欧州の自動車が路上で走行する際の実際の燃費性能が2014年、公表されている試験値より平均4割低かったことが欧州の非政府組織(NGO)「T&E」がまとめた調査結果で3日までに分かった。ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れを受け、規制厳格化への動きが強まる中、改善を求める声が高まりそうだ。
T&Eは「欧州の試験は全く信用できない。VWの不正は氷山の一角にすぎない」と強調。試験値と路上走行での燃費の差は01年には8%だったが年々拡大しているといい、T&Eは20年までに5割に達する可能性があると警告した。
燃費性能が低くなれば二酸化炭素(CO2)排出量も多くなる。燃費性能がゆがめられている結果、メーカー側の説明に比べ、ドライバー1人当たり年約450ユーロ(約6万円)の燃料費を余計に負担させられている計算になるという。(共同)