り当てやセーフガードの創設を、関税削減期間を長期とするまでの有効な措置を、認めさせることができました。
農業は、国の基であり美しい田園風景を守っていくことは政治の責任であります。
農林水産業を意欲ある生産者が、安心して再生産に取り組むことができる若い皆さんにとって夢のある分野にしていく考えであります。
今後どのような具体的影響が生じうるかを十分に精査していきます。
そのうえでTPPの締結、TPP協定の締結について国会の承認を求めるまでの間に、政府全体で責任を持って国内対策を取りまとめ、交渉で獲得した措置と合わせて、万全な措置を講じていく構えであります。
幹事社からもう1問いただきます。
フジテレビです。
関連しまして内閣改造についてお伺いします。
TPPに関しましては交渉参加から今回の大筋合意に至りました。
また先般の平和安全保障法制などもあり、担当大臣を置かれて取り組まれていたことが、節目を迎えて職務の在り方が変わっていくと思います。
また次の内閣改造では1億総活躍社会というものを掲げていらっしゃいますが、この内閣の取り組みの方針は今後どう変わるのか、またそれに伴いどういった方を登用されるのかとお考えを、お伺いさせていただきます。
少子高齢化社会に歯止めをかけ、誰もが活躍できる1億総活躍社会を作るのはその社会づくりは、最初から、設計図があるような簡単な課題ではありません。
希望出生率1.8、介護離職ゼロなど、目標を実現するためには内閣一丸となって今までの発想にとらわれない大胆な政策を立案し、実行していくことが必要であります。
その司令塔となる1億総活躍担当大臣には省庁の縦割りを廃した広い視野と大胆な再生策を構想する発想力、さらには、それを確実に実行する強い突破力が必要である、求められると思います。
奇をてらうのではなく、仕事を重視し、結果第一の体制、まさに新しい体制においてしっかりと結果を出していくことができるそうした内閣にしていきたい。
そうした人事を行っていきたいと考えています。
これから幹事社以外の方から質問をいただきます。
ことしの4月にアメリカのカーター国防長官が、TPP協定は、空母と同じぐらいの意味があるとおっしゃいました。
要するに経済的なメリットだけではなく、非常に戦略的な意義が大きいということですが、総理は日米関係日中関係、地域全体にとって、戦略的な意義はどう見ているんでしょうか。
特に、TPP協定は中国に対してどういうメッセージを送るんでしょうか。
TPPはアジア太平洋に自由民主主義、基本的人権、そして法の支配といった基本的価値を共有する国々とともに自由で公正、開かれた国際経済システムを作り上げ、経済面での法の支配を抜本的に強化するものです。
新時代に適したルールのもとでこうした国々と相互依存関係を深めていくこと、そして将来的に中国がそのシステムに参加すればわが国の安全保障にとってもまたアジア太平洋地域の安定にも大きく寄与し、戦略的にも非常に大きな意義があると思います。
日本と米国という世界第1位と世界第3位の経済大国が参加して作られるTPPは、世界最大の経済圏となります。
現在交渉中の日中、EU、経済連携協定、EPA交渉にも大きなはずみを与えることになります。
TPPによって作られる新たな経済秩序は、単にTPPだけにとどまらずその先にある東アジア地域包括経済連携アルセップやもっと大きなFTAAPにおいてそのルール作りのたたき台となります。
世界のスタンダードになっていくという大きな意義があると思います。
時事通信です。
野党内には今回のTPP交渉の経緯の情報開示を求める声がありまして、早期の国会審議を求める声があります。
一方で政府与党内には、臨時国会を見送る考え方もあるようですが、総理としてはこうした野党の声にどう応える予定でしょうか。
また臨時国会の開催についても、どうお考えでしょうか。
TPP協定によって、消費者が海外のよりよいものを便利により安く手に入れることができるようになります。
同時に、農家の方々がよいものを作れば海外でそれが高く評価されれば、今まで輸出できなかった国にも、輸出できるようになるわけであります。
言ってみれば付加価値が正しく高くかつ評価されることになっていきます。
アジアの新興国を中心に自動車の部品などに高い関税が課されていましたがTPP協定によってこれらの関税もすべて最終的に撤廃されることになります。
金融や流通などサービスや投資分野での参入規制が緩和され金融機関やコンビニなどの海外展開が可能になります。
インフラ市場への参入拡大なども、わが国の企業の海外展開の大きな助けになることが期待されます。
知的財産に関するルールの調和、海賊版、模倣品対策の強化など、日本の強みであるコンテンツなどの確立が可能になるようになっています。
TPPは、地域の中小企業に、大きなチャンスをもたらします。
これはあまり理解されていないかもしれません。
大企業にしかチャンスはないのではないかと思われているかもしれませんが地域の小規模事業者の皆さんにも、チャンスをもたらすのは間違いありません、インターネットによる取り引きのルールが整備されることにより、中堅企業が日本にいながらにしてアジア太平洋全域にビジネスを展開していくことが可能になります。
原産地のルールが整備されていくことで中小企業は日本に生産拠点を維持しながら海外でビジネスを展開することが容易になります。
またTPPがもたらすメリットを、中小企業が最大限生かせるように中小企業による利用促進のためのさまざまな仕組みがTPP協定に組み込まれることになるわけです。
TPPは消費者や働く人にもメリットをもたらします。
消費者はネット取引を通じて海外から、さまざまな商品を手軽に安心して取り寄せるようにできるようになる、また働く人々にとっても、各国が労働基準や環境基準をしっかりと守るようなルールが盛り込まれたことで、公平な競争条件が確保できたと確信しています、わが国がTPP協定を最大限活用し、わが国の真の経済成長につなげるよう、生かしていきたいと考えています。
こうしたTPPの正しい姿をどのようなメリットがあるかということもしっかりと説明をしていきたいと、こう考えています。
そして、臨時国会について、これは、与党ともよく相談しながら考えていきたいと思います。
11月にも多くの国際会議や海外出張が予定されています。
党と相談しながら決めていきたいと思います。
いずれにせよ、このTPPについては、国会で審議をしていくわけになります。
以上をもちまして安倍総理大臣の記者会見を終わりたいと思います。
安倍総理大臣の記者会見でした。
それでは、政治部の成澤記者に聞きます。
TPP大筋合意の意義、そして輸入量が増えることで不安がある農業などの国内産業対策は、どのように安倍総理は述べたのでしょうか。
まず、安倍総理大臣は、TPPは単に関税をなくすだけにとどまらずサービスから知的財産まで品質の高さが評価され持続可能な経済圏を作り上げる野心的な取り組みだと述べ、TPPは日本が強みを持つ自動車産業など、日本経済のプラスになると、TPPの意義を強調しました。
一方で、日本国内ではTPPによって関税が引き下げられて海外から日本よりも安い農産物が多く輸入されることになることから国内の農家を中心に、懸念される声が上がっています。
これに対して、美しい農村文化など日本が誇るものを守っていくことは今後も揺らぐことはないという決意を述べました。
すべての閣僚をメンバーとするTPP閣僚会議を設置することを述べました。
政府は農業の発展や若者の就農支援などをしていくことを述べました。
今回のことで安倍政権に与える影響などはどうでしょうか。
TPPは、安倍政権にとって大きな成長戦略の柱の1つです。
引き続き経済最優先であたっていく方針でアベノミクス第2ステージを進めるにあたり来年の参院選挙に向けて、今回のTPPの大筋合意が追い風になることを期待しています。
今後のスケジュールですが協定の各国の署名は、来年初旬になる予定です。
あすに控えた内閣改造についても質問がありました。
安倍総理大臣は内閣改造について奇をてらうのではなく結果第一の体制、新しい体制で結果を出していくと述べました。
新たに設置する1億総活躍社会を担当する大臣なんですが省庁の縦割りを廃して発想力と強い突破力が求められると述べました。
生字幕放送でお伝えします2015/10/06(火) 10:00〜10:25
NHK総合1・神戸
ニュース「TPP大筋合意 安倍首相記者会見」[字]
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ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
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