【ソウル聯合ニュース】韓国の最新鋭救助艦「統営」に搭載するソナー(音波探知機)などの納品をめぐり不正が発覚した問題で、背任などの罪に問われた黄基鉄(ファン・ギチョル)前海軍参謀総長に、ソウル中央地裁は5日、無罪を言い渡した。
同艦のソナーを納品する企業の選定が行われた2009年、防衛事業庁艦艇事業部長を務めていた黄氏は自身の昇進に有利になると考え、当時の丁玉根(チョン・オクグン)海軍参謀総長と海軍士官学校で同期だった男性(逮捕・起訴済み)が紹介した企業が選ばれるよう、部下に対し虚偽の報告書の作成を指示した罪(特定経済犯罪加重処罰法上の背任・虚偽公文書作成および行使)などで今年4月に起訴された。納品が決まったソナーは海軍が求める性能を満たしていなかった。
裁判所は、黄氏が丁氏と同期の男性に会った事実はあるが、男性から便宜を図るよう求められたと認める根拠がないと説明した。
また、男性が黄氏に便宜を図るよう求めたり、謝礼を約束したことがないと法廷で証言したことや、黄氏が逮捕後から一貫して容疑を否認したことなどを無罪の根拠とした。