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 政治団体「日本歯科医師連盟」(日歯連)による政治資金規正法違反事件で、組織内候補の後援会への迂回(うかい)寄付が疑われる資金提供の手法は、2007年参院選の前年に会計担当の副理事長だった村田憙信(よしのぶ)容疑者(70)が考案していたことが関係者への取材で分かった。

 日歯連をめぐっては、04年に自民党旧橋本派へのヤミ献金事件などが発覚。村田容疑者は、この事件の東京地検特捜部による捜査の過程で、体制を一新するため会計担当に就任した。事件を契機に05年に同法が改正され、政治団体間の年間の寄付上限額が5千万円に定められた経緯がある。特捜部は、その翌年の06年にはすでに村田容疑者が迂回の手法を考え、計3回の参院選で同様の行為を繰り返していたとみて解明を進めている模様だ。特捜部は1日、東京都内の日歯連本部や日本歯科医師会を捜索した。

 日歯連は07年参院選で、初めて立候補した歯科医師の石井みどり氏(自民)を支援。06年5月と07年2月にそれぞれ5千万円ずつ、計1億円を「石井みどり中央後援会」に寄付した。