2015-10-08
■「目標とするのは井口尊仁です」という若者に会った 
知人の伝手で、「面白いのがいるから会ってみて欲しい」と言われてプログラマーで経営者を目指している若者三人組に会ってみた。
なるほど、確かに、面白い。
しかしいつもどおり、目標がふわふわしていて現実味がない。
「世界を変えたい!」と彼は言う。
それはいい。
どのように?どうして?それによって誰が幸せになるのか。
そこらへんが弱い。
まあそれは若さゆえだろう。
プログラマーとしてはかなりの才能がある。
「世界を変えたい」というおかしな思想がなければうちで欲しいくらいである。
どうしてそんなにふわふわしたことをキラキラした目で言うのか。
「あのねえ、具体的なビジョンもなしにただひたすら"世界を変えたい"って言ってると井口尊仁みたいになっちゃうよ」
と冗談交じりに言うと
「井口さんは僕のメンターなんです!!!」
と言われて盛大にズッコけた。
それが原因か。
「去年のあのテレビ番組で、井口さんに勇気をもらって、それからがんばろうって思って頑張り始めたんです。それで仲間もできて会社も作れたんで・・・」
凄い。
凄いな井口尊仁。
やっぱ只者じゃない。
無垢なベイビーを作りつつ、無垢な若者まで洗脳してしまうとは。怖いよオレは。
他に尊敬する人は国光宏尚だという。
あ、ああ。
まあ国光さんは一応結果出してるしなあ。
彼に勇気を与えた番組はこれ
僕は常々、「コケるならできるだけ派手に、盛大にコケろ」と思っている。なぜなら派手に転ぶと「もしかして次はうまくいくんじゃないか」と思ってくれる人が必ずいるからだ。
たとえば五億円集めてサンフランシスコで会社作ったけど、会社が空中分解して失敗する。
それでもそれだけ派手に転ぶと「あんときゃダメだったけど次はうまくいんじゃない?」という人が金を出してくれる。
アメリカは失敗経験が評価される国でもある。
Xboxの開発トップは、もともとテュロックという恐竜の出てくる難しすぎるゲームを盛大にこかした男である。
けど、失敗した人間は、金には変えられない価値を持っている。
成功した人間は、成功体験に縛られがちである。
だからMicrosoftは、失敗した人間にこそチャンスを与える。成功し続けてる人間はそもそも忙しいというのもある。
現在のWindowsの直系の始祖であるWindowsNTの開発を指揮したデビッド・カトラーも、一度はDECでVMSというOSの開発で成功するも、プリズムプロジェクトが難航して苦しんでいたところをゲイツに見出された。
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失敗は成功の母である、というのはたぶん間違いない。
これがショボイ失敗だと、たとえば「営業マンがコンペに負けた」とか、「上司に頼まれた資料の印刷をミスった」とか、そういうのはいくら繰り返しても成功には繋がらない。
できるだけ派手に、しかし命まで取られないよう安全に転ぶ。
これができる人は井口尊仁のようになれるだろう。
井口のガッツが若者を奮い立たせる。
男は背中で語るもの。ベイビー。何度でも立ち上がるぜ。
件の若者はとりあえず海外で会社作ってこれからセブ島で語学留学する予定らしい。
その後、アメリカに移住して本格的に会社をやるのだとか。
流行ってるよねフィリピンに語学留学。
だけど海外に住むつもりなら語学留学にいかなくてもアメリカに住んでればそれなりに身につくし、仮に住んでいても「It's easy」みたいな英語しか使えないわけで、それでもあんまり(会社がうまくいかなかったこと以外は)井口さんは困ってないわけだからいいんじゃないか。
と思ったが、まあ若いから語学留学には意味くらいはあるかもね。
しかし突然やってきた井口案件。
業が深いなあ。
まあ井口さんともども頑張っていただきたい。
たぶん最初は失敗するだろうけど、失敗してもまた立ち上がるガッツがあれば、そのうち成功できるだろう。
長文日記は井口尊仁さんを応援しています。
仮に大活躍しても、コンピュータを発明したアラン・チューリングのように日の当たらないところで一生を終える人だっているわけでね。
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