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 徳島市で視覚障害者の山橋衛二さん(50)と盲導犬が3日、後退中のダンプカーにひかれて死亡した事故では、車がバックするのを周囲に知らせる警報ブザーが鳴らない状態になっていた。これを受けて、徳島県は6~7日、県内の運送や建設の業界団体に対し、車の後退時にはブザーを鳴らすよう、協力を依頼した。今後、運転手にも理解を求めるチラシを作り、配布する。

 県警徳島東署によると、山橋さんと盲導犬のヴァルデス号は市道の端を歩いていた際、方向転換のために道路脇の資材置き場にバックで入ろうとしたダンプにひかれたとみられる。運転していた男性の会社の関係者によると、ダンプは近所への騒音に配慮して、ブザーのスイッチを切っていたという。

 国土交通省自動車局技術政策課によると、車をバックさせる際、「ピー、ピー」などと鳴るブザーの設置は法令では義務づけられていない。ブザーは、トラックメーカー各社が安全対策として自主的に装備しているという。