米田優人
2015年10月6日03時00分
古都で憲法について語り合う「憲法サロン」が今月10回目を迎えた。主催するのは、発足から約2年が経つ「京都96条の会」。憲法改正の要件を緩和する動きに危機感を持った学者らが、「憲法の議論をもっと身近に」と発足させた。安全保障関連法が成立した直後ということもあり、10回目の議論も熱を帯びた。
3日夕、上京区の同志社大今出川キャンパスで、10回目の憲法サロンが開かれた。政治学者の白井聡(さとし)・京都精華大専任講師が、集まった約140人の参加者を前に講演。著書「永続敗戦論」(太田出版)や、先月成立した集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法に触れ、「安倍さんは違憲だと指摘されようが、米国との約束が最高法規という考えだ。今、法治国家の根幹が揺らいでいる」と語りかけた。
参加者からは、「日米同盟の重要性について、どう考えていけばいいのか」「沖縄問題と憲法の関係はどう捉えればいいのか」などの質問があり、会終了後も会場に残って意見交換する参加者が多く見られた。
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