


プラットフォーム事業本部 コンテンツ配信基盤開発部 コアデバイス開発セクション セクションマネージャ
小嶋尚 氏
1993年に大学を卒業後、大手AV機器メーカーに入社。DVDの立ち上げプロジェクトに配属され、アルゴリズムやソフトウェアの開発に従事。2013年にドワンゴに入社し、H.264やH.265コーデックなどシステムの基礎的な部分の開発を担当している。最近はFPGAを使ったハードウェアの開発などを進めている。

プラットフォーム事業本部 コンテンツ配信基盤開発部 コアデバイス開発セクション
草野一彦 氏
2013年に東北大学大学院情報科学研究科を修了後、ドワンゴに新卒入社。配属後はH.264やH.265などの動画コーデックの開発に従事している。社内の競技プログラミング同好会に所属し、各種プログラミングコンテストに積極的に参加している。

プラットフォーム事業本部 コンテンツ配信基盤開発部 担当部長
谷内崇浩 氏
2002年に大学を卒業後、C、C++エンジニアとなる。Linux環境での開発が得意で、Windows向けのアプリ開発は苦手。2009年頃から映像関係の仕事に携わるようになり、H.264のコーデック開発に従事。2012年にドワンゴに入社してからは、コーデックの調整や配信システムの開発に従事。最近はErlangを使って大規模な配信システムの開発を進めた。

プラットフォーム事業本部技術コミュニケーション室 室長
清水俊博 氏
中堅SIerを経て2009年にドワンゴに中途入社。複数のシステムの開発に携わった後、エンジニアの生産性を高めることをミッションとする部署の立ちあげに参加する。趣味はプログラミングとネトゲ。
ドワンゴに、ハードウェアやアルゴリズムに精通したエンジニアが集まりつつある。いったい何を作ろうとしているのか。同社のエンジニアたちに集まってもらい、疑問をぶつけた。プログラミングコンテスト(プロコン)出身者やハードウェアエンジニアの言葉から、同社の取り組みが見えてきた。

- ──自己紹介をお願いします。
- 清水 技術コミュニケーション室の室長をしています(関連記事)。エンジニアの生産性を高めるため、開発環境を整える、優秀なエンジニアの採用や新人教育をするといった役目です。勉強会の開催や技術広報もその一環です。
- 谷内 コンテンツ配信基盤開発部の担当部長をしています。ニコニコ動画、ニコニコ生放送など動画配信インフラ全般を手がけます。
- 草野 新卒で入社して3年目です。配信のため動画を圧縮するエンコーダのアルゴリズム開発や実装をしています。
- 小嶋 中途採用で入社から2年半ほどです。草野は私より1カ月入社が早い先輩社員です(笑)。入社以来、ずっとコーデックの開発に取り組んできました。動画を圧縮するエンコーダのソフトウェアの開発や、最近では独自のハードウェア技術の開発に取り組んでいます。
- ──草野さん、小嶋さんがドワンゴに来た理由は?
- 草野 学生時代は将棋のAI(人工知能)などに関わっていました。ドワンゴが(プロ棋士とコンピュータ将棋ソフトウェアが対戦する)「電王戦」をやっていたから──というわけではないのですが、面白そうな会社ということでドワンゴを受けました。朝起きられなくても大丈夫そうだ、とか(笑)。研修が終わって配属されたら、「これやって」とコーデックの仕事をすることになりました。
- 谷内 一番優秀な人間を突っ込んだんです(笑)。
- 清水 草野はアルゴリズムを考える人材として優秀なんです。競技プログラミングで鍛えていた人間なので。
- ──小嶋さんの前職はメーカーだったのですね。
- 小嶋 前職では、90年代のことですが、DVDの立ち上げプロジェクトに関わっていました。圧縮の「あ」の時も知らない段階でプロジェクトに参加して、動画コーデックの規格、光ディスクの規格など、あらゆることを進めるプロジェクトで経験を積みました。
- 前職の会社には「自由闊達にして愉快なる理想工場」という言葉があって、その言葉通りにいろんなことが自己発信できていた時代でした。ドワンゴに入ってからは、何一つ違和感なく過ごしています。前職のいい時期と変わりません。

- ──草野さんは、セキュリティコンテストのSECCON2013横浜大会での優勝経験があるのですね。
- 草野 といっても、予選での優勝ですから(笑)。大学時代の研究室がプロコン(プログラミングコンテスト)に寛容で、学生時代からプロコンの過去問を解いたりしていました。
- 清水 SECCONはCTF(Capture The Flag)と呼ばれるセキュリティコンテストの一つですが、草野は学生時代に「ksnctf」という練習問題サイトを作っていて、CTF界隈ではかなり知られているサイトになっているみたいですね。
- ──入社1年目にSECCONに出場したわけですが、これは社命だったんですか?
- 草野 最初は、個人として出るつもりだったんです。
- 清水 せっかくなのでドワンゴとしてSECCONに出ようということになって、精鋭チームで出て負けるとまずいということで(笑)、新人チームに戀塚(ニコニコ動画の最初のソフトウェアを書いたプログラマの戀塚昭彦氏)が加わる形で参加しました。決勝の団体戦の順位は真ん中あたりでした。
- ──競技プログラミングやセキュリティコンテストに情熱を傾けた理由は?
- 草野 単純に、そこに問題があったから。
- 小嶋 カッコいい!
- 草野 実際にコンテストをやっている人をみると、そういう人が多いですね。まずは目の前の問題を解きたいという。
- 清水 プログラミングコンテスト出場者がどんな人たちかというと、例えばACM-ICPC(ACM国際大学対抗プログラミングコンテスト、関連記事)のアジア大会にいくと、一日中問題を解いているんです。そして、コンテストが終わった後のその懇親会の会場で、うち(ドワンゴ)のブースで独自の問題を出したんですよ。そうしたら、みんな集まってきてその問題を解くんです。一日がんばって問題に取り組んだ後なのに。
- 草野 あの時は、他の会社のブースからノベルティのノートをもらってきて、それを使ってうち(ドワンゴ)のブースで解いてました。問題があったら、解きたくなるんですよね。
- 清水 「彼らならきっと問題に集まるだろう」と思って、そういう問題を出したんです。うちの会社にはいろいろな技術的問題があるので、適した問題を適した人に与えることはできると思っています。
- ──今後も、プロコン出身者を積極的に採用していきたいと考えていますか?
- 清水 アルゴリズムや実装の高度な能力を持っているプログラマはもっと必要です。ドワンゴでは、競技プログラミングの「dwangoプログラミングコンテスト」を実施して、上位入賞者には採用面接を一部スキップしています。

- ──アルゴリズム開発や独自ハードウェア開発となると、非常に専門性が強いチームだと思います。どのような方針でこうしたチームを作ったのですか。
- 谷内 私たちには競合相手がたくさんいます。長期的な展望を持つには、他が追いついてこられない差別化を図らないと難しいと考えています。ハードウェアやアルゴリズムの研究開発に投資しているのは、真似できないサービスが作れるからです。世の中をより面白くする革新をもたらすため、より深い分野に入っていく。
- 清水 基本的に他社との横並びの競争を避けたいんですよね。他社との横並びの競争を避けたい。そこでどうするか。他人が簡単には追いつけない領域で勝負する。こういう考え方です。
- ──特にハードウェア開発となると、Web上のサービス開発とは違った時間感覚が必要になると思います。
- 清水 ハードウェアの開発は長期にならざるをえないですね。コスト的な観点でも、Web系は開発環境が無償で手に入ったりしますが、ハードウェア系は開発環境を作るだけでも相当のお金がかかります。
- 谷内 開発には、年単位での時間を見込んでいます。成果が来年出る、ということではありません。2年後、3年後に何らかのアウトプットが出てくると思います。
- ──技術上の差別化のために、そこまでの投資をしているわけですね。

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