ノーベル賞 屠氏「大変栄誉なこと」

10月6日 17時05分

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ことしのノーベル医学・生理学賞の受賞者に中国人として初めて選ばれた、屠※ユウユウ氏は、６日、国営テレビを通して、「大変栄誉なことだ。中国医学の研究が世界の注目を集めていることを示している」と受賞の喜びを語りました。

国営の中国中央テレビは６日、北里大学特別栄誉教授の大村智さんらとともに、ノーベル医学・生理学賞の受賞者に選ばれた屠ユウユウ氏のインタビューを伝えました。
この中で、漢方の研究を続けてきた屠氏は、「科学者として大変栄誉なことだ。中国医学の研究が世界の科学界の注目を集めていることを示している」と喜びを語りました。そのうえで、「漢方薬は非常に豊富にあるが、薬を見つけても、すぐに役立つものにはならない」と述べ、たび重なる地道な実験が研究の成功につながったという認識を示しました。
一方、屠氏の業績を巡って、一部の中国メディアは、屠氏には▽博士号や▽欧米への留学経験がないうえ、▽中国の科学技術分野で最高の研究機関とされる「中国科学院」の「院士」と呼ばれるアカデミー会員でもないことから一時期は、３つの肩書きなどがない科学者、「三無科学者」とも呼ばれ、国内では十分に評価されていなかったと指摘し、「中国の科学技術界や人材評価システムの至らぬ点を映し出している」とも伝えています。
※「ユウ」は「口に幼」２回繰り返す。