7-9月期の船舶受注実績で、韓国が中国と日本に押され世界3位にとどまったことが5日、分かった。
国際造船・海運市況を分析する英クラークソンによると、韓国は同期間に211万CGT(標準貨物船換算トン数)を受注し、中国(348万CGT)と日本(236万CGT)に次いで3位となった。韓国は今年2月から6月までは中国と日本を抑え月間受注実績1位をキープしていたが、7月に中国に1位の座を明け渡して以降は低調な実績が続いている。
これをめぐっては、昨年以降8兆ウォン(約8280億円)近くの赤字を出した韓国造船業界が経営の立て直しに乗り出し、低価格での受注を避けたためとの見方が出ている。自国での受注を追い風にした中国と日本の攻勢も影響した。中国は9月、国有海運会社・中国遠洋運輸(コスコ)の2万TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)級コンテナ船など自国の発注分を含め149万CGTを受注し、世界トップを記録。日本(138万CGT)がその後を追い、韓国(107万CGT)は大きく遅れを取った。
韓国造船業界の関係者は、1-9月を合わせた受注量は韓国が877万CGTで中国(633万CGT)、日本(599万CGT)よりも多いと説明。「ある程度の仕事を確保した状態のため、業績に悪影響を与えかねない低価格受注を避けた結果、受注が少なくなった」と述べた。