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 福岡市内で朝の列車の混雑率が上がり、首都圏並みの通勤ラッシュになる区間が出始めている。沿線に大型マンションが次々建ち、人口が急増する状況に対策が追いつかないためだ。

 国土交通省がまとめた2014年度の路線別混雑率を見ると、九州のトップは午前7時半~8時半の西日本鉄道貝塚線の名島―貝塚の150%。前年度より4ポイント増え、10年度比では20ポイント伸びた。全座席とつり革が使われ、ドア付近に数人が立つ状態が100%で、その1・5倍にあたる。

 9月下旬のある朝、名島駅に着いた列車はドア付近まで人がぎっしり。通勤客はカバンで前の人を押して乗り込む。車内でスマートフォンはかろうじて見られるが、身動きしにくい。この区間を通勤する福岡県庁職員の吉崎大祐さん(36)は「後から次々乗り込んでくるので、乗ったらなるべく奥に入る」と話す。