群馬観光と言えば洞窟観音と推される
グンマーの廃墟を超えると洞窟観音がある。洞窟観音は群馬出身の呉服商である山田徳蔵氏が私財を投じながら50年間の工事によって完成した。つるはしやスコップなどを使って山を掘り進め、溶岩石を運び入れて洞窟を作り出し、楽山という石彫氏が生涯かけて掘り続けた33体の観音像が安置されているという。
受付にいた人に話しかけられて、白衣観音帰りであることを告げると「白衣観音なんかより洞窟観音の方が見どころが多いから」と推される。入り口からして溶岩石。
生涯をかけ続けた狂気
厳かな雰囲気
洞窟を掘り続けた時に出てきた御影石を使っている。生涯をかけて掘り続けたことから、奥に入るほどに作品に円熟味が増すという仕掛け。二人の生涯をかけ続けた狂気を感じる。
坑道は400メートルほどだけど洞窟を進んでいくごとに様々な観音像が安置された小部屋があるため、すべてを拝観するのはかなりの時間がかかる。滝や渓流を岩によって表現した背景が多い。
提灯の僅かなあかりに浮かび上がる観音像と瀑布。これが一朝一夕で出来ることではないのは明白であり、生涯をかけ続けた狂気のようなものを感じる。
- 作者: 佐藤吉男
- 出版社/メーカー: 新潟日報事業社
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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