独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス試験をめぐる不正で輸入車に対する信頼が揺らぎ、韓国国内で韓国製ディーゼルセダンの販売が大幅に伸びている。
本紙が5日までにまとめたところ、VWの不正が公表された先月19日から30日にかけ、現代自動車「ソナタ1.7ディーゼル」の契約台数は814台と、先月1-18日の販売台数(593台)を大幅に上回った。同社関係者によると、不正発覚前は1日の平均販売台数(営業日基準)が42台だったが、発覚後は136台と3倍以上に増えたという。
同社の「グレンジャー2.2ディーゼル」は先月1-18日には1日平均70台、計814台売れたが、19日以降は1日平均222台、計1330台と販売が飛躍的に伸びた。
ルノーサムスン自動車の「SM5ディーゼル」も、VWの不正発覚前の販売台数は391台だったが、発覚後は営業日数がより短かったにもかかわらず405台が売れた。一方、起亜自動車の「K5 1.7ディーゼル」は販売に大きな変化がなかった。
業界は、「燃費の良い車」として知られているドイツ製ディーゼル車に対する信頼が崩れ、代わりに韓国車を購入する人が増えていると分析している。韓国自動車産業協会のチョ・ギス部長は、VWの事態が輸入車全体に対するイメージを悪くしていると指摘。「これまで欧州ディーゼル車の燃費に追いつこうと努力してきた韓国完成車メーカーが結果的に利益を得ているようだ」と話した。