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米オレゴン州の大学で発砲「10人死亡」
10月2日 10時06分

米オレゴン州の大学で発砲「10人死亡」
アメリカ西部オレゴン州の短期大学で1日、20歳の男が銃を発砲し、地元の警察によりますと10人が死亡しました。
銃撃があったのは、オレゴン州西部のローズバーグにある短期大学「アンプクワ・コミュニティー・カレッジ」で、1日午前10時半ごろ(日本時間の2日午前2時半ごろ)、男が大学の建物に侵入し、銃を発砲しました。
地元の警察は日本時間の2日午前、会見を開き、この事件で10人が死亡したほか、7人がけがをし、このうち3人が重体であることを明らかにしました。
また、銃を発砲したのは20歳の男で、大学からの通報を受けて現場に駆けつけた警察と撃ち合いになり、その後、死亡したということです。
警察は、現場で詳しい状況を調べるとともに、男が犯行に及んだ動機について捜査しています。
シアトルにある日本総領事館のポートランド事務所によりますと、これまでに日本人が巻き込まれたという情報は入っていないということです。

現場にいた女子学生「ショックで心痛む」

現場の短期大学はアメリカ西部オレゴン州のポートランドから南におよそ300キロ離れたローズバーグという町にあります。アメリカのメディアによりますと、大学の創設は1961年で、学生数は、去年の時点でおよそ3000人だということです。CNNテレビは現場付近に多くのパトカーが止まり、不安そうに眺めている住民の姿などを伝えています。
銃撃事件があった短期大学に居合わせた女子学生は、「何が起きているかわからないまま、教師の指示にしたがって教室から外に出た。あちこちに逃げ惑う人がいて混乱した状況だった。その後、書店に逃げ込み、奥の部屋に入って鍵を閉め、じっとしていたら、3、4発ほどの銃声が聞こえた。今は、ただただショックで亡くなった人を思うと心が痛む」と混乱した様子で話していました。

オバマ大統領は犯行を非難

アメリカのオバマ大統領は今回の事件を受けて、ホワイトハウスで急きょ記者会見し、「また銃撃事件が起きた。多くの人の人生が変えられてしまった」と述べ、犯行を強く非難しました。
そして、「アメリカは数か月ごとにこのような多数の死傷者が出る銃撃事件が起きる唯一の先進国だ。日常のものとなってしまい、われわれは感覚がまひしてしまっている」と訴えました。そのうえで、「法律を変えなければならない。私だけでできることではなく、議会などとともに取り組む必要がある」と述べ、野党・共和党が多数を占めるアメリカ議会などに対し、銃規制の強化に向けて行動するよう求めました。

学校での銃犯罪 あとを絶たず

アメリカでは、学校での銃撃事件がたびたび起き、犠牲者が出ています。2007年4月には、南部バージニア州のバージニア工科大学で男子学生が銃を乱射し、学生寮や教室にいた学生ら32人が殺害されたほか2012年12月には東部コネティカット州の小学校で男が銃を乱射し、児童20人を含む合わせて26人が犠牲になりました。その後も2014年1月に南部サウスカロライナ州と中西部インディアナ州の大学で6月には、西部ワシントン州の大学で発砲事件が起きてそれぞれ1人が死亡するなど学校での銃犯罪はあとを絶ちません。
アメリカでは銃による悲惨な事件が起きるたびに銃規制の強化を求める声が上がっていますが、「銃の所持は憲法で保障された国民の権利だ」と主張する人も多く、意見が真っ向から対立するなか銃犯罪に歯止めがかからない状況です。

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