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 梶田隆章さんは研究の意味を一般向けに説明する一文を朝日新聞に寄せた。

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 私たちが見つけた「ニュートリノ振動」とはどんな現象なのか。

 ニュートリノはこれ以上小さくすることのできない素粒子の一つです。かつては重さ(質量)がないとされてきました。

 もし、これを読んでいるあなたが小学生なら、こう覚えて下さい。ニュートリノは三つの型があり、飛んでいるうちに型が変わります。このことを「ニュートリノ振動」といいます。この変身がニュートリノに重さがある証拠になるのです。

 科学に詳しい人は、アインシュタインの特殊相対性理論を思い浮かべてみて下さい。この理論では、物が速く動くようになると、外から見ると、その物の時計はゆっくりと進みます。最も速い光の速さになると、時計は進まなくなります。

 物の状態が変わって変身するということは、その分だけ時間が経過していることになります。つまり、ニュートリノが別の型に変わるということはニュートリノの時計が進んでいるのです。時計が進んでいるなら、ニュートリノは光速じゃない。光速で飛んでいない物には質量があるのです。