【AndroidとiOSアプリ制作。どちらから勉強すべきか?】
はじめに
【引用:https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1428.html】
MMD研究所が、スマートフォンを購入した日本人ユーザーを対象に、OSの調査を実施しました。結果は、2014年10月から2015年3月の間で、iOSが63.6%、Androidが35.5%ということがわかりました。
今までは、どちらのOSユーザーも、ほぼ均衡していましたが、iPhone6とiPhone Plusの売れ行きが好調であったため、現在はiOSのユーザー数が優勢となっています。しかしながら、世界的な情勢でみると、Androidの方が圧倒的なシェアを誇っている状況です。
【引用:http://blog.appfigures.com/app-stores-growth-accelerates-in-2014/】
世界におけるアプリストアのダウンロード数や、アプリ開発数に目を移すと、Androidアプリを扱うGoogle Playストアの伸び方に目が留まります。いい意味でも悪い意味でも、新しいアプリがリリースされた場合、Androidでは競合となるサービスが多くなります。
こういった世界情勢もふまえて、iOSが人気の日本にいる私たちが、アプリ開発や制作を学ぼうとする際に、頭を悩ませるのがAndroidとiOSのどちらから作った方がいいか?または、どちらを作った方がいいか?という問い。
クロスプラットフォームで開発を進行させるよりも、1つの環境に集中して、クオリティの高いアプリ開発を、まず手掛けていくことを推奨します。そこで今回は、AndroidとiOSとのアプリ制作における違いを紹介していきます。
開発環境
<Android>
【引用:https://developer.android.com/sdk/index.html】
■IDE:Android Studio 1.0 RC1
■URL:https://developer.android.com/sdk/index.html
■開発言語:Java
■開発OS:Windows ,Mac OS X ,Linux
■開発できるもの:Androidアプリ
<iOS>
【引用:https://developer.apple.com/programs/】
■IDE:xcode7
■URL:https://developer.apple.com/xcode/downloads/
■開発言語:Objective-CまたはSwift
■開発OS:Mac OS X
■開発できるもの: iPhone、iPad、Apple watch向けアプリ
<比較>
Androidは、Windows ,Mac OS X ,LinuxどのOSでも開発ができますが、iOSはMac OS Xに限定されてしまいます。なお、Mac OSを購入すると、Xcodeという開発環境が付属で入手可能。
プログラミング言語でみると、未経験者であっても、とっつきやすいのはSwiftと言われていますし、デザインはコードを書かずに作ろうと思えば書けます(微調整をするとコード書く必要がありますが)。Appleも、2014年6月にSwiftをリリースして依頼、Swiftよる開発を推奨しています。一方で、Javaは初期環境の構築に手間がかかり知識や経験も問われることが多いため、経験あるプログラマー向けです。
また開発環境について、2014年12月にリリースされた統合開発環境であるAndroid Studioは、Googleから無料で入手できます。画面設計ツール機能や、リアルタイムなレンダリングなど、高い利便性があります。しかし、ソフトウェア開発キット、いわゆるSDKをインストールするには、IDEを入手した後にしかできないため、手間がかかります。
一方で、iOSは、Xcodeを入手するだけで開発環境をあまり意識する必要がありません。Xcodeは、搭載しているフレームワークが充実していますし、ドラッグアンドドロップで簡単に画面作成できます。
では、次に申請方法についても目を向けてみましょう。
申請方法
<Androidの場合>
【引用:https://play.google.com/apps/publish/signup/】
■アップロード: Google Play Developer
■費用:初回のみ25ドル(年会費無料)
■手数料(課金制アプリ):30%
■開発期間:数時間
■手続き(売上金の受取り): Google Checkout
■審査プロセス:Google Bouncer
<iOSの場合>
【引用:https://developer.apple.com/jp/programs/】
■アップロード:iOS Developer Program
■費用:11,800円/年
■手数料(課金制アプリ):30%
■開発期間:5日
■手続き(売上金の受取り):iTunes connect
■審査プロセス:Walled Garden
<比較>
コスト面では、Androidは初回のみ費用がかかりますが、iOSに関しては、年会費を毎年支払わなければなりませんし、毎年変動する可能性もあります。敷居の低さではAndroidですが、毎年ユーザーに対して、質の高いサービスを提供しながら、売上を出し続ける意識を持たせるという意味では、iOSかもしれません。必然的に、開発に対して、高性能で汎用性あるレベルが求められます。
リードタイムでみると、AndroidはGoogle Playのガイドラインに沿ったコンテンツであれば、数時間以内にリリースされます。
【引用:http://appreviewtimes.com/】
iOSは、5日が平均ですが、ある程度のバッファーを加味すると、1週間前後の時間を要します。元来、どちらのOSも4~5週間の期間を要していましたが、早期でのリリースが可能になってきています。プロジェクトマネジメントを行う上でも、リリースまでのリードタイムの短縮は、市場への参入を加速化させます。
審査プロセスと表記しましたが、これはマルウェア感染を検出・防止する役割という意味で、どちらのOSも不正なアプリを審査しています。しかし、Androidの管理システムの脆弱性は、以前から指摘されています。2010年に、Androidではじめてマルウェアが検出されてから、2013年には10万種となり、サイバー犯罪者の標的となっています。
iOSの審査期間が、Androidよりもかかるのは、この審査プロセスが厳しくおこなわれていることが、1つに考えられます。リリース前に、厳重なテストがなされてから、認証にたどり着くため、バグの検出はあったとしても、Androidでみるような感染の報告はありません。
おわりに
今回は、AndroidとiOSを比較してみましたが、個人的にはiOSをお薦めします。どちらも開発する場合でも、iOSから。
ただ、リリース後、A/Bテストを高速で回したい場合はandroidで色々施策を試していったりします。
ちなみに、今からアプリ開発を始める場合は、本文中にも紹介しましたが、以下の開発環境がおすすめです。
iOSの場合:「開発環境Xcode、言語swift」
Androidの場合:「開発環境android studio、言語Java」
Android | 詳細 |
---|---|
開発環境 | ■IDE:AndroidStudio 1.0 RC1 ■URL:https://developer.android.com/sdk/index.html ■開発言語:Java ■開発OS:Windows ,Mac OS X ,Linux ■開発できるもの:Androidアプリ |
申請方法 | ■アップロード: Google Play Developer ■費用:初回のみ25ドル(年会費無料) ■手数料(課金制アプリ):30% ■開発期間:数時間 ■手続き(売上金の受取り):iTunes connect ■審査プロセス:Google Bouncer |
iOS | 詳細 |
---|---|
開発環境 | ■IDE:xcode7 ■URL:https://developer.apple.com/xcode/downloads/ ■開発言語:Objective-CまたはSwift ■開発OS:Mac OS X ■開発できるもの: iPhone、iPad、Apple watch向けアプリ |
申請方法 | ■アップロード:iOS Developer Program ■費用:11,800円/年 ■手数料(課金制アプリ):30% ■開発期間:5日 ■手続き(売上金の受取り):Google Checkout ■審査プロセス:Walled Garden |
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