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【群馬】

坂田雅子監督「亡き母の思い引き継ぐ」

インタビューに答える坂田監督=高崎市で

写真

 三日の上映後、坂田さんに映画作りや、作品に込めた思いを聞いた。

 −映画作りについて。

 第一作目の枯れ葉剤の時からそうだが、身近なことを自分の足元から見ていくやり方しかできない。知りたいことを自分の足で行ってみて、修正を重ねながら作っている。

 −作品に込めた思いは。

 四十年前に原発の危険性を訴えていた母は、少し勉強して事故が起きる蓋然(がいぜん)性は見えていたのではないか。

 それまで何もしていなかった主婦が、思っていることをチラシにして駅前で配った。その第一歩は勇気がいったと思う。私が今その思いを引き継ごうとしているように、今種をまけば時間はかかるかもしれないが、いつか芽吹くかもしれない。そんな思いがある。

 −次回作の構想は。

 福島の事故ゆえに、日本から遠く離れたドイツは脱原発をすぐ決めたのに、日本は再稼働を進めている。その違いはどこから来るのか。集団的自衛権や安全保障関連法もつながっている。

 すでに取材を始めているが、その根っこにあるものをみていきたい。

<さかた・まさこ> ドキュメンタリー映画監督。長野県生まれ。写真通信社に勤務した。枯れ葉剤の被害者などに取材した「花はどこへいった」は、パリ国際環境映画祭特別賞などを受賞。

 

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