梶田氏の妻・美智子さん「研究者らしくない普通のおじさん」

　富山市に住む梶田氏の妻美智子さんは「主人の順番が来るのをずっと期待していたが、まだだと思っていた。ただ驚いた」と話した。美智子さんの目に映る夫は「研究者らしくない普通のおじさん」。その夫の快挙に「真面目に取り組んできた成果が認められて良かった」と喜びをあらわにした。ノーベル物理学賞受賞が決まった直後の電話で夫は「こんなことになっちゃった」と話し、いつものように淡々とした様子だったという。

　また、埼玉県東松山市の実家にも梶田氏から「（ノーベル賞を）いただきました」と電話があり、７日が８１歳の誕生日という母の朋子さんは「よかったね」と声を掛けた。本人は「後でゆっくり話します」と言って電話を切ったという。父正男さん（７８）も「よくやったと声を掛けてやりたい」と誇らしげに話した。「あと何年かかかると思っていた。立派な先生たちとの出会いがあってこその受賞だ」と感慨深げだった。