愛知県小牧市の新図書館計画の是非を問う住民投票が4日、投開票された。TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)などに運営委託する計画に対し、賛成2万4981票、反対3万2352票となり、反対が賛成を上回った。条例では、市長と市議会は住民投票の結果を尊重しなければならないとするが、法的拘束力はない。
当日の有権者は20歳以上の11万6624人。投票率は50.38%だった。今回の民意は、民間運営方式に対する懸念が市民に根強いことを示したといえる。開票後に記者会見した小牧市の山下史守朗市長は「真摯に受け止めたい。一度立ち止まって現在の計画のどこがどう問題なのか検証したい」と語り、市が現行計画を見直すのかどうかが焦点となりそうだ。
現在の図書館は開館から37年経過しており、老朽化が進んでいた。市は現在駐車場になっている名鉄小牧駅前に図書館を建設する計画を立案。運営をCCCなどに任せ、カフェや書店を併設した文化拠点にする方針を示していた。建設費は約42億円。新図書館は来年度にも着工、2018年度の完成を目指していた。
これに対し、市民の間から建設費が巨額な上、民間企業のCCCに図書館の運営を任せることに反発が出た。
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