野村杏実
2015年10月7日09時33分
「全身中トロ」と言われるほど美味とされる魚「スマ」の養殖に、愛媛県が取り組んでいる。すしネタでおなじみのクロマグロの漁獲規制が強まる中、新たな特産品として来年秋の出荷をめざしている。
スマは関西ではヤイトガツオとも呼ばれている。マグロやカツオの仲間で、西太平洋やインド洋などの暖かい海域に生息。成長すると体長約1メートル、重さ10キロ超になるという。日本近海での漁獲は少なく、天然のスマは市場にはあまり出回らない。1キロあたり2千円以上の高値で取引されることもある。
スマに注目したのは、県と共同研究する愛媛大南予水産研究センター(同県愛南町)の松原孝博教授(57)。5年前、クロマグロの完全養殖を研究するなかで、いけすにいたスマを食べたことがあった。「脂がのっていて、目をつぶって食べたらトロと変わらない」
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