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【プロ野球】

涌井、執念の最多勝 10イニング137球投げ抜いた

2015年10月7日 紙面から

15勝目を挙げ、ウイニングボールを手にする涌井

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◇ロッテ9−3楽天

 ロッテが4連勝を飾った。涌井が10イニング6安打3失点でリーグ最多に並ぶ15勝目を挙げた。7回以降は一人の走者も出さない力投だった。打線は延長11回に鈴木の2点二塁打などで6点を勝ち越した。楽天は粘ったが、最後は力尽きた。

 仲間が勝ち越すまで、ロッテの涌井はマウンドに立ち続けた。執念の10イニング3失点、137球は実った。「感謝、感謝の最多勝です」。日本ハム・大谷の15勝に並び、6年ぶり自身3度目のタイトルをもぎ取った。

 「ここまで来たら、最後まで投げるつもりでした」。気力がみなぎっていた。目の前の打者を、ただ一心に退けた。延長11回。次のイニングに向けてベンチ前でキャッチボールを始めた右腕は、清田の押し出し四球で勝ち越したのを見届けると、安堵(あんど)の笑みを浮かべ、ベンチに下がった。

 タイトルを諦め、10日のCSファーストステージ第1戦の先発に回るプランもあった。一度はその案に対し、伊東監督に「分かりました」と返事した。だが「やっぱり行かせてください」と、この日の先発を志願。西武時代の07、09年と2度の最多勝を獲得。その後、抑え転向を経て、先発機会を求めてフリーエージェント(FA)移籍した右腕は、復活の2文字を証明するため、勲章にこだわった。

 次はCS。中4日で第2戦での先発に「まだまだ投げられそう。直訴してみようかなと思います」と涌井。大車輪のエースは事も無げに笑った。(福岡香奈) 

 

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