【巨人】原監督が打撃練習徹底!天敵ジョンソン攻略へ「逆方向」
原巨人が6日、不祥事からの再スタートを切った。10日からのクライマックスシリーズ第1ステージに向け、東京Dで全体練習。1か所打撃では“仮想・ジョンソン”の猛特訓に臨んだ。今季3度対戦し、計23イニング無得点と天敵のサウスポーを想定して、打者全員が中堅から逆方向の打撃を敢行。攻略へ手応えをつかんだ。まだ対戦相手が決まっていない状況だが、準備は怠らない。
野球賭博に関与という、不祥事から一夜明け。東京Dで白石オーナーの訓示を受けた巨人ナインは、緊迫感を漂わせた。正午過ぎ、全体練習がスタート。普段のヤジを飛ばし合うような和やかな雰囲気はなく、ひたすら白球だけを追った。
日本一奪回―。ファンの信頼を取り戻すには、グラウンド上で結果を出すしかない。原監督は「プロとして、ジャイアンツの戦いができるようにしていきたい。その気持ちだけ」と襟を正した。10日からのCS第1Sへ向け、まずは今季苦しんだ天敵を攻略すること。練習開始から1時間後、広島・ジョンソンとの対戦を想定した1か所打撃が始まった。
マウンドのプレートを1メートル前に設定。指揮官は藤井打撃投手に「スリークオーター気味にね」と指示した。ジョンソンとは今季3戦し、計23イニング無得点。150キロ近い真っすぐとカットボール、シュート、抜群な制球力に苦しんだ。藤井は天敵と体格こそ違うが、持ち球はほぼ同じ。原監督は打者陣に「バットを振っておけよ!」と声を張り上げるなど、真剣モードに切り替わった。
立岡から始まり、長野、亀井、阿部…。打撃陣は計55打席に立ち、全員が中堅から逆方向への打撃に徹した。その結果、49打席で逆方向に飛ばすなど、テーマを意識して振り抜いた。慎之助には「レフトへホームランだ、ホームラン!」。二ゴロの小林には「当てにいっちゃダメだ!」とアグレッシブに声を掛けた。低めのボールを見逃せば、「OK、OK!」。“将”は「逆方向? 原点だね。縛りの中で、それぞれが何かを感じればいい」と特訓の意図を明かした。
7日に広島が中日戦(マツダ)で勝てば、3位で乗り込んでくる。負ければ阪神が上がってくる。「相手を知ることも大切なことだけど、己を知って、百戦危うからずというのもあるわけだから」と原監督。この日は打撃投手の藤井、深田の両左腕を登板させたが、「明日は状況によっては、右投手でやってみようかと。多少の縛りの中でね」と阪神・藤浪らを意識した練習にも入る予定だ。リーグワーストに沈んだ、チーム打率2割4分3厘は過去のこと。ナイン一丸で好投手を攻略し、ファンと日本一を分かち合う。(水井 基博)