宮川泰
初期のカウントダウン・ジャパンで長年パーソナリティを務めていた宮川泰さんは、和製ポップスの開拓者の1人であり、1960年代のスター「ザ・ピーナッツ」の育ての親として数々のヒット曲を輩出した人物です。作曲家・編曲として活躍し、ザ・ピーナッツ以外にも楽曲を提供するなど、日本ポップス界に大きな足跡を残しました。また巨泉×前武ゲバゲバ90分!、宇宙戦艦ヤマト、ズームイン!!朝!、午後は○○おもいッきりテレビなどテレビ音楽にも多数の作品を提供しています。ジャズの感覚を生かした軽妙ながらインパクトのある「宮川節」と称される音楽は、時間の短いTV番組のオープニングに重用されました。また、「マツケンサンバⅡ」で有名になった作曲家の宮川彬良は長男です。
略歴
1931年3月18日、土木技術者の父親の赴任先である北海道留萌郡留萌町(現:留萌市)に生まれます。出生地の留萌市の吹奏楽では現在でも「宇宙戦艦ヤマト」など宮川音楽の合奏が盛んに行われています。出生後、父親の異動に伴い幼いころより大分県日田市など全国を転校してきました。大阪府立富田林高等学校を卒業し、京都市立美術専門学校(現:京都市立芸術大学)を経て大阪学芸大学(現:大阪教育大学)音楽科を中退しました。その後、「渡辺晋とシックス・ジョーズ」でピアニスト兼アレンジャーとして活躍しますが、しばらくして独立し作曲家・編曲家として活動するようになります。1963年に「恋のバカンス」で第5回日本レコード大賞編曲賞を受賞。1964年に「ウナ・セラ・ディ東京」で第6回日本レコード大賞作曲賞を受賞。1969年には「青空のゆくえ」で合歓ポピュラーフェスティバル'69作曲グランプリを受賞。1971年に「君をのせて」で合歓ポピュラーフェスティバル’71川上賞を受賞するなど高い評価を得ました。自身が率いる「名匠宮川組」のメンバーらと共に全国で演奏会を行っており、大阪芸術大学音楽学科の教授も務めていました。作曲した作品も多いですが、ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」など、ザ・ピーナッツ関連の楽曲をはじめ、編曲のみ手掛けた作品も洋楽を中心に多数存在しています。日本ポップス界の重鎮的存在ながらも、目立ちたがり屋で笑いが大好きな性格から、自らも積極的にTV番組に出演し、ピアノを伴奏しながらも、タレントに負けず劣らずの積極性で笑いを取っていました。「シャボン玉ホリデー」の音楽担当時には、ハナ肇からクレージーキャッツに勧誘され本人もその気になったのですが、渡辺プロダクション社長の渡辺晋と妻の美佐に反対されて挫折したエピソードがあります。1969年の「第20回NHK紅白歌合戦」、1972年の「第23回NHK紅白歌合戦」では教え子のザ・ピーナッツとの共演で派手なパフォーマンスの指揮で出演しましたが、一部の歌手からは「自分たちより目立ちすぎる」と嫌な顔をされたこともあったそうです。1993年から2005年まで「蛍の光」を指揮した際もその派手なスタイルは変わりませんでした。また、本人も自覚していましたが、歌を歌うのは得意ではありませんでした。2006年3月21日、虚血性心不全のため東京都世田谷区の自宅にて急逝しました。享年75、誕生日の3日後のことでした。通夜では「ウナ・セラ・ディ東京」が、告別式では本人の生前からの希望により「宇宙戦艦ヤマト」の曲が、総勢50人からなる吹奏楽バンドによって演奏されました。
代表曲
作曲
- ふりむかないで(ザ・ピーナッツ、井上晴美、Wink、松雪泰子)
- 恋のバカンス(ザ・ピーナッツ、W)
- ジューン・ブライド(ザ・ピーナッツ)
- ウナ・セラ・ディ東京(ザ・ピーナッツ、坂本スミ子、西田佐知子、和田弘とマヒナスターズ、矢野顕子&大貫妙子)
- イヤーかなわんわ(トリオこいざんす)
- ひとつぶの真珠(弘田三枝子)
- 淋しいから(中尾ミエ)
- 明日になれば(ザ・ピーナッツ)
- 若いってすばらしい(槇みちる、スクールメイツ)
- 誰もいないとき(江利チエミ)
- 逢いたくて逢いたくて(園まり)
- 何も云わないで(園まり)
- 愛は惜しみなく(園まり)
- 銀色の道(ザ・ピーナッツ、ダーク・ダックス)
- シビレ節(植木等)
- お嫁さん(梓みちよ)
- 涙のかわくまで(西田佐知子)
- 信じていたい(西田佐知子)
- あの人に逢ったら(西田佐知子)
- 恋のオフェリア(ザ・ピーナッツ)
- 愛のフィナーレ(ザ・ピーナッツ、菅原洋一)
- 青空のゆくえ(伊東ゆかり)
- ウンジャラゲ(ハナ肇とクレージーキャッツ、志村けん&田代まさしとだいじょうぶだぁファミリー)
- アッと驚く為五郎(ハナ肇とクレージーキャッツ)
- 大発見やァ!(笑福亭仁鶴)
- 花と涙(森進一)
- 君をのせて(沢田研二)
- 何故にお前は(北大路欣也)
- 宇宙戦艦ヤマト(ささきいさお)
- 真赤なスカーフ(ささきいさお)
- 浮気なあいつ(ザ・ピーナッツ)
- JRA関西地区ファンファーレ(阪神競馬場・京都競馬場・中京競馬場GI競走<高松宮記念>)
- 好敵手(ささきいさお)
- テレサよ永遠に(ささきいさお)
- 星のペンダント(ささきいさお)
- 銀河伝説(岩崎宏美)
- おもかげ星(堀江美都子)
- 右向け右(石川ひとみ)
- 古代(おれ)とヤマト(ささきいさお)
- 宇宙戦艦ヤマト'83(ささきいさお)
- 「午後は○○おもいッきりテレビ」テーマ曲(~2007年)
- 加納さんのいいんじゃないっスか(加納さん〔南原清隆〕)
- ハローキティ(ハローキティ〔林原めぐみ〕)
- あの子はキティ(ハローキティ〔林原めぐみ〕)
- 交響組曲宇宙戦艦ヤマト(Nippon Columbia※初出は1977年)
- カリキュラマシーンのテーマ(カリキュラマシーンOP曲)
- ズームイン!!朝!テーマ曲(1979年~2001年)
- ズームイン!!SUPERテーマ曲(2001年~2011年)
- 天気予報の歌(徳光和夫)
- ブルースカイ・ブルー(NHK連続テレビ小説「てるてる家族」挿入歌)
- ミュージカル「ビリーブ・イン・ミー」全曲
- 名古屋市立北一社小学校 校歌・集いの歌
編曲
- 恋のフーガ(ザ・ピーナッツ)
- 夜へ急ぐ人(ちあきなおみ)
- ヤマトより愛をこめて(沢田研二)
- めぐり逢い紡いで(布施明)
- 愛よその日まで(布施明)
- LOVE IS GONE(大塚博堂)
- 二つの愛(桑江知子)
- ラブ・シュープリーム-至上の愛-(八神純子)
- 心を込めて花束を(サザンオールスターズ)
- あなた(小坂明子)
- スーダラ伝説(植木等)
作・編曲
- 宇宙よりのパンツマン(辻佳紀)
- 終わり無きわが歌の道(三波春夫)
参加作品
テレビ番組
- ザ・ヒットパレード(フジテレビ)
- 新春かくし芸大会(フジテレビ)
- 第7の男(フジテレビ)
- シャボン玉ホリデー(日本テレビ)
- 地獄の辰捕物控(NET/東映)
- ワンサくん(関西テレビ)
- 宇宙戦艦ヤマト(讀賣テレビ放送)
- 宇宙戦艦ヤマト2(讀賣テレビ放送)
- 宇宙戦艦ヤマトⅢ(讀賣テレビ放送)
- アローエンブレム グランプリの鷹(フジテレビ)
- メーテルリンクの青い鳥 チルチルミチルの冒険旅行(フジテレビ)
- 巨泉×前武ゲバゲバ90分!(日本テレビ)
- ひるのプレゼント(NHK)
- 脱線問答(NHK)
- カリキュラマシーン(日本テレビ)
- たまりまセブン大放送!(TBS)
- 笑ってポン!(TBS)
- ANNニュースのテーマ(テレビ朝日)1970年代後半~1980年代前半
- ポーラテレビ小説「さかなちゃん」(1976年~1977年、TBS)
- ザ・サスペンス「ヒットソング殺人事件・女が歌うとき人が死ぬ」(1982年、TBS)
- ジパングあさ6(日本テレビ)1992年4月~1998年3月
- ズームイン!!朝!(日本テレビ)1979年3月~2001年9月
- ズームイン!!SUPER(日本テレビ)2001年10月~2011年3月
- 午後は○○おもいッきりテレビ(日本テレビ)1987年10月~2007年9月・・・コメンテーターとしても同番組に出演。
- バラエティー生活笑百科(NHK)
- ふたりのビッグショー(NHK)
- ふるさと皆様劇場(NHK)
- お昼ですよ!ふれあいホール(NHK)
- てるてる家族(NHK大阪 2003年後期朝ドラ)
- 西村由紀江の日曜はピアノ気分(よみうりテレビ)出演
- ポピュラーピアノを楽しむ(NHK教育)出演
- ライオンのごきげんよう(フジテレビ)
映画
- ニッポン無責任野郎他、ハナ肇とクレージーキャッツの映画
- 宇宙戦艦ヤマトシリーズ
- オーディン 光子帆船スターライト
- 親分はイエス様
ラジオ
- コーセー化粧品 歌謡ベストテン・・・宮川本人も出演
テレビよりラジオ派のあなたへ
コンピュータゲーム
- 宇宙戦艦ヤマト(レーザーディスクゲーム)
- スタートリング・オデッセイ(PCエンジン)
- スタートリング・オデッセイⅡ 魔竜戦争(PCエンジン)
- スタートリング・オデッセイ ブルーエヴォリューション(プレイステーション)
- 七つの秘館(プレイステーション)
- 提督の決断(コーエイテクモゲームス)
著書
- 若いってすばらしい―夢は両手にいっぱい 宮川泰の音楽物語