Updated: Tokyo  2015/10/06 01:00  |  New York  2015/10/05 12:00  |  London  2015/10/05 17:00
 

ヘッジファンド、円とユーロのショートに慎重-QE以外の要因が優勢

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    (ブルームバーグ):9月の米雇用統計が2日に発表される前、ヘッジファンドは既に円とユーロの下落観測を後退させていた。

米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データによれば、ユーロのドルに対する売り越しは1月に欧州中央銀行(ECB)が量的緩和(QE)を発表する前の半分に届かない。円の対ドル売り越しは6月に比べ5分の1になっている。日本と欧州の中央銀行による債券購入は、通貨先安予想につながっていないもようだ。

9月の米雇用統計での時給伸び悩みや期待外れの雇用拡大ペースを受けて、ドル指数は2日に2週間ぶりの低水準となった。円とユーロの7-9月(第3四半期)の対ドルでの上昇は、主要16通貨中で最大級。中国の人民元切り下げを受けた混乱で、質への逃避の中で買われた。2014年半ばに始まったドル上昇は、15年中の米利上げ観測後退に伴い足踏みしている。

ウエストパック銀行の外為ストラテジスト、ショーン・キャロー氏(シドニー在勤)は、量的緩和(QE)以外の「要因がユーロと円の大幅かつ持続的な下落を妨げたことで投機筋は失望し、ポジションを縮小せざるを得なかった。米利上げ開始の遅れもドル高予想の勢いを失わせた」と話した。

CFTCによれば、ユーロの対ドル売り越しは先週8万7660枚と、1月の18万730枚に比べ減少。3月末には22万6560枚に上っていた。円の対ドル売り越しは先週2万2052枚、6月9日終了週は11万6286枚だった。

原題:Hedge Funds Wary of Shorting Euro, Yen as Currencies Defy QE (2)(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Netty Ismail nismail3@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net

更新日時: 2015/10/05 18:20 JST

 
 
 
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