秋田大学(澤田賢一学長)は7日、2014年度決算で約7億2千万円の不適切な会計処理をし、赤字額を圧縮していたと発表した。主導した財務担当の理事(59)は「赤字を減らさないと、将来の大学運営に支障をきたすと考えた」と説明しているという。

 秋田大や文部科学省によると、不適切に処理されたのは個人や団体からの寄付金。約7億2千万円分を、すでに購入した付属病院の備品購入費に充てたようにみせかけたという。

 理事らは寄付金を使うと収益に振り替えられる国立大学法人の会計の仕組みを悪用し、帳簿上で赤字の一部を帳消ししたように見せかけた。この不適切処理により、14年度決算では過去最多の15億円超になるはずだった赤字が、約8億円に圧縮されていた。