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大村智さん「予想以上の反響 すごい賞と実感」
10月6日 12時12分

大村智さん「予想以上の反響 すごい賞と実感」
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5日、ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった大村智さんは、一夜明けた6日、都内の自宅前で記者団の取材に応じ、「予想以上の反響でノーベル賞というのは、すごい賞なんだなと実感しました。娘もおめでとうと言ってくれました。ただのおやじかと思ってたけれど少しはまともなことやったのかなと思ったんじゃないですか」などと改めて受賞の喜びを語りました。
5日、3年前の山中伸弥教授に続き、日本人として3人目となるノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった北里大学特別栄誉教授の大村智さんは、6日朝、都内の自宅前で記者団の取材に応じました。そして一夜明けての感想を聞かれると「予想以上の反響でノーベル賞というのは、すごい賞なんだなと実感しました。娘もおめでとうと言ってくれました。ただのおやじかと思ってたけれど少しはまともなことやったのかなと思ったんじゃないですか」などと改めて受賞の喜びを語りました。そして「地道な研究にノーベル財団が光を当ててくれたと思います。ハイテクな機械を使って難しいことを考えてやったわけではありません。毎日、同じ仕事の繰り返しです。でも、そうしたなかに人に役に立つようなものがあるんです」と語っていました。
さらにみずからが発見した抗生物質が多くの人に役立っていることについて聞かれると、アフリカのガーナに行った時の状況を話し、「木の下に目が見えず何もしない大人たちが座っていたことにまず驚きました。小学校に行ったら子どもたちがこちらの顔見て、わーっと寄ってきたんです。この子たちがああいう状態にならないんだと思うと、いいことができたなって思いました」と話していました。
さらに今後何をやりたいですかと聞かれると「今、私は80歳ですが、まず81歳まで生きることです。その間に少しでも、特に山梨の郷里のためになることをやりたい」と話していました。そして「国は地方再生などといっていますが、いちばん、やらなければいけないのは教育です。それは科学ができるとか、数学ができるとかじゃなくて、人に尊敬される、徳をもった生活をしたり、仕事をしたりできるような人、そういう本当の人間を育てたい」とみずからの今後について語っていました。

大村さんの姉「おめでとう よくやったね」

韮崎市に住む大村智さんの姉、山田淳子さん(81)は、弟のノーベル医学・生理学賞の受賞を受けて喜びを語りました。
このなかで姉の淳子さんは「昨夜は、自宅で夕飯の支度をしていたが、テレビを見ていた夫が『智さんがノーベル賞を受賞したよ』といったので『えー』と台所から飛んできて見入りました。智にはおめでとう、よくやったねといいたい」と弟の受賞について、喜びを語りました。
そのうえで、淳子さんは「弟は、小学生の頃は、やんちゃなところがあり、近所の友達とけんかしていたこともあった。ただいつも思うのは、弟が独りでここまできたのではなく周りの人に恵まれたことが最高に幸せだったのではないか。これからも皆さんに感謝しながら頑張ってほしい」と述べました。

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