「出身地鑑定!! 方言チャート」がすごすぎる 現役JDが開発、隠れ方言もばれる

 100エリア版では、出身地の区割りを都道府県から変えたほか、一部の設問を見直した。また、同じエリアにたどり着くまでに複数のルートを設置し、想定外の回答で西日本出身者が東日本ルートに分類されても、その後の質問で西日本ルートに戻れるようにした。

 25年に47都道府県版の試行版を公開する直前に300人を対象に行ったテストでは、的中率は約8割を記録。チャートの最後には、出身地が当たったかどうか、違う場合は正しい出身地がどこかを利用者に答えてもらう仕組みになっており、100エリア版の的中率は今後、ゼミ生とともに分析する予定だが、ネット上では「当たった」「すごーい!」など好評だ。

 ■「郷里に思いはせるきっかけに」

 なぜ今、方言が注目を集めるのか。

 「方言は年寄りの使う古臭い言葉というイメージがあるが、若い人も使っており、その人のアイデンティティーや帰属意識を考える際に欠かせないもの」と篠崎教授。「メディアが発達して共通語と混ぜられたり、若者がアクセサリー的にあえて方言を使うなど、用法や形を変えながらも、各地域をアピールするアイテムになりつつある」とみる。

 たしかに、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のせりふに多用された「じぇじぇじぇ」がブームとなったり、24年11月には、富山空港の愛称が、全国で初めて方言を採用した「富山きときと空港」に決まるなど、方言は生活の中でより存在感を増しているようにも見える。

 方言チャートのヒットで、かつてない大規模な、方言に関する調査データが集まりつつある。データの今後の活用方法は未定だが、篠崎教授は「当たった外れただけでなく、方言は各地の生活語として生き生きと使われていることを再確認してもらい、郷里に思いをはせるきっかけになれば」としている。

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