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ビッグデータで解明!「物件選び」の新常識

投資しても絶対に儲からない
高利回り物件の見分け方

沖有人
【第5回】 2015年10月1日
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新築ワンルームはやめておけ
「必ず負ける」のにはワケがある

 ワンルーム投資では、新築当初の利回りは4%でも、利回りが高めのエリアで「中古なので6%」という「地域相場」を求められる。すると、利回りが1.5倍になるわけだから、価格は33%下がる。なかでも気をつけたいのは、新築の投資用マンションだ。

 不動産投資で最も損をする新築ワンルーム投資の実態を説明しよう。新築ワンルームは購入直後に価格が3割程度も落ち、その後も年平均3%程度は売却価格が落ちていくことを覚悟した方がいい。築年の古い中古ワンルームに価格200万円、表面利回り20%などがあるのは、資産価値の下落の激しさを証明している。流通価格が大幅に下がるわりに、賃料は比較的緩やかにしか下がらないために、築年が進むに連れて利回りが高くなる。このへんのことを購入前にきちんと説明してくれる相手からでないと、投資するにはおぼつかない。

 では、気になる実質利回りなどの事業収支をシミュレーションしてくれる不動産会社は安心なのか。実際は、収支計算に落とし穴があることが多い。あり得ない設定もあるので、そうした例を紹介しよう。

・想定賃料の設定が高く、現実的でない
・賃料はいつまでも下がらない、もしくは上がる設定になっている
・購入した価格より、売却する価格の方が同額か高い前提になっている
・不動産の管理や修繕にかかる必要経費がまったく、あるいは十分に考慮されていない
・税引き前のキャッシュフローで収益が計算されて、その分が「年金になる」と言われる

 ここで大切なことは、投資マンションは当初に利回りがほぼ決まっていて、表面利回り10%と言われても、手取りベースの利回りは3%程であるという現実だ。この利回りも、不動産管理のマネジメント力を発揮しないと実現できない。

 こうした状況なので、不動産投資で失敗した人は本当はかなり多いが、書店には「成功体験談」しか並ばない。「儲かる本」でないと売れないし、失敗した人は本を書かない。だから、本当のリスクを教えてくれない本を読んでも勉強にはならない。読んで不安を解消したつもりになり、結局は読者も失敗する。

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沖有人(おき・ゆうじん) [スタイルアクト(株)代表取締役/不動産コンサルタント
]

1988年、慶應義塾大学経済学部卒業後、2社を経て、1998年、現スタイルアクト株式会社を設立。マンション購入・売却者向けの「住まいサーフィン」は17万人以上の会員を擁する。「タワーマンション節税」などの不動産を使った節税の実践コンサルティングに定評があり、不動産分野でのベストセラー作家として講演・寄稿・取材・テレビ出演多数。主な著書に『マンションは10年で買い替えなさい』(朝日新書、2012年)、『マンションを今すぐ買いなさい』(ダイヤモンド社、2013年)、『タワーマンション節税! 相続対策は東京の不動産でやりなさい』(朝日新書、2014年)など


ビッグデータで解明!「物件選び」の新常識

不動産は個人資産の半分を占めるにもかかわらず、プロとの情報格差が大きい。この情報格差を少しでも解消できれば、個人はもっと多角的な視点から「よい物件」を選ぶことができ、将来を見据えた資産形成が可能となる。「自宅投資」「資産インフレ予測」「タワーマンション節税」などをメディアで提唱し、新たなムーブメントを起こしてきたスタイルアクト株式会社の沖有人代表取締役が、これまで蓄積した「不動産ビッグデータ」を基に、住宅の選び方に関する「新しい常識」を徹底指南する。スタイルアクトが自宅を投資になぞらえて情報提供している「住まいサーフィン」では、17万人の会員のうち、自宅査定ツールで7割が含み益を出していることから、資産形成した人数は12万人相当と想定される。株や投資信託のように学習することで、プロ顔負けの資産形成ができる手法はある。沖社長が次に提示する不動産の秘策は、これまで同様「早い者勝ち」となるかもしれない。

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