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指定廃棄物処分場建設 抗議でまた調査見合わせ10月6日 17時37分
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東京電力福島第一原子力発電所の事故で発生した放射性物質を含む指定廃棄物の処分場建設に向けて環境省は、宮城県内の候補地の一つの加美町で6日、現地調査に入ることにしていましたが、住民の抗議活動を受けて調査を見合わせました。
環境省が調査に入れなかったのはこれで6回目で、依然として調査の見通しが立たない状況が続いています。
環境省が調査に入れなかったのはこれで6回目で、依然として調査の見通しが立たない状況が続いています。
宮城県内への指定廃棄物の処分場の建設に向けて環境省は、去年10月とことし8月、栗原市、大和町、加美町の3か所の候補地で現地の詳細な調査に入ろうとしましたが、加美町などで強い抗議活動が行われたことからいずれも調査を見送りました。
環境省は、改めて調査に入りたいとして6日、候補地の田代岳に通じている加美町と隣の大崎市の境の林道に職員など6人が到着しましたが、現地で加美町の猪股町長や住民など100人余りが抗議活動を行いました。環境省の職員は調査への理解を求めましたが、猪股町長は「専門家を交えた国と候補地の自治体との意見交換会の開催を調整しているやさきに、調査に入ろうとするのは受け入れられない」などと述べ現地調査を拒否しました。このため環境省は午前中いったん引き返し、午後になって改めて候補地に入ろうとしましたが、激しい抗議活動を受けて結局、調査を見合わせました。
環境省が調査に入れなかったのは、これで6回目で、依然として調査の見通しが立たない状況が続いています。
環境省は、改めて調査に入りたいとして6日、候補地の田代岳に通じている加美町と隣の大崎市の境の林道に職員など6人が到着しましたが、現地で加美町の猪股町長や住民など100人余りが抗議活動を行いました。環境省の職員は調査への理解を求めましたが、猪股町長は「専門家を交えた国と候補地の自治体との意見交換会の開催を調整しているやさきに、調査に入ろうとするのは受け入れられない」などと述べ現地調査を拒否しました。このため環境省は午前中いったん引き返し、午後になって改めて候補地に入ろうとしましたが、激しい抗議活動を受けて結局、調査を見合わせました。
環境省が調査に入れなかったのは、これで6回目で、依然として調査の見通しが立たない状況が続いています。
加美町「信頼関係を損なう」
宮城県加美町の猪股洋文町長は「環境省には豪雨の被害状況も伝えているうえ、専門家を交えた意見交換会の調整も進めている。そのなかで、突然調査に入ろうとするのは全く理解できず、国と町の信頼関係を損なう。意見交換会の前に調査に入るのは納得できない」と述べ、環境省の対応を批判しました。
環境相「理解得る努力重ねる」
東京電力福島第一原発の事故で発生した指定廃棄物の処分場の建設に向けて環境省が6日、候補地の1つ、宮城県加美町で現地調査を行おうとしたことについて、望月環境大臣は閣議のあとの記者会見で「冬に雪が降ることを考えると年内の調査を完成するためには早期に現地調査を実施しなければならないと考え、判断した」と述べました。
そのうえで、「1日も早く1か所に集約し、台風や水害があっても安定的に保管させていただききたいということで進めてきたが、決して簡単な話ではない。『いつまでそんなことをしているんだ』という方もいると思うが、環境省としては信頼関係が非常に大切で、今後もできるかぎり、皆さんにご理解をいただける努力を積み重ねていきたい」と述べ、現地調査を強引に行わず、地元の理解を得るために丁寧な説明を続ける考えを改めて示しました。
そのうえで、「1日も早く1か所に集約し、台風や水害があっても安定的に保管させていただききたいということで進めてきたが、決して簡単な話ではない。『いつまでそんなことをしているんだ』という方もいると思うが、環境省としては信頼関係が非常に大切で、今後もできるかぎり、皆さんにご理解をいただける努力を積み重ねていきたい」と述べ、現地調査を強引に行わず、地元の理解を得るために丁寧な説明を続ける考えを改めて示しました。
環境省「理解求めていく」
環境省東北地方環境事務所の東利博保全統括官は「住民の反対の声が非常に強いことは感じたがわれわれはルールどおり会議を開き、加美町の質問に真摯(しんし)に答え、意見交換会も調整している。一方で、現地調査には去年から入れないままで、これ以上調査を遅らせることはできない。基本的に今後も同じ方針で理解を求めていきたい」と述べました。