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 プロ野球は7日にレギュラーシーズンが終わった。大混戦だったセ・リーグを制したのはヤクルト。2日の本拠・神宮球場での最終戦で、劇的に決めた。前回優勝は2001年。現在の選手は誰も1軍で立ち合っていない中、4度目の優勝を経験したのが、現役22年目の球団マスコット「つば九郎」だ。「14ねんぶりのゆうしょう さいこ~う!」。優勝の喜びをスケッチブックに表し、初めてのビールかけに酔った。

 つば九郎は1994年4月にデビューし、ヤクルトの主催試合で球場を盛り上げてきた。今年6月には主催試合での「1500試合連続出場」を達成。球団マスコットは、キャラクター自体が変わることがあるが、つば九郎は正真正銘の連続出場だ。デビュー時はほっそりしていたが、今は腹のぽってり出た「メタボ体形」になった。

 今でこそ選手とじゃれ合う姿が名物になったが、就任1年目は「テレビの向こうのスター」に囲まれて緊張するばかりだった。チームは4位に終わり、当時の野村克也監督(80)に「マスコットが悪い」とも言われた。その後、3度の日本一を経験したが、ビールかけに参加したことはなかった。