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コアラ54頭殺処分=過密でユーカリ不足―豪

時事通信 10月6日(火)14時18分配信

 【シドニー時事】オーストラリア南東部のビクトリア州政府は、コアラが増え過ぎ、食料のユーカリ不足が深刻化したとして、ケープオトウェイ国立公園で54頭を殺処分した。
 ABC放送が6日報じた。
 週末までの2週間に約400頭を調査。健康状態が悪かった54頭を安楽死させ、166頭に不妊処置を施した。37頭は別の公園に移した。かつて「秘密裏に殺処分した」と動物愛護団体に批判されたため、今回は調査方針を説明していた。
 州当局者は、以前は調査対象の7割近い約700頭を殺処分したことがあったが、「今回はその比率が15%未満にとどまった」と指摘。「間引き」の効果で、食料不足は解消に向かっている可能性がある。
 コアラは絶滅が危惧されるが、同公園は例外で、過密化が進んだ。「反捕鯨」で急先鋒(せんぽう)の豪州だが、国のシンボルであるカンガルーやコアラの「間引き」では反対世論は盛り上がっていない。 

最終更新:10月6日(火)15時38分

時事通信