カメラに取り付けるだけで動画の手ブレを抑えるという、超小型のカメラスタビライザー『Stead XP』がクラウドファンディングで人気を集めています。

スタビライザーといっても大掛かりなジンバルなどで物理的にカメラの動きを安定させるのではなく、3軸ジャイロでデジカメの動きを記録しておき、そのデータを元に動画に後処理をかける方式です。

クラウドファンディングサイトKickStarterでは、目標の3倍近い43万ユーロ(約5800万円)分の出資希望を獲得。2015年10月10日の締め切りまであと僅かに迫っています。

SteadXP

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動画撮影における大きな悩みが手ブレ。カメラを持つ手が動いてしまい、動画がしっかりと撮影できないという現象です。カメラを三脚などで固定できれば良いのですが、歩いたりスポーツしたりしながら動画を撮影するとなるとそうもいきません。

そんな悩みに応えてくれるのがカメラスタビライザー。カメラに重り(カウンターウェイト)を付けたり、傾きを検知してカメラをモーターで動かしたりといったハードウェア的アプローチに加え、機具は使わずソフトウェアを用いて撮影後の動画に補正を掛けるソフトウェア的なソリューションまで、様々な手法が用いられています。

フランスのStead XPが提案する『Stead XP』は、ハードウェアとソフトウェアの両方からなっており、いわばハイブリッド式と言えるでしょう。



ハードウェアは小箱のような形をしており、GoProの背面やデジカメのアクセサリーシューに取り付けて使用します。中には3軸のジャイロと加速度計が内蔵されており、動画撮影中にカメラがどのように動いたかを記録します。





重りやモーターを使うものと違い、『Stead XP』自身にはカメラを物理的に安定させる効果はありませんので、撮影された動画は手ブレしたまま。

そこで、専用ソフトの出番です。専用ソフトはハードウェアに記録されたカメラの動きにあわせて補正を掛けてくれるため、手ブレのないスムーズな動画のできあがりとなるわけです。

HQ Kickstarter presentation of SteadXP from SteadXP on Vimeo.


重りやモーターと言った仕掛けが必要ない分36~60グラムと小型軽量で済み、ソフトウェアだけを使うものよりも補正処理が軽く済むのが『Stead XP』の利点であるとされています。

Stead XP曰く「厳密な意味で従来の手ブレ対策を置き換えるわけではない」ものの、機械式のスタビライザーと組み合わせても、水平ロックやリフレーミングなどの付加価値があるとのこと。




『Stead XP』には、GoPro用の『Stead XP@』と、その他のデジカメに対応する『Stead XP+』の2モデルが用意されています。

『Stead XP@』は重量36グラム。GoPro Hero2、3、3+、4の背面に接続し、GoPro側のバッテリーを使って動作します。GoProの防水ケースに収まるというコンパクトな作りが特徴です。


『Stead XP+』はデジカメのアクセサリーシューにセットし、カメラ本体とは映像及び音声出力端子で接続します。重量は60グラムで、『Stead XP+』に内蔵されたバッテリーを使って動作します。


現時点では30%引きで『Stead XP@』(170ユーロ(約2万3000円))や『Stead XP+』(230ユーロ(約3万1000円))が手に入る「Original」プラン、そして両方のモデルを40%引き(410ユーロ(約5万5000円))で入手できる「Super Combo」プランなどに出資可能。締め切りは2015年10月10日となっています。
どんなカメラの動画手ブレも抑える超小型スタビライザー『Stead XP』。動きを記録してソフト後処理

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