【楽天】安楽、エース格と呼ばれる投手へ まず戦力にならないと…

2015年10月8日11時30分  スポーツ報知
  • インタビューに応じた安楽は色紙に「恩返し」としたためた

 楽天のドラフト1位・安楽智大投手(18)=済美高=が、5日のソフトバンク戦(コボスタ)でプロ初登板初先発し、6回2安打無失点の好投で初勝利を挙げた。ルーキーは7日までに「とうほく報知」の単独インタビューに応じ、デビュー戦勝利で得た自信や、2軍での奮闘について振り返るとともに、来季の“1年遅れ”の新人王や、将来のエースを目指すことにも意欲を見せた。(聞き手・竹内 竜也)

 ―プロ初勝利、おめでとうございます。自分が思う良かった点、悪かった点は?

 「悪かった点のほうが多い。四球もありましたし(5四球)。ボールも力を入れると抜ける感覚があった。でも、フォークが通用したのは来年、再来年に向けて収穫だったと思います」

 ―自己採点は何点?

 「それは自己満足の世界なので何点というのはないですけど、日本一の打線を6回ゼロで抑えられたのは光栄なことですし、自信に変えていかなければいけない」

 ―今季は開幕1軍を目標にしていたが、2軍スタートだった。

 「力が100あるうちの10%か20%くらいしか出せない状況で、1軍に行けるほど甘くはないと思っていた。キャンプでも、フォームはバラバラ、ボールもいかない。本当にプロが投げるようなボールではなかったと思う」

 ―2軍で鍛え、1軍で投げられるという手応えをつかんだきっかけは?

 「杉山さん(2軍投手コーチ)から『この試合で抑えたら1軍に推薦する』と冗談ぽく言われた(9月23日のイースタン・)西武戦です。直球の走りも良くて、常時140キロ台中盤から後半が出ていた。9回3安打無失点に抑えられて、すごく手応えをつかめた」

 ―5日の最速は146キロ。高校時代(最速157キロ)を超えたいという思いは?

 「160キロでも、本塁打を打たれたら意味がない。アベレージ的なスピードを求めるべきだと思っている。田中(将大=ヤンキース)さんやダルビッシュ(有=レンジャーズ)さんのように、140キロ台中盤から後半の直球で、ピンチになれば150キロを超える直球で勝負、というのを目指してやっていきたい」

 ―2軍では小山伸らから助言を受けた。

 「2軍生活で関わってくれた人がすごくいい人が多かった。捕手の横山(徹)さんにはブルペンでずっと受けていただいた。オリックスにいらっしゃったので、金子さんや岸田さんの話などをアドバイスしてくださった。勝つことで恩返しできると思う」

 ―色紙にも「恩返し」と記した。

 「(済美高時代の)上甲監督がよく色紙に『夢叶うまで挑戦』と書かれていた。自分も高校の頃から好きな言葉の『恩返し』と書いています」

 ―来季の目標は?

 「今年できなかった目標を来年成し遂げたい」

秋季Cから鍛え直す ―今季の目標だった新人王の資格もある。狙っていく?

 「そうですね。それもそうですし、まずは戦力にならないと。春のキャンプでしっかりアピールできるように、秋のキャンプ、オフの間に一から鍛え直したい」

 ―ファンへメッセージを。

 「課題をクリアして、いち早く、楽天のエース格と呼ばれる投手になりたいと思いますし、ならないといけないと思う。これからも応援よろしくお願いします」

 ◆安楽 智大(あんらく・ともひろ)1996年11月4日、愛媛・松山市生まれ。18歳。小学2年から「高須ザイオン」で野球を始める。中学では「松山クラブボーイズ」で投手。済美では1年秋から背番号1。甲子園は2年春のセンバツで準優勝、夏は甲子園3回戦進出。同9月の18U野球W杯(台湾)では2勝を挙げ投手3冠。2014年ドラフト1位で楽天入団。推定年俸1200万円。186センチ、87キロ。右投左打。家族は両親と兄。血液型A。

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