記憶遺産4日から審査 シベリア抑留資料、東寺百合文書
世界の貴重な記録や古文書を保護する国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「記憶遺産」事業で、新規登録を審査する国際諮問委員会が4日から、アラブ首長国連邦のアブダビで始まる。日本からは舞鶴引揚記念館(舞鶴市)所蔵のシベリア抑留と引き揚げ関係資料、京都府立総合資料館(京都市左京区)所蔵の国宝「東寺百合文書(ひゃくごうもんじょ)」の2件が審査される。
審査は4日から6日まで行われ、諮問委の判断を踏まえてユネスコ事務局長が登録の可否を決定する。
シベリア抑留関連資料は、過酷な収容所生活を樹皮に記した「白樺日誌」や、抑留者を待った「岸壁の母」のモデルになった女性の手紙など約570点。東寺百合文書は、奈良から江戸時代にかけての古文書約2万5千点。足利義満自筆の仏舎利奉請状、「天下布武」の印が押された織田信長禁制などを含む。
記憶遺産の登録審査は2年に1度行われる。1度の審査に申請できるのは1国2件までで、国内委が候補を絞り込む。
記憶遺産としてこれまでに「アンネの日記」やベートーベンの楽譜、フランスの「人権宣言」など計301件、国内では陽明文庫所蔵(右京区)の「御堂関白記(みどうかんぱくき)」など3件が登録されている。
<記憶遺産>世界遺産と並ぶ国連教育科学文化機関の三大遺産のひとつ。直筆の文書や絵、映画などを保護し、デジタル技術などで広く公開することを目的としている。
【 2015年10月02日 08時38分 】