内閣改造:1億総活躍相に加藤勝信氏 文科相・馳氏
毎日新聞 2015年10月07日 08時20分
安倍晋三首相が7日に行う内閣改造の顔ぶれが固まった。全19閣僚のうち9人が初入閣となる。政権の新たな看板となる「1億総活躍社会」の担当相には加藤勝信官房副長官(59)を充てる。馳浩元副文部科学相(54)が文科相に、森山裕元副財務相(70)が農相に内定した。岩城光英元官房副長官(65)は法相、高木毅前副国土交通相(59)は復興相、河野太郎元副法相(52)は国家公安委員長兼行政改革担当相に充てる。また、林幹雄元国家公安委員長(68)は経済産業相に就く。
首相が重視する女性閣僚では丸川珠代参院厚生労働委員長(44)を環境相、島尻安伊子参院環境委員長(50)を沖縄・北方担当相に起用する。
公明党は同党出身の太田昭宏国交相(70)の後任に、同党の石井啓一政調会長(57)を充てるよう要請。石井氏は国交相として初入閣する。首相は6日の記者会見で内閣改造について「奇をてらうのではなく、仕事を重視し、しっかりと結果を出していける内閣にしていきたい」と述べた。
加藤氏は首相肝いりの「1億総活躍社会」の推進を担当する。新国立競技場の問題で交代する下村博文文科相(61)の後任には、馳氏を起用する。また、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉の大筋合意を受けて農業対策などにあたる農相には、自民党でTPP対策委員長を務める森山氏を充てる。丸川氏と島尻氏は「女性活躍」を掲げる首相方針もあって起用される。留任の高市早苗総務相(54)を含め、女性閣僚は現在の4人から3人に減る。
7日午前に自民党役員人事を正式決定し、午後に閣僚名簿を発表。認証式を経て同日夕に改造内閣が発足する。
閣僚で留任が固まっているのは、麻生太郎副総理兼財務相(75)、高市総務相、岸田文雄外相(58)、塩崎恭久厚労相(64)、中谷元防衛相(57)、菅義偉官房長官(66)、甘利明経済再生担当相(66)、遠藤利明五輪担当相(65)、石破茂地方創生担当相(58)の9人。【野原大輔】