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資金決済通貨 人民元が円上回り世界4位に10月8日 5時58分
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ことし8月に、世界で貿易などの資金の決済で使われた通貨のうち、中国の通貨・人民元が占める割合が、初めて日本の円を上回って世界で第4位となり、人民元の存在感が高まっています。
金融機関の間の通信網を運営するSWIFT=国際銀行間通信協会が、毎月まとめている統計によりますと、ことし8月に世界で貿易や投資のための資金の決済に使われた通貨のうち、中国の人民元が占める割合は全体の2.79%となりました。これに対し、日本の円は2.76%にとどまり、僅かながら人民元が初めて円を上回りました。
このほか、アメリカのドルは44.82%、ユーロが27.2%、イギリスのポンドが8.45%で、人民元はこれらに次ぐ世界第4位となり、円は5位になりました。
これは、貿易などの決済で人民元を使う企業や金融機関が、アジアだけでなく欧米でも増えているためです。
人民元は、今もドルに対する為替レートの変動幅を制限するなどの数々の規制が残っていますが、中国は規制を徐々に緩和しながら、人民元の国際化を進めようとしており、経済規模や貿易量の拡大にともなって、今後もさらに人民元の存在感が高まるとみられます。
このほか、アメリカのドルは44.82%、ユーロが27.2%、イギリスのポンドが8.45%で、人民元はこれらに次ぐ世界第4位となり、円は5位になりました。
これは、貿易などの決済で人民元を使う企業や金融機関が、アジアだけでなく欧米でも増えているためです。
人民元は、今もドルに対する為替レートの変動幅を制限するなどの数々の規制が残っていますが、中国は規制を徐々に緩和しながら、人民元の国際化を進めようとしており、経済規模や貿易量の拡大にともなって、今後もさらに人民元の存在感が高まるとみられます。
麻生副総理兼財務相「悪いこととは思わない」
麻生副総理兼財務大臣は7日の記者会見で、「人民元が国際通貨として通用できるような、信用度や取り引き量を獲得できる通貨に成長していくことは、決して悪いことだとは思わない」と述べました。
日銀 黒田総裁「円の国際化には努力必要」
日銀の黒田総裁は7日の記者会見で、「中国は世界第2の経済規模を持ち、輸出入も大きくなっているので、人民元が広く使われることは当然だと思う。日本の円の国際化には民間企業を含めてより一層の努力が必要だ。より広く利用してもらえれば、日本経済や世界経済にもプラスになる」と述べました。