鉄鉱石価格の行方、手掛かりは中国の港湾在庫にあり
2015/10/06 12:33 JST
(ブルームバーグ):中国の港湾の鉄鉱石在庫は向こう数カ月間、増加する可能性が高い。世界最大の鉄鋼供給国である中国の鉄鋼生産が減少する一方、鉱山からの鉄鉱石供給はさらに増えると予想され、価格見通しに打撃を与えている。鉄鉱石価格は今年に入って25%下落している。
マッコーリー・グループの商品調査責任者、コリン・ハミルトン氏によれば、鉄鉱石在庫は年末にかけて約1000万トン増加する可能性がある。ブルームバーグの算定によると、予想通りなら在庫は5月以来の高水準に近づく。
中国の鉄鉱石需要を測る指標の一つとなる港湾在庫は、7-9月(第3四半期)に3.8%増え、5四半期ぶりに増加した。
ハミルトン氏は電子メールで「中国の鉄鋼生産は削減される可能性が高い。鉄鋼各社の損失がかさむ一方、鉄鉱石供給は引き続きかなり潤沢だ」と指摘。「短期的には価格にとって最も抵抗が少ない方向は下落だ」とし、10-12月(第4四半期)の平均は1トン=52ドルになるとの見通しを示した。
原題:For a Clue on Where Iron Ore’s Headed, Watch China Port Holdings(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Jasmine Ng jng299@bloomberg.net
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更新日時: 2015/10/06 12:33 JSTニュース一覧
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