今日はポスターデザインが学べるページを紹介します。
主に学会発表を想定したものですが,
一般のちらし・パンフレットにも役立ちそうです。
■高橋佑磨・片山なつ
伝わるデザイン 研究発表のユニバーサルデザイン
・実践―ポスター
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/sakurei1.html
・書体の選び方
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/yomiyasuku1.html
・図と図解
http://tsutawarudesign.web.fc2.com/miyasuku4.html
■Editage Insights,完璧なポスターを作るには
http://www.editage.jp/insights/完璧なポスターを作るには
■ACS Webinars:Impactful Scientific Posters-The Basics
学会では主に学生さん向けにポスター発表の場が
用意されていることもあります。
デザインの観点では,
口頭発表のスライドを作るよりも
難易度は高いです。
- ポスターの広い紙面全体のバランスをとること
- 目を引きやすい色使いを心がけること(寒色系より暖色系中心で)
- その全体をパッと見て何をしているか概要がつかめること
- 文字は極力少なくする,フォントサイズは
(タイトルで72 pt.以上,本文で48 pt.以上,
グラフ目盛りで28 pt.以上ほしい) - 口頭の詳細な説明がなくても理解できるようになっていること
が必要になるからです。
また,論文では文章が主体で図表はサポートする側ですが,
Editageのページに書かれているように
ポスターでは図表がメインで文字がサポートする
という意識の転換も必要です。
指導する側としても
- 色使いが微妙なのは確かなんだがどう改訂すればいいのか?
- 内容の配置をどう調整するか?
- フォントの種類や色をどうするか?
(本当はArialとか古くさいフォントだから使って欲しくないけど
そこまで要求したらやりすぎか?)
といったことを苦慮します。
※2015/3/13追記
ポスターのタイトルや見出し部分には
太さ(ウエイト)の大きいフォントを使うといいのですが
WindowsやOfficeにはこのようなフォントがほとんど入っていません。
HGS創英角ゴシックUBやArial Blackくらいです。
こちらで紹介している
M+フォント・DejaVu Sans・Bitter(スラブセリフという少し変わった字体)は
無料で使える見やすくてインパクトも出しやすいフォントです。
!注意!
Windowsにデフォルトで入っていないフォントで
ポスターを作った場合,
プリンターにつながっているPCにも同じフォントを
インストールする必要があります。
口で説明するだけではわかりにくいことなので,
上に挙げたページにある良いデザインを見てもらうのが
確実な方法の一つだと思います。
さらに,「ノンデザイナーズ・デザインブック」
(>>当ブログの紹介記事はこちら)
のようなデザインの原則を広く浅く学べる本を1冊くらいは
学んでおくといいでしょう。
この本で出てくる
「近接」「配置」「コントラスト」「反復」
の原則は,自分がデザインが要求される文書を作る際にも,
そして指導する側になったときにも
チェックポイントとして有用です。
また,Editageの記事もあるように
余白を生かす,紙面を埋め尽くさない
のも見やすくて要点が伝わりやすいポスターには重要です。
余白の大事さは抑制を効かせること,何を載せないか
考えることでもあります。
この点は『プレゼンテーションzenデザイン』
(>>当ブログの紹介記事はこちら)
を読むとよくわかります。
ついでに英語のポスターの場合は次の
『English for Presentations at International Conferences』
が役に立ちます。
プレゼンテーションのスライドに使う英語表記の説明が中心ですが
文字数が少なく簡潔でありながら文法的に正しい表現にするのは
ポスター発表でも大切です。
英語ネイティブでない人でも説明のしやすい
原稿を考えるのにも大いに役立ちます。
なお『実践で役立つ! ! 英語プレゼンテクニック』という題名で
日本語にも翻訳されています。
英語ネイティブでない人が学ぶことを想定して作られたテキストなので
英語の原著は平易な英語で書かれています。
英語で英語を学ぶ手段としても有用だと思いますので
できれば英語版で学ぶのをお勧めします。
当ブログのプレゼン関連の記事をこちらにまとめています。
>>「伝わるプレゼンをするために必要なことのまとめ」
※2014/3/31追記
ちらしではありますが,デザインの改善による
変化の過程を紹介した記事を書きました。
色や文字のサイズ・太さのコントラストの付け方の一例です。
>>「ちらしデザインの変遷」