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日本人 ニュートリノでの受賞は2回目
10月6日 20時36分

日本人研究者が、物質の基になる最も基本的な粒子のひとつ、「ニュートリノ」の研究でノーベル物理学賞を受賞するのは、今回で2回目です。
最初の受賞は13年前、平成14年の小柴昌俊さんで、小柴さんは昭和62年、重くて大きな星が一生を終えるときに起こす大爆発、超新星爆発によって放出された「ニュートリノ」を、今の岐阜県飛騨市神岡町の観測施設「カミオカンデ」で捉えることに成功しました。小柴さんは、この観測によって宇宙の謎に迫る新しい学問の分野、「ニュートリノ天文学」を切り開いたことが、世界的に大きく評価され、ノーベル物理学賞の受賞につながりました。
一方、6日、受賞が決まった梶田隆章さんは、「カミオカンデ」を10倍以上に大型化した「スーパーカミオカンデ」を使ってより詳しい観測に挑みました。そして、大気中から飛来した「ニュートリノ」をこれまで以上に数多く観測することに成功し、飛行中の様子を分析した結果、飛びながら種類が変化する「ニュートリノ振動」と呼ばれる現象を世界で初めて確認しました。こうした変化は、「ニュートリノ」に質量、つまり「重さ」がなければ説明がつかず、梶田さんは、平成10年に開かれた国際学会で、「ニュートリノ」に質量があると突き止めたことを発表して、それまでの素粒子物理学の定説を覆しました。
最初に受賞した小柴さんは、「ニュートリノ」を観測して宇宙の謎に迫ったことが評価され、小柴さんに続く受賞となった梶田さんは、「ニュートリノ」そのものの正体に迫ったことが高く評価されました。

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