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  梅宮辰夫のルーツは、福島県会津若松　4代前の高祖父・清五郎が江戸時代末期に生まれ、福島県立博物館にあった江戸時代の「煙草屋株帳」によると、城下で煙草屋営業権を持つ梅宮源右衛門が記されていた。会津図書館にあった「五幅対」によると、煙草屋ランキングベスト5に入っている。
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　明治10年、辰夫の祖父・辰次郎が生まれる。勉強も運動も得意で陸軍士官学校（10期）に入学、卒業後、仙台にあった第二師団に入隊し星ツキと明治37年に結婚。　この年日露戦争が開戦し中隊長として参加した。
　日本は勝利しポーツマス会議で関東州を租借。

　辰次郎の次男として生まれたのが梅宮辰夫の父次郎。勉強のよく出来る子で、昭和3年、奉天（現在の瀋陽）にあった満州医科大学（現在中国医科大学）に進学。　進学した翌年、昭和4年、父・辰次郎が胃がんのため亡くなる。祖父の葬儀では板垣が弔文を読んだ。関東軍参謀・板垣征四郎（16期）とは同じ東北出身ということで懇意だった。2年後、満州事変が勃発し、のちに満州国が建国。

今でも、当時の満州医科大学（現在中国医科大学）校舎の大部分がそのまま使われている。　次郎の同級生・今村利通さんの娘・中村三津子さんが卒業アルバムを保管していた。　次郎はここで青春を謳歌していた。卒業後は、旅順の先輩の病院で研修をしたのち、満州国ハルビン特別市で満鉄病院に勤務した。辰夫の妹マリ子が父母から聞いて覚えていたことばで「(先輩の紹介で）あそこにいる体格のいい女の人を見てごらん。君の将来の嫁になる人だよ」「ボインな人だった」と母齊子だった。　満州国ハルビンで結婚して、一家はその後、父次郎の異動により開原市（中華人民共和国遼寧省）に移住、　梅宮 辰夫（うめみや たつお）は、父・次郎の長男として生まれる。　病院の看護婦さんがご存命で、医師次郎は、辰夫が成長していく姿をよく語っていたという。弟と妹それぞれ2人ずつの5人兄弟。　同地で昭和20年8月9日、　ソ連軍が侵攻してきて、開原市の雰囲気がガラッと変わって、病院は開店休業状態になり、誰も日本人は病院に来なくなった。
　中国共産党八路軍は、今後蔣介石の国民軍との戦いを前に、医師を徴発してきた。次郎は八路軍に連行されたが、そのとき、日本兵が入院していて、たまたま同居していた柳沢孝信に家族を奉天に連れて来てほしいと伝言して、八路軍に連行された。彼は、結核を治してもらい、ソ連軍にシベリア行きを断ってもらって命の恩人、彼は「次郎の家族を守って奉天へいく」のが当然だと思っていた。　父次郎は、開田市から八路軍に連行されていく列車に乗せられたが、スキをついて列車がスピードを緩めるカーブで飛び降りた。まだ30代で若かったから、そんなムチャができたのだろう。そこから、奉天100キロの道を数週間歩いてたどり着いた。次郎の知り合いの家に行き、匿ってもらった。3ヶ月後に、兵士だった柳沢に頼んだ妻と子どもらがようやく奉天に着き会えた。1946年（昭和21年）3月であった。

太平洋戦争終戦を迎え、1946年に他の引揚者らとともに信濃丸で博多港に帰国。
　帰国の信濃丸では、伝染病が蔓延していたが、船に乗るときに、多くの私物を持ち出すことができなかったので、次郎は薬を捨ててきた。助かる命を救えなかった。
　汽笛がボーッと鳴ると、(死体の入った）木箱の紐が下がってさがって海の落とされた。辰夫の妹マリ子が覚えていた。
　船は葫蘆島（コロ島）から二週間かかって博多についた。
　戦後満州引き揚げ 故郷への道

　辰夫の父は、満州で過ごした日々は一体なんだったのだろうか、無念の気持ちを抱えて悩む暇のなく、仕事をして家族を養うことが先ず第一であった。帰国から半年後、茨城県水戸市の病院に職を見つけた。
　水戸で病院勤めをし、自宅でも患者を見た。電話が掛かってくると、往診に出かけた。子どもの頃、電話がかかってくると、父が雪のしんしんと降る中、てくてく歩いてを往診に行く姿を見ていて「医者はいやだな｣と思ったことは何回もある。

　引き上げから10年後、親戚が暮らす戸越銀座に梅宮医院を開業した。ここでも、往診に力を入れた。夜中でも、明け方でも、電話が掛かってくれば出かけた。　父は、重症患者には、往診を頼まれなくても、患者宅へ寄って様子を見た。今この年（76歳）になると、その時往診にいく父の“困った人を助ける”考えがよく分かる。と、ファミリーヒストリーを見て、つくづく感じ入る梅宮辰夫の姿が印象的だった。

　辰夫は、父とともに一家で移住、茨城大学教育学部附属愛宕中学校では陸上競技をしていた。同窓に自動車評論家の徳大寺有恒が、同じく陸上競技をやっていた。後輩にはジャーナリストで評論家の立花隆がいた。
　梅宮辰夫と立花隆 旧友再会NHK:
　水戸移転から10年後、親戚のいた品川区戸越銀座へ移住。戸越銀座移後、梅宮医院を開業（内科・小児科）。辰夫は跡継ぎとして期待されたが、早稲田高等学校を経て、医学部を受験するも不合格となったため、日本大学法学部に入学。

　大学在学中に銀座でスカウトされ、1958年（昭和33年）、東映ニューフェイス5期生に合格。同期には八代万智子・応蘭芳・高島新太郎・小嶋一郎・滝川潤がいる。東映へ入社し、映画『少年探偵団 敵は原子潜航挺』シリーズで主演デビュー。他に『遊星王子』等子供向けヒーロー映画に主演。以後は二枚目スターとして多くの映画に主演した。1965年（昭和40年）には『ひも』『いろ』『ダニ』『かも』などの主演映画ではプレイボーイを演じた。

1974年（昭和49年）には睾丸腫瘍の診断を受けた。癌細胞は肺にまで転移していた。父次郎の思いを梅宮辰夫は知らなかったが、ﾌｧﾐﾘｰﾋｽﾄﾘｰの取材過程で、父は息子がガンになり、それを救えないのかと、我慢に我慢を重ねてきた父は、酒の席で、大泣きをしたというエピソードを妹が聞き伝えていた。一歳か二歳違いの妹の方がきちんといろいろ知っているようだった。

　父次郎は、ツテを頼って、専門医を探し、息子の治療を頼んだ。抗癌剤による化学療法の奏効によって治癒。梅宮は化学療法を受けた際、副作用の脱毛が全く起こらず、主治医が驚いた。この病気の後、梅宮は夜遊びを止め、酒を減らし、早起きして料理に励むようになった。

1968年（昭和43年）、3年間同棲し既に妊娠4ヶ月だった若井常代と一方的に婚約を解消。同年12月に結婚した最初の妻は、銀座のクラブ「姫」のホステス・大門節子（大門節江）。半年で離婚。現在の妻は米国籍で、銀座のクラブで働いていた梅宮クラウディアと再婚。

　娘は梅宮アンナ（タレント・モデル）。姪は女優の梅宮万紗子。声楽家の高橋好子は母方従姉妹。俳優の高橋克典は母方の従甥（伯母の孫）である。元プレアイドルの梅宮亜須香とは遠戚。

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