iPhone6s/6s Plusは前モデルのiPhone6/6 Plusよりもバッテリーの容量が減っていることが分解レポートなどで明らかになっていますが、Appleは公式では電池の持ちは変わっていないとしています。
これは、A9プロセッサが新世代の技術(14/16nmプロセス)で製造されていることや2GBのRAMがLPDDR4という新規格のものに切り替わったこと、さらにその他のチップもより省電力なものを採用したことで実現できたことなんだと思いますが、本当にバッテリー駆動時間は短くなっていないのか...疑いの目でどうしても見てしまうのは良くない性格。
iPhone6sとiPhone6の電池持ちを比較
旧モデルよりバッテリー容量が少なくなっている
iPhone6s/6s Plusのバッテリー容量は以下の通り、削減されているのです。
- iPhone6 → iPhone6s:1,810mAh → 1,715mAh
- iPhone6 Plus → iPhone6s Plus:2,910mAh → 2,759mAh
3D Touchなどの新機能を搭載したことでスペース的に余裕がなくなってしまったのかiPhone6sで100mAh程度、iPhone6s Plusで150mAh、少なくなっていますね。ということで、iPhone6とiPhone6sを同じように使ってみてバッテリーの減りはどう違うのか調べてみました。
といっても、全く同じ環境ってわけではないのであくまで参考レベル程度のものですが。
2台持ちで常に2台同時操作で実験
実験方法は、NTTドコモのSIMカードを入れて、ディスプレイの明るさも同じにして行っています。今回は実生活をしながらの実験となったのでSafariを見る時は同時に使う、調べ物をする時は常に2台同時に使うなど、はたから見ると意味不明の、あやしい状況下の中実験を行いました。
10:32:スタート(左:iPhone6、右:iPhone6s)
10:33〜11:59:YouTube (左:iPhone6 73%、右:iPhone6s77%)
YouTubeの閲覧の時点でiPhone6よりもiPhone6sの方が4%ほどバッテリーの持ちが良かったことがわかります。
12:00〜12:10:Zen Garden(左:iPhone6 61%、右:iPhone6s 67%)
グラフィックAPIのMetalをガンガンに使ったグラフィックアプリでは10分間という短い時間でもありながら一気にバッテリーを消耗してしまいます。
とはいえ、iPhone6よりもiPhone6sの方が2%ほどバッテリーの持ちが良かったようです。
12:11〜翌日6:25(左:iPhone6 9%、右:iPhone6s 17%)
すみません。一気に飛びます。翌朝です。おはようございます。
この期間はSafariを使ってネットサーフィンをしたり、アクセス数を確認したり、といった普通の作業で使っていました。そして、夜は普通に寝たので少なくとも5時間くらいはずっとロック状態になっていたはずです。
この時点で8%の差が付き、iPhone6sの方がバッテリーの持ちが良いことが確認できました!
つまり、バッテリー容量が100mAhも少ないにも関わらずiPhone6sはiPhone6と同等の電池の持ちを実現している、Appleの公式の発表には何の偽りもない、ということがわかりました。
疑ってしまってゴメンなさい。
個体差、使用環境によって異なる
ただ、使用するアプリや環境によって結果が逆になってしまうこともあるようなので注意も必要です。
ここ最近話題になっているA9プロセッサの製造メーカー(SAMSUNG or TSMC)の違いによって性能や電池持ちが違うというのも。
「iPhone 6s/6s Plus」の「A9」プロセッサ − 各種性能はTSMC製が上か | 気になる、記になる…
個体差の可能性も高いようですが、SAMSUNG製は14nmプロセス、TSMC製が16nmプロセスで生産されているなど若干の違いがあるのは確か。どちらのチップが搭載されているかどうかはCPU IdentifierというアプリをこちらのサイトからiPhoneからアクセスしてインストールすれば確認できます。(自己責任となります)
試してみたところTSMC製のA9プロセッサが搭載されていました。
最近の記事では、TSMC製の方がバッテリーの持ちが良く性能が高いと言われています。比率的にiPhone6s Plusがサムスン製、iPhone6sがTSMC製のA9プロセッサが多く搭載されている傾向にあるようですが、どうなんでしょうか。
個人的には、TSMC製が搭載されていたので良かったかな...と漠然と感じています(理由は特にありませんが性能がちょっとだけ高いらしいので)