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 スポーツ庁のシンボルマークの発表が遅れている。1日の発足と同時にお披露目されるはずだったが、2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムが白紙撤回された騒動を受けて選考を中断し、決まっていないためだ。

 1日の鈴木大地長官の就任会見。背後のボードはカーテンで隠されていた。シンボルマークをあしらう予定だったが間に合わず、文部科学省のマークが入ったままだったからだ。スポーツ庁職員の名刺には、2019年のラグビーワールドカップ日本大会のマーク。「発足に合わせて新しくできるはずだったのに……」と職員は声を落とす。

 シンボルマークは7月に文科省が公募。約200点の中から5点までに絞り、省内で最終選考に入っていた。しかし、五輪エンブレムに「盗作」との指摘が出るなど混乱。「スポーツ界の話でもあり、うの目たかの目で狙われている」(関係者)と選考を中断した。

 スポーツ庁は「新長官の意見を聞き、丁寧に選びたい」と話している。(阿久津篤史)